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ライフリング  作者: 羽田憲二
第3章
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覚悟

ここ数ヶ月は平和な日々を送っている。

俺も弟も護衛の仕事は順調だ。

そんな中レベッカに変化が起きた。


「私妊娠したみたい」

俺はコップを盛大に落としてしまった。

ダンも一瞬食べるのをやめた。


気が付けば瞬きせずに涙を流していた。

人前どころか泣くことすら今まで無かった‥。

「おめでとう2人とも!この歳でおじさんか〜」


気を遣ってダンが盛り上げてくれるが喉が詰まって喋れない。

「貴方の子よ。嬉しくないの?」


俺は勢いよく首をふる。

「そう。ありがとう。いずれ産休を取るわ」

それからいつも通りレベッカは出勤した。


気がつけば俺は時間ギリギリだった。

涙を拭いてトラックを走らせる。


いかんな、仕事でミスをしそうだ。

前もって貯金をしておいて良かった。

これから大変になるぞ。


もしかしたら俺はこんな日々を夢みて来たのかもしれない。未だに現実と思えない。


後日レベッカと病院へ行った。

どうやら本当らしい。

来年出産予定だ。


簡単に死ねないんじゃない!

死んではならないんだ俺は!!


これまでは命のやりとりを戦場や旅で経験してきた。

単純な怖さは最初の召集だけだった。

独り身の時は死んでも仕方ないと割り切っていた。


今は違う。

死んだら家族が路頭に迷う。

その為に死ねないんだ。

俺の意識はガラッと変わった。

だが銃は手放せない生き方だ。慎重になる。


いつだったか漁師のナジが言っていた言葉を反芻する。こういう事か‥。


それからは仕事に励む姿勢が少し変わった。

休める時は休む。周りの護衛や運転手にも気を配る。

いつしか口数も増えてきた。


もう迷わなくていい。生きるだけだ。

そして父になる。

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