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ライフリング  作者: 羽田憲二
第1章
6/140

突入

マンドリン銃が階段の壁をめちゃくちゃにしていく。

バラララララ!! 発射サイクルが速すぎて工具か何かの音に聞こえる。


「よく来たな流れ者!女が撃てるか?ヒヒヒ!」

汚い奴だ。だがこういう奴他しぶといのが現実だ。


この状況はかなり不味いが冷静になる。

これより戦場は酷かった…。


階段の装飾品がさっきの銃撃で散らばっている。

ガラスのような物を素早く拾い上げる。

バラララ!! また撃ってきた。


カプールのいる方にガラスを掴んだ手だけ伸ばす。

向こうは撃ちまくるが、跳弾に気を付ければ当たらない。


窓際には広いベットがあり、娘が半裸で横たわっている。その手前にカプールが腰だめで銃を構えている。

こいつも半裸だ。なんとかなりそうだ。


「せめて服着たらどうだ!?変態野郎!!」


「何クソ!」

バラララ!!バラララララ!! ガチャガチャ…

カプールは重いドラムマガジンのリロードにてこづっている。


部屋の入り口まで早駆けする。階段の途中で姿勢を低くして撃つ。 ズガーン!

まずは腕を撃ち抜いた。マグナムは軟目標に当たるとダメージが広がる。片腕は完全に使えなくなった。


「痛〜!!クソ〜!」

次に脛を撃つ。姿勢を崩して前のめりに倒れ込んだ。


残弾無し。急いで再装填する。

「抵抗すれば命はない!」


「ギブ!ギブだ!助けてくれ!」

こいつは晒し首にでもした方が良いかもな。


「ケーリの娘だな?オヤジが来てる。服はあるか?」


「は…はい」

無理もない。派手な撃ち合いに巻き込んだからな。

娘が着替えている間にカプールを縄で縛る。

出血など知るか。こいつはろくでなしだ。


「ケーリ片付いた!早く来てくれ」


「娘は!娘は!?」


「なんとか無事だ。」


ケーリと娘が再会を喜び合っている間に俺は一味の部屋を物色していた。まぁこれくらい良いだろう。

カプールのマンドリン銃はロシア製のppshだと思っていただければと幸いです。

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