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付き合っている幼馴染の彼女が他の男とキスをしているのを目撃した。俺はそんな幼馴染を棄ててから...だったのだが  作者:
第一章

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17/30

17、現実に抗う為に

☆空田有紀サイド☆


俺は満里奈に話をした。

それから屋上から戻っていると俺のスマホにメッセージが入ってきた。

その人物は詩織だった。

俺は「?」を浮かべつつメッセージを見る。


(有紀さん。お姉ちゃんは大丈夫ですか?)

(満里奈か?満里奈は大丈夫だ。...きちんと俺が見守ってるしな。不用心な事はしてない)

(はい。有紀さんだけが頼りなので宜しくお願い致します)

(まあな。分かってる)


そしてメッセージをやり取りしながら満里奈と別れ教室にそのまま戻る。

すると隆道が「大丈夫か?」とやって来た。

俺は隆道に「まあな」と返事をする。

クラスメイト達も「なんか悪い噂が広まってるからよ」と言ってきた。

俺は「確かにな」と返事をする。


「そーいう現在を見ない奴らは無視でオーケーだわ」

「確かになー」

「...ありがとうな。隆道。みんな」

「応援するぐらいしか出来ないけどな」


隆道は「必死に全てに抗っているのは認めている。そして大変な事もな。だからどうしていくか考えようぜ。みんなで」と柔和になる。

俺は「すまん」としか言えなかった。

みんな顔を見合わせてから「気にすんな」と笑みを浮かべてから俺を見る。

柔和な顔をしていた。


「有難いよ。こんなクラスメイトに恵まれたのがな」

「大袈裟な。クラスメイトだからやってんだよ」

「いやいや」


それからクラスの女子が「取り敢えず詩織さんと満里奈さんも花見に呼ばない?」と切り出した。

え。

そんな事を考えながら俺はみんなを見る。

「賛成」とかいう意見だらけだ。

俺は目を丸くしながら「しかしそこまでしてもらう必要は」と慌てる。

すると隆道が「俺が提案したんだ」と笑みを浮かべる。

俺は驚きながら隆道を見た。

隆道は「このままの関係性でいるよりかはな」と柔和な反応をした。


「いやあのな。お前という奴は。...有難うな」

「気にする事はねーよ。...気にせずに詩織さんと満里奈さんを呼んだら良い」

「...」


俺は苦笑しながら隆道とクラスメイト達を見た。

それから「感謝してる」と言う。

そして俺は隆道を改めて見てから「サンキューな」と言う。

するとクラスの鈴原というクラスメイトが「よし!そうなったら」と手を叩いた。


「必ず成功させっぞ!花見を!」

「オヤジかよテメーは。鈴原!」

「確かにな!」


それからクラスメイトは大爆笑した。

俺と隆道はそのクラスメイト達を見てから顔を見合わせた。

そして苦笑し合う。

全くな。

良いクラスメイトだよマジに。



それから花見は今週土曜日に開かれる事になった。

放課後に俺は隆道に先に帰ってもらい俺は椅子から立ち上がってから満里奈のもとに向かう。

そして満里奈の居るクラスに来た。


「満里奈」

「!?...有紀?!」

「話がある。一緒に来い」

「え?はな、話?」

「ああ。話だ。今週の土曜日の話なんだが」

「え?」


満里奈は目を丸くしてキョトンとする。

そんな満里奈に「実はな。今週、クラスメイトで花見するんだがお前も来ないか」と聞く。

すると満里奈は「え」と言ってから「待って。私...私なんかが?」と困惑気味に話す。

俺は「ああ。クラスメイト全員で誘ってる」と言う。

満里奈は驚愕しながら「...私なんかが向かって迷惑にならないかな」と苦笑する。


「...性病の私だよ?しかも貴方を裏切った」

「確かにお前は性病を持っている。だけどな。...お前はしっかりと周りを見据えている。そういう奴らには必ずプラスになる何かがあるって事だ」

「...」


満里奈は涙を浮かべた。

それから「私みたいなのは本当にカスなのに」と言う。

俺は「...俺もお前を当初はマジなクソ馬鹿と思ってた。だけどお前は全てに抗ってる。それは周りを動かす材料になった。そういう事だ」と話す。

すると満里奈は「...詩織もお花見に行けるかな」と呟く。


「私はどうでも良いけど詩織だよね」

「設定してる。詩織も行ける様に」

「アハハ。用意が良いね...ありがとう」

「気にするな。もとはお前らが行けるとも思ってなかったしな...」

「確かに。行く価値ないしね。私達...というか私は最低野郎だしね」

「良かったじゃないか。周りが助けてくれるしな」

「...私はどうでも良いよ。...でも有難いね。本当に」

「あまり否定するな。素直に受け取れば良いんじゃないか」

「...そうだね。...ありがとう」


それから満里奈は涙を拭ってから笑みを浮かべた。

そんな満里奈の姿を見てから俺は「帰るのか?」と聞く。

すると満里奈は「うん。帰るよ」と話した。


「そうか」

「...ありがとう。有紀。じゃあ」

「満里奈」

「?...何?」

「一緒に帰るか?」


その言葉に満里奈は「!」となりながら「...いや。良いよ。私は帰らない。有紀に迷惑かけたくないから」と話した。

俺は「...分かった。何かあれば」と引き下がる。

それから「じゃあ先に帰るから」と告げた。


「有紀」

「?...なんだ」

「貴方には迷惑ばかりかけた。だから私にあまり構わなくて大丈夫だから。ありがとう」

「...別にお前の為にやっている訳じゃない。...見返りがあるから伝えているだけだな」

「それを人は優しさっていうよ。有紀。...感謝してる」


俺はそんな言葉を聞きながら満里奈の顔を見る。

満里奈は「じゃあ私、職員室に行くから」と手を振った。

その満里奈に「ああ。じゃあな」と言ってから手を振りそのまま帰宅する為に歩いていると「有紀さん」と声がした。

振り返ると詩織が居た。

俺を柔和な優しい笑みで見ていた。


「帰りですか?」

「ああ。...詩織?お前その顔のガーゼっていうか絆創膏は?」

「太陽に当たりすぎて腫れました。駄目駄目ですね。私」

「いや。そんな事はないだろ。卑下するな」

「...でも将来の夢が出来たのが良かったです」

「?」

「貴方のお嫁さんになる夢です」


少し大きな声だった。

俺は「おいおい」と通行人を見る。

赤くなる。

通行人達は「若いな」とクスクスと笑う。


「私は恥ずかしくないです」

「いや...いやまあ良いけど」

「えへへ。愛してます。有紀さん」


それから詩織は俺の手をまるで和菓子を創るような。

職人の様に包み込んだ。

そしてハグをした。

甘えん坊さんめ。

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