無音世界
時計の針の音
冷蔵庫の稼働音
下の階の人の足音
外にいる誰かの笑い声
それらが全て聞こえてくる
あぁ、それなのになんて世界は静かなのだろうか
聞こえる音は誰かのために存在していて
私だけ一分前にいるみたい
世界に置いていかれたのか
うるさいくらいの無音に耳を塞ぐ
それでも聞こえてくる音
誰かのための音が私を包み込もうとする
世界はいつでも私をひとりにしてくれない
全て止めようと息を止める
それなのに心臓の音が大きくなる
いつまでも聞こえてくる音
それが誰にも聞こえなければいいのに
大音量で世界に響かせられたらいいのに
静かであることを示すとき、わざと周りの音を大きくすると聞いたことがあります。