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起源
2060年の地球。
人々は、とても裕福な暮らしをしていた。2045年の建築革命で、大抵の建築物は12時間で建てられるようになり、自動車は自動運転のものがほとんどとなっていた。
人々の豊かな暮らしと引き換えに、産業廃棄物や二酸化炭素排出量は増加し、国際的な二酸化炭素排出量削減を目的としていたパリ協定は破棄されて事実上消滅した。
水質汚染や大気汚染が中国やインドなどアジアの国々を中心に深刻な問題になったが、経済成長が優先されて、きちんとした対策は取られなかった。
そんな環境の、地球にそれは突如として姿を表した。
2060年5月19日、大日本国領有の沖ノ鳥島の南南東2キロの場所に突如、怪物が出現した。