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ライフリング  作者: 羽田憲二
第11章
122/140

出動

秘密警察よりIAS本部へ緊急連絡が入った。


「ザラスにてブルーランドの特殊部隊が街を占拠。死者多数。人質も取られ、保安官と交戦中!!」


とうとうおいでなさったか。

前回の官邸襲撃もことごとく失敗して、スパイ活動も苦しくなって来た矢先。なりふり構わない行動に出た訳だ。確実に死ぬと分かっていながら暴れるとはな。


ザラスはニューストンからやや離れた街だ。

ビルや工場などは殆どなく、住宅街や公園が多い。

老後を静かに過ごしたい年配者や、都会から離れて療養する人々が住んでいる平和な街だ。


首都で暴れる前に制圧されると分かっているみたいだ。弱い者イジメが大好きな卑怯者たちだ。

やはり俺はあの国を理解出来ない。

向こうもそうだろう。


「敵について詳細を教えてくれ」

ストーナー司令が秘密警察幹部に話しかける。

ここは司令室だ。この他に俺とマックを合わせた4人がいる。


「秘密警察のキースだ。敵はスーパーやアパートがある地区を占拠している。情報によると20人前後だ。だがもっといる可能性は高い。道が比較的狭い為閉じ込める事に成功はした。だが保安官の武器では対処出来ない。人質も殺されるのは時間の問題だ」


要点をスパスパ言えるのは凄い。

キースの見た目はどこにでもいる中年男性だが年季が入っている。おそらくは40代か。


「敵の武装は?」

マックが質問する。


「AR自動小銃のようだが、これまでより短い。他にはM60汎用機関銃や新型のセミオートライフルも確認出来る。爆発物もあるだろう」


「敵の陣取りは?大体で良い」

俺は気になる事を聞く。


「スーパー1階と屋上合わせて10人。アパート2階に5人前後が潜んでいる。平家の住宅にも何人かいるようだ。まだ居ると考えて良いだろう」


「上階から火力攻めされたらトラックじゃだめだ。君たちには新型のM113で片付けてもらいたい」


司令に言われずとも使う予定だった。

「バズーカの使用許可を。人質を巻き込むかもしれません」


「致し方ない。これ以上被害者を出すな。編成は任せる。出動は最速で行け!」


「はい!!」


戦闘員は俺含む30人。後方支援に10人の計40人だ。

小銃手や機関銃手は2両のM113に乗車する。

バズーカ部隊や弾薬主•衛生兵などは後方支援に混じって輸送トラックに乗車する。


IAS本部には副隊長のマックや戦闘員の残り20人を待機させる。全滅したら意味がないのである。


新型のAKMやGP25、PK機関銃、バズーカ‥

あらゆる武器を持って行く。


M113の銃座付近には土嚢を大量に積んでおく。

機関銃手を守るだけでなく即席の防御壁として重宝するのだ。これは戦場で得た知恵だ。

金属やコンクリートは跳弾が怖いからだ。


「必ずやってくれ!!」


「了解。出発!!」

キュラキュラと車列が進んでいく。

キャタピラがアスファルトに傷をつけていくが致し方ない。


「俺たち初の任務だな」

「あぁ、緊張するな」

「おいしっかりしろ!隊長を見ろ!」


俺は車内で割と落ち着いていた。


「怖いか?」

ふと聞いてみる。


「いくら訓練をつんでも正直怖いです‥」

部下がポツリと漏らす。

一瞬車内が静まった。

キャタピラとエンジン音が響く。


「安心しろ。昔は俺もそうだった。だが小便ちびろうが泣き叫ぼうが任務は果たせ!笑ったりしない」


「はい!」

誰が死ぬかなど分からない。

部下を死地に送りたいわけじゃない。

だがやらねばならない。


数時間後に目的地に近づいた。

すでに銃声が遠くから聞こえて来る。


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