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煌めくままに恋しよう  作者: 天田 れおぽん @初書籍発売中


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15/40

第15話 馬鹿どもは屋上で猥談する

 パラソルの下、ビーチチェアに寝そべった男子高生が四人揃うとどうなるか?

 猥談が始まるのである。


「なぁなぁ、お前ら。アレって一晩で何回できる?」


 それは佐藤の謎発言から始まった。


「あ⁉」

「アレってなんだよ、アレって」


 黒江は野太い声を出し、真城はキャタキャタ笑いながら質問をした。

 坂下は謎の微笑みを浮かべてビーチチェアに寝そべっている。

 水着一枚なのは佐藤だけで、他の皆は普通に服を着て寝そべっているため、ビーチパラソルの下とはいえ脳みそがかなり煮えていた。

 

 でも気分だけはリゾートだ。

 色々な物が緩くなる。


「アレと言ったらアレだよ」


 佐藤は股間のあたりで手をシュッシュッと動かして見せた。


「あー……」


 真城は理解したといった感じの表情を浮かべ、黒江はあからさまに顔をしかめた。


「ふっふっふっ。おれは昨夜、自己新記録を記録したぞっ」

「「おおっ」」


 どよめく真城と坂下は小さく手を叩いて佐藤を称えたが、黒江はゴミでも見るような目で見ている。


「それで先生。記録はいかほど?」


 調子に乗った坂下が聞くと、調子よく佐藤は答える。


「一晩で11回。10回の壁をようやく超えたよ」

「「おおっ」」


 真城と坂下は再びどよめいて、小さく手を叩いて佐藤を称えた。

 

「何が悲しくて夏休みにそんなことやってんだよ⁉」


 黒江が突っ込むと佐藤は鼻で笑って答える。


「ふんっ、そんなことも分からないのかね、キミは。ルームメイトが帰省したからに決まっているだろう」

「「あぁ~」」


 真城と坂下は納得の声を上げた。


「他にもなんかやることあるだろ?」

「だってAVとか寮で堂々と見てたら、怒られるじゃん」


 黒江の突っ込みに、佐藤は悪びれることなく言った。


「やっぱさ。夏休みには一個くらい何かしなきゃ。夏休みの宿題として、エッチな実験は男の嗜みだろ?」

「おお、何言ってんのかさっぱりわからんが、なんか男らしい」

「だな」


 佐藤は実験により真城と坂下の尊敬を集め、黒江からはそれ以上の軽蔑を授与された。


「なんだよー、黒江―。お前だって一晩に何回できるか試したことあるだろ?」

「んー……あるな?」

「あるんかいっ」


 佐藤と黒江による軽いコントが行われた後、何回できたのかの発表会が行われた。

 興味津々といった様子の坂下が黒江に聞く。


「それでお前は何回できたんだよ?」

「ん? オレは四回」

「少なっ」


 坂下はちょっと引いた。

 佐藤も驚く。


「えっ。すぐに寝ちゃったの?」

「いんや。八時間くらいかけたかな?」

「「長っ」」


 佐藤と坂下は引いた。

 

「それでお前はどうなんだよ、坂下」


 秘密を打ち明けた以上、聞き逃げは許さないといった様子の黒江へ坂下は迷いなく答える。


「おれは八回くらいかなー。一時間一回」

「定期的だね?」


 驚いた様子でいう真城の隣で、黒江と佐藤は目をぱちくりさせた。

 坂下は真城を見て聞く。


「え、じゃあ真城は?」

「ん? オレは15回」

「多いねー」


 佐藤はびっくりして目をぱちくりさせて、黒江はなぜか赤面した。

 こうして黒江は遅漏、真城は早漏の称号を得た。

 その後も親の赴任先別AV情報などを交換しつつ時間を潰した一同は、突然鳴った黒江のケータイのアラームで次の予定に気付いてしまった。


「あー、そろそろ夕食の準備の時間だ?」

「ホント時間ねーな? しゃーない。そろそろ行くか―」


 黒江に促されてビーチチェアからおりた真城の後ろでは、佐藤と坂下が「「めんどー」」と鳴いている。

 だが寮母のいない今、何もしなければ何も起きず、夕食にもありつけないのだ。

 四人はゴソゴソとリゾートセットを片付けると、夕飯の支度のために食堂へと向かった。

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