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ライフリング  作者: 羽田憲二
第3章
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刺客

それから順当に運搬を済ませる。

大きな問題もなく護衛は完了した。

そんな日を数日繰り返し、休み前最後の仕事に取り掛かる。


今回運ぶ荷物は俺たちが装備しているSTGだ。

以前国境警備隊が試験用のオートカービンを使っていたが、今度からこれに変わるらしい。

若干仕様が違うみたいだが中身は見せて貰えない。

多分例の滑り止め仕様だろう。


運転手や護衛たちは休み前のため浮かれている。

こういう時が一番危ない。

また嫌な予感がする‥。


ゲイルの掛け声と共に本日の目玉商品を軍隊へ届ける。軍の基地は頻繁に大砲や銃を撃つため、郊外にある。街からの距離的にはダンのいる鉱山より少し遠いくらいだ。


あと数キロに差し掛かった地点で事は起こった。

最前列の車両が仕掛け爆弾で損傷した。

軍隊の地雷はもっと威力がある。手製だ!


ゲイルは頭部を負傷しながらも急いで指示を出す。

「他に怪我人はいないか!!ゆっくりバックしろ!」


この道は狭くはないが蛇行気味なため、急な進路変更は危険だ。両脇は小高い山。つまり谷になっているため待ち伏せには適した地形だ。早く脱出しなくては!


最後尾の車両があと少しで谷を抜ける。

ドカーン!!

先程より大きめの爆発音が響く。

トラックは大炎上。しまった。嵌められた。

前にも後ろにも進めない。


それと同時に谷山の頂上から隠れていた敵が発砲を開始した。完全に不利だ。


服装はバラバラで軍隊では無さそうだ。

使う武器も旧式の猟銃からモーゼルカービンまで様々だ。しかし地の利を得ている事は大きい。


俺はSTGで牽制しつつゲイルの元に向かう。

トラックは割と近い位置にある。

「ゲイル!大丈夫か?これからどうする?」


「すまないが声を出すと頭が痛い。1人は基地に向かって信号弾を撃て。他は何とか応戦しろ。最悪荷物は捨てて逃げるぞ!」


あれほどはっきり喋っていたのに一瞬で亡くなった。

最後まで仕事に忠実な男だった。

手にはカンプピストルが握られていた。

これは信号弾専用のピストルだ。


激しく撃ち合いになっているがSTGがかなり有効みたいだ。速射や短連射で敵は幾らか減っている。

近くで隠れていた運転手にカンプピストルを持たせて先に進ませる。

移動の間はSTGで援護する。

ドドド!ドド!

僅かな連射で1名倒した。凄い性能だ。


敵は頂上から手榴弾を撒き散らしてきた。

運転手と護衛が合わせて2名吹き飛ばされた。


ドドドドドド!! 長めの連射で俺は敵の2,3名を倒した。マシンカービンでは弾がばらけるがSTGは伊達じゃない!


トラックの陰に隠れて素早くリロードする。

また撃ち出す。それの繰り返しだ。

徐々に敵が減り始めた。敵のリーダーらしき人物が声をあげているが銃声で聞こえない。


その時信号弾を持った運転手が戻ってきた!

「ジャン!皆んなに伏せてと伝えて!!」


「全員伏せろー!!伏せー!」

各々トラックの下に隠れる。


ヒューという音と共に頂上付近に砲弾が降り注ぐ!

ボガーン!ボガーン!

ドゴーン!!

かなり精密な砲撃だ。本職は違うな。

敵はほぼ壊滅。


こちらで安全確認や点呼をしているといつの間にか軍隊が頂上で敵を掃討していた。

始めから分かっていたのか?

また偵察隊の二の舞か‥呆れて唾をはく。


「商会諸君。被害はどれくらいか?」

軍の指揮官が尋ねるが肝心のゲイルが亡くなっている。仕方なく俺が答える。


「運搬長•護衛•運転手の3名死亡。負傷者多数。積荷は後列1台分のSTG損失です」


「代わりに君が手続きをしてくれ。勿論手当と電報もこちらで引き受ける」


「了解です。しかし対応がかなり早いですね?まるで知っていたかのように‥」


「ハハハ。それは答えられないよ、ジャン•レイ君」

クソッ!一本取られたか。まぁ仕方ない。助けられたのは事実だ。


こうして俺たちは商会に戻った。

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