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プロローグ2

 「あのな湯沢早く入部届を書いて提出しろと何度言っているんだ」

 「明日には書いてきますので」


 高校に入学してから早いことでもう一ヶ月も経った。クラスでは人間関係がすでに出来上がっておりやっと学校生活として始まったといったところだった。

 それにしても部活が強制参加だなんて知らなかったぞ。いったいいつそんな説明があったんだ。


 「入学式の時に校長先生が部活には必ず入るようにといってただろう」

 「え、あー、そうですね」


 興味なくて全然聞いてなかった。

 あー、どうしようかな。運動部は暑苦しいしだからといって文化部は雑用とか押し付けられそうだしな。


 まぁ、あと一日期限もあるしゆっくり考えればいいか。



 ♦ ♦ ♦



 「で、入部届はどこにあるんだ?」

 「えっとそれは......」

 「はぁ」


 結局一日かけても何にも浮かんでこなかった。

 そんなあからさまに嫌な顔しないでもらいたい。もともと部活が強制参加なのがおかしいのにこっちが悪いみたいな雰囲気になるのはおかしくないか。


 「何かやりたいことはないのか?」

 「......ゲームですかね」

 「ふざけてるのか」


 いや、やりたいことって言われたから言ったのに。


 「別に籍だけおいて部活に顔を出さなければいいだけだろ」

 「それありなんですか?」

 「なんともいえない」


 はぁ、結局こちら側が妥協するしかないのか。

 そう思い適当に書こうとしたらあるものが視界に入ってきた。


 「先生これなんですか?」

 「ん?あぁこれか。これはな特典だ」

 「特典?」


 何かの催しでもするのだろうか。

 入学式が終わったばかりだというのに学校側も大変だな。


 「ていうか湯沢、これお前に送るやつだからな」

 「俺ですか?」


 差し出されたので受け取って中身を確認してみた。

 そこには紙が入っていた。


 「これは?」

 「お前入試一位だったんだってな」


 ありゃ、ばれてる。まぁ教師だから当たり前か。

 入学式の新入生代表は基本的には入試トップが務めるものらしい。俺にも電話がかかってきた。


 もちろん丁重にお断りさせてもらった。目立ちたくないからな。


 「なんで新入生代表挨拶やらなかったんだ?この学校で入試トップは誇れることだぞ?」

 「......これといって理由なんてないですよ。それに結果的に大成功だったでしょ?」

 「まぁな」


 少しは否定してくれても良くないか。

 事実だから仕方ないけど。


 「入試一位の特典だとさ。学校で一つだけ要望が通るらしい」

 「なんでも?」

 「出来る限りのことならな」

 「部活に入らないってことは?」

 「それはたぶん無理だ」


 ですよね。知ってました。

 ならこれの使い道なんてないけどな。


 「どうしようかな」

 「まぁ好きなように使えばいいさ」


 好きなように使えって言われても今断られたから信用できないんだが。


 「なら部活を設立するなんてどうですか」

 「ほぅ、どんな部活だ?」

 「帰宅部で...」

 「却下だ」


 今好きなように使えって。がっつり嘘やん。


 「これにはきちんと理由があります。早く家に帰って勉強するためです。そのための部活ですよ。いわば帰宅部(勉強部)ですよ!」

 「ですよ!じゃないだろ。そんなの通るわけないだろ」


 

 ♦ ♦ ♦



 「申請通ったぞ」

 「まじか」

 

次回から本編スタートです。

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