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ライフリング  作者: 羽田憲二
第7章
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日常

ニューストンでの生活にだいぶ慣れはじめたころ。

弟のダンから手紙が来た。


《姉さん、お兄さん、そしてケイト、お元気ですか?電報だと味気ないので手紙を書く事にしました。まずはじめに自宅のリフォームありがとうございます。最初は広すぎると感じましたが慣れました。それからお兄さんがトラックを譲ってくれた事に感謝しています。通勤が大分楽になりました。

独り身なのに持ち家と車があるため、護衛仲間からすっかり溜まり場にされています。

デザストンではそれ程事件もなく毎日が順調です。

ニューストンの生活は如何でしょうか?

またお兄さんが活躍したと新聞で読みました。

やっぱり凄いですね。

皆さんの安全と健康を祈っています。

ダンより》


「殆どダンと貴方の事ばかりね。全くもう。でも安心したわ」


「いずれ皆んなで集まらなきゃな」


「おじさんあえる?」


「あぁ、いつかきっとな」


ケイトの成長も早い物だ。最近はよく走り回って転んでいる。知り合いや友達が親子揃っていない為少し心配だが、幼稚園に入れば寂しく無いだろう。


「行ってくる。ケイト頼むぞ」

「ええ。気をつけて」


護衛任務は大臣などのスケジュール次第だ。

通常国会などの際は議事堂や議員自宅周辺に常駐の警備がいる。勿論ある程度の武装と訓練は受けている。

ただし首都生活圏内は治安維持や検問などかなり力を入れており、そもそも教育レベルの高い人間ばかりの為犯罪が地方より少ない。

銃が普及しているからゼロではないがな。

郊外や危険地帯への視察•出張の際に俺たちの出番だ。


この間の事件は割と珍しいレベルだ。

何度も言うがデザートストーンは広い。

小国や島国なら管理出来る問題も地理的要因で無理な時がある。


SPは緊急の護衛任務が入らない限り訓練と休暇の繰り返しだ。

大臣側もある程度スケジュールは決まっている為あまり問題はない。


今日はSPの訓練の一コマを紹介しよう。


「想定は降車した際に狙撃を受けた時の対処法だ。これより訓練を開始する。各員装備を点検しろ。間違えて実弾を入れるなよ!」


普段温厚なバートも気合いが入っている。

リーダーに必要な資格だ。


ここは模擬訓練所だ。屋外と屋内の2つに別れており、施設のほとんどがこのような部分が占めている。

今回は屋外だ。


廃車2台が仮設された街の道路にある。

大臣役はマチルダだ。このような訓練は役回りを入れ替えて繰り返し行う。それぞれが役割を理解して立ち回るためだ。

指示しているバートは狙撃手役だ。

どの仮設住宅にいるか分からない。


「大臣。到着しました。準備をお願いします」

「分かったわ」

マチルダが先に降りようとするのを俺とザックが止めに入る。


「先ずは我々が安全を確保します」

このように人間ならやってしまいそうなミスをお互いにカバーする。こういった判断や行動が実戦でモノを言う。優れた武器や体力だけじゃ務まらない。


降車した俺たちは周囲の警戒をする。

特に高い建物や人集りは要注意だ。

俺は今回の訓練でマシンカービンを選択した。

近距離で街中の場合モーゼルは取り回しが悪い。

それに周辺住民への2次被害を考えるとライフルは貫通力が高すぎる。


ちなみに群衆役は施設職員や別部隊のSPが務めている。お互いの理解だけでなく人材交流や学習面•反省に活かせるからだ。


群衆役たちがわざとらしくブーイングを出す。

ここで苛立ちや注意散漫になればアウトだ。


目的地に進んだ手前で爆発音がなる。

模擬弾だがかなりうるさい。


瞬時に警戒し大臣役を守る。前方で爆発した為俺が前に出る。マシンカービンを構えながら指示を出す。

「後方に警戒しつつ離脱!」


ザックもマシンカービンで移動する。

ここまでは良かった。


かなり遠くの仮設住宅からライフルの空砲が響いた。

「大臣死亡!任務失敗!」


銃の薬室を空にして一度全員が集まる。

「ジャンとザックは取り回しと2次被害を抑える為にマシンカービンを選択した。現場での対応も悪くない。しかし地理や相手の武器を計算に入れなかったのが敗因だな。今度はザックが狙撃役だ。」


こうして繰り返し繰り返し訓練を積む。

人にも見られている。

自己研鑽と反省が部隊を強くしていく。

訓練は状況説明→武器選択→実行→反省 みたいな流れです。

前回の事件の際は居住区域では無い事と治安の関係で強い武器を皆んなが持っていた感じです。

これからは敵味方含めて銃のレパートリーを増やそうかと考えています。

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