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受難
いつもの仕事が終わり帰宅の準備をする。
事務員から呼び止められた。
「ジャン先生、電報です。こちらをどうぞ」
ありがとうと紙を受け取る。
一瞬時が止まった。
アナタ イツモ ミテル
カナラズ イキノネ トメル
ケツトウ スル
コトワレナイ
バショ コウザン
人生は山あり谷あり‥。もはや呆れた。
向こうは何時迄も待ってるだろう。
鉱山は保安官がいるんじゃないのか?
まぁ良い。時間がない。
良くないが射撃場のモーゼルと弾薬を無断借用する。
すでに単眼鏡はゼロインしている。
いつものマニューリンもある。
今回は相手がプロだ。
勝負は一瞬で決まる。
受けて立とうではないか。
急いでトラックを走らせる。
鉱山は車で行けばそれ程遠い距離ではない。
そろそろ着く頃だ。
見えてきた。少し手前でエンジンを止めて観察する。
外に降りてモーゼルで辺りを見回す。
暗くなるまで残り1時間しかない。
これは敵の計算か?
いきなり銃撃を受けた。俺にではなくトラックのタイヤ目掛け正確に撃ち込まれる。
甲高いパン!!という破裂音が響く。
逃がさないつもりだな。
俺は逃げない。絶対に!
ついにストーキングと対峙。




