準備
帰りにレベッカの家に寄った。
ダンの護衛仕事は泊まり込みもあるため帰っていない。
「今日は貴方から来てくれたのね」
「ちょっと相談したい‥」
「入って」
保安官の仕事は街の治安維持だが銃が普及した世界では決闘の立ち会いや悩み相談など多岐にわたる。
比較的人数の多い職業の為緊急事態以外は帰宅が早い。
「実は生徒の相談なんだ。昆虫駆除にレベッカの力を借りたい。頼めるか?」
「私はいつも助けられてばかりよね。言って見なさい」
優しく微笑む。前の時の打算的な目ではない。
詳しく話した。やはりレベッカも思うところがあった。
「最近噂に聞く、外国産のオオバッタかしら?」
「俺もそう思う」
技術的な進歩により農業に使う肥料や餌、工具などが輸入される機会が増えた。その中に混じって外来種がやって来る事がある。そもそも農作物自体が外来種だ。
「対処法は我が国で確立されて無いわ。駆除に用いる強力な薬剤も認可されていないし、貴方の出番ね」
今度は妖しく微笑む。なんだお前は?
「立ち会いには私と数名の保安官を呼んでくるわ。銃は何が良いかしら?」
「沢山いるみたいだしジャンプもする。ショットガンと12番を用意出来るか?」
「任せて」
射撃場内なら施設の武器係に色々貸して貰えるが、今回は私有地だ。立ち会い含めて保安官に任せたい。
勿論俺も参加する。
次の日レベッカと俺が武器の準備をする。
念の為マニューリンも装備する。
何匹いるか分からない為357マグナムの弾を買いに行く。デザストン銃砲店だ。
「いらっしゃい!久しぶりだね〜」
「あぁ。親父、357マグナムを3ダース。それからスピードローダーを4つくれ」
「はいよー。終わったら話聞かせてくれよな?」
「大抵良くない話だぞ」
「お前さんの顔をみりゃ分かるさ。それに流血沙汰では無さそうだけどな」
「御見通しか、まいった」
お互いちょっと笑った。
「またのお越しを!」
いよいよ明日だな。




