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付き合っている幼馴染の彼女が他の男とキスをしているのを目撃した。俺はそんな幼馴染を棄ててから...だったのだが  作者:
第一章

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8/14

8、大好きだから

どうなっている。

そう考えながら俺は赤面する。

それから俺達は寝たが。

なんという事だ。


詩織とキスをしてしまった。



翌日になり俺は起き上がる。

それから俺は横を見た。

詩織がすやすやと寝ている。

俺は天使の様なそんな寝顔を見てから唇を見る。

唇は柔らかそうだが。

いや待てよ。

俺は何を考えている。

相手はまだ15歳の少女だぞ。

幾ら2歳下の歳が近いとはいえ。

そう考えていると詩織が目覚めた。


「あ。おはようございます。有紀さん」

「...あ、ああ。おはようさん」

「えへ。その顔。何を考えていました?」

「いやいや。...何も考えてない」

「嘘でしょう?唇が柔らかそうだが、とかですか?」

「!?」


詩織はニコッとしながら俺を見る。

俺はその姿にそっぽを向いた。

それから居ると「有紀さん。今日私、遊びたいです」と俺に詩織が言う。

俺は「ああ。休みだもんな」と話す。


「はい。休みだから遊びたいです」

「そうか。なら近所を散歩するか?」

「いえ。ゲームセンターで一緒にプリクラが撮りたいです」

「いやお前...それデートじゃ」

「私はあくまで知り合いとして撮ります」


なんでそんな。

流石の俺も気付き始めたぞ。

コイツが俺を好きなんじゃないかっていう事に。

俺は口元を覆う。

それから「なあ」と詩織に聞く。

すると詩織は「はい?」と俺に話す。


「お前、俺が好きなのか?」


その言葉に「...そうだとしたら?」と言う詩織。

そうだとしたらってなんだ。

そう思いながら「待て。そうだとしたら、とは一体?」と聞いてみる。

すると詩織は「...まあキスまでしましたしもう分かりますかね。...私、有紀さんが好きですよ」と笑顔で言う。

俺はボッと赤面した。


「それは...マジなのか」

「マジです。惹かれてますよ。好きでもない人に私の初キスを捧げるとでも?」

「!」


俺は赤面しながら詩織を見ていると詩織は「その。大好きですよ」と笑みを浮かべた。

その言葉に俺は口元を覆う。

それから「信じられないんだが...俺なんかを好きになってどうするんだよ」と詩織に言う。

すると詩織はニコッとしてから俺に近付いて来た。

そして俺の手を握る。


「私、出逢った時から興味がありました」

「...」

「有紀さんがお姉ちゃんと付き合いはじめ、私は出番が無くなった感じで心に穴が出来ました」

「...そうだったんだな」

「私は...有紀さんを絶対に裏切ったりしません。大好きな人ですから」

「...詩織。お前からの告白は本当に有難いけど俺はもう女性とは付き合わないつもりだぞ。心に散々にダメージを受けたし」

「構いません。私、傷が癒えるまで何年いや。何十年でも待ちます。きちんとお付き合い出来るまで」


唇を噛む。

それから顔を上げて詩織を見る。

詩織は包帯に触れながら「貴方だけでした」と言う。

俺は顔をゆっくり上げる。

そして詩織を見つめる。

詩織は「有紀さんが...私を皮膚とシミの事を気にかけてくれた。初めてでした。異性として...そんな人は」と言う。

そうして俺を潤んだ目で見る。


「...大好きです」

「...!」


俺は詩織を見ながら俯く。

こんなにも俺を大切にしてくれる人が...居るもんなんだな。

そう思いながら俺は詩織を見つめる。

詩織と俺は見つめ合う。


「お返事は要らないです」

「!」

「私、貴方を絶対におとします」

「...」


詩織はゆっくり立ち上がる。

それから俺に対して頬にキスをした。

そして詩織は手を振ってから出て行く。

クソッタレ。

なんだこのもやもやは。



それから俺は母親と父親と朝ごはんを食べ。

詩織は一旦家に帰宅。

そして俺はゲームセンターに行く準備をし始めた。

するとスマホが震えて音が鳴った。


「おはよ」

「仮島さん」


仮島さんだった。

俺は「どうしたんだ?」と聞いてみる。

すると仮島さんは「うん。その後どうかなって」と言う。

その言葉に上着を着ながら「...まあ...色々な」と返事をする。

訝しげな声になる。


「何かあったの?」

「い、いや。...単に告白されただけだ。詩織に」

「え!?!?!」

「...返事はしなかった」

「ハ?根性無し!」


仮島さんはクワッとなる感じで言う。

俺は「いや...俺と彼女じゃ白黒ぐらいの価値があるから」と言うが仮島さんは「なんだそれ!ああもうじれったいなぁ!」と怒る。

それから仮島さんは「どこかのピュアなの?!アホなの?!」と怒る。

その威圧感に驚く俺。


「女の子の告白はね!全身全霊をかけたぐらいの意思表明なの!それはとても大変な感情なの!馬鹿!もう!馬鹿!」


ヒデェな。

ボロクソに言われた。

俺は苦笑しながら真剣な顔をする。

鞄を持ってから「わかるよ」と返事をした。

それから「俺は...まだ彼女を好きになる資格は無いって思うけど必ず返事はする」と眉を顰めた。

すると仮島さんは「なるだけ早く返事をしてあげて。彼女は待ってくれるとは思う。だけどいつまでも待たせるのは最低だよ?」と言う。


「分かってる」

「なら宜しい。...まあ君だから全て理解していて大丈夫だとは思うけどね」

「仮島さん...」

「彼女は砂糖菓子のようなもの。脆くて崩れやすいよ。意思表明も他の人より出すのが辛いと思う。だから...」

「ああ」

「ただ私は彼女には幸せになってほしい」


その言葉に俺は頷く。

それから「今日もデートするんだ」と仮島さんに告げる。

仮島さんは「成程ね。気を付けてね」と明るくなる。

俺は「じゃあ。待たせてるから」と仮島さんに言った。

すると仮島さんは「気を付けて。事後報告をきちんと宜しく」と背中を押してくれた。

俺は目を閉じて開けてから「ああ」と返事をした。

よし。

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