祝い
レベッカたちと出会って1年と数ヶ月が経過した。
当たり前だが皆誕生日を迎える。
ダンの誕生日に合わせて俺たち大人もまとめて祝う事にした。
懐かしい想い出がチラつく。
俺はパントガンで郊外にいる大猪を2頭まとめて撃抜いた。さすがは象撃ちだ。威力が違う。
1頭は店に売り貯金に回した。
残りは捌いて半分保存食にした。
残りは沢山あるが誕生日なんだ。偶にはいいだろう。
下処理をしてトラックで家に帰る。
レベッカはケーキを焼いていた。
甘い香りがキッチンから漂う。
「お帰りなさい。見事ね」
「皆んなの祝いだからな」
2人それぞれが調理をする。
ダンはそろそろ泊まり込みから帰って来る頃だ。
食卓に焼いた猪肉と自家製ケーキを並べる。
ちゃっかり葡萄があるのはレベッカの優しさだ。
「ただいま〜‥おぉ〜!」
ダンは喜んでくれたみたいだ。
「誕生日おめでとう」
「ありがとう。姉さん、お兄さん」
それからは皆んなで食事を楽しんだ。
食卓が綺麗になり始めた頃、俺は決心した。
「レベッカ。俺も家族に入れて欲しい。結婚してくれ」
少しの間があってレベッカは静かに涙を流した。
「はい‥喜んで!」
貯金で買った指輪をレベッカにはめる。
「お兄さんやったね!」
「あぁ。戦場より緊張した」
「台無しじゃない!」
いつもの笑顔に戻ったみたいだ。
それから仕事の休みを貰い簡単な式を挙げた。
皆んな戦争で親族が少ない人が多いため昔よりも簡素になっている。
それでも気持ちは晴れやかだ。
正式な夫婦となったため役所に書類を提出する。
俺は旧姓を捨てた。もう必要無い。
ジャン•リーン 34歳
レベッカ•リーン 25歳
ダン•リーン 17歳
本当に濃厚な1年だった‥。
俺はやっと居場所を見つけることが出来たみたいだ。
まだ続きます




