伝説の吟遊詩人による華麗で壮美で煌びやかな演奏!!!!
掲載日:2026/02/22
「刮目せよ! 今宵、この竪琴が奏でるは、神々の溜息……星々の瞬き! 伝説の吟遊詩人による、華麗で壮美、かつ煌びやかなる至高の演奏である!!」
満を持して、彼は弦に指をかけた。
聴衆は固唾を呑み、歴史が動く瞬間を待つ。
――プーーーーー。
――プゥ〜〜〜……。
――ブッ……。
――フゥゥゥゥーーーーーー………………。
静寂が会場を包み込む。
それは神々の溜息ではなく、ただの「空気が抜ける音」だった。
「………………下手くそがーーーーーーーッ!!!!」
怒号と共に、鈍い衝撃音が響き渡る。
――グシャッ!!
至高のメロディを奏でるはずだった指先も、煌びやかな衣装も、一瞬にして見るに堪えない惨状へと変わった。伝説の吟遊詩人は、何者かの手によって、その才能(?)と共に闇に葬られたのである。
こうして、世界を揺るがす壮大な事件へと繋がる物語が、いま、静かに幕をあける――!!
【 完 】




