四宮新、回想
「一時間前位前だな。部活無いから暇でだったから、晩飯は中華が良いなーとか思って家に帰ってたら……」
回想する先輩。ん?ちょっと待てよ。
「あの、先輩。晩飯は中華が良いなって思ってたんですか?」
まさかそんな奇跡…
「おう、焼飯が食いたくてな。だから今食えてちょっと嬉しいわ 」
……何でだよ!
何で焼飯と八宝菜がそんな好評なんだよ!
だって今日の晩飯が焼飯と八宝菜の理由って、古い野菜の消費だぞ!
…姉貴どれ位前の野菜使ったんだろ。
嫌だぞ、明日先輩が腹を壊して学校休んだとか!
「そんな事は置いといてだ。
帰る途中で商店街に入った時に青木と会ってな。
青木が俺に気付いて近付いて来た。
で、その時に青木が躓いてな。
コケはしなかったが、青木が持っていたバニラシェイクが俺に掛かったんだ」
バニラシェイクが俺に掛かったんだ?
ちょっと姉貴なんていう事してくれたんだ!
姉貴がバニラシェイクぶっ掛けた相手は俺の先輩で皆の人気者だぞ!
「せ、先輩!あ、姉貴がすみませんでした!」
どうしよう、これで
「あいつの姉ちゃん、四宮先輩にバニラシェイクぶっ掛けたんだって!」
「うそ!新先輩に?さいてー。」
「しかも、四宮先輩が食べた焼飯と八宝菜に古い野菜使ってたんだって!」
って皆から責められるに違いない。
でも何で俺が被害に遭うんだよ!
可笑しいだろ!
「まあ、気にするな。
で、青木もバニラシェイクぶっ掛けた詫びだって言ってシャツの洗濯と晩飯を食わせてくれた訳だ」
気にするなって言って笑う四宮先輩。
やべ、俺四宮先輩に惚れるかもしれない。
そりゃこんだけ格好良かったら女子も惚れる訳だ。
「あれ?四宮君と悠希が何か良い感じになってる!四宮君、何かしたの?」
デザートのゼリーと茶を運んで来た姉貴が四宮先輩に聞く。
ちょ、姉貴よ顔近くないか!
「馬鹿、そんなんじゃねえよ」
しかも、なんで先輩顔赤いんですか!
「本当に?怪しいなー」
うりうり、と小突く姉貴
だから何で先輩顔赤いんですか!
その後は何故か俺と先輩でゲームしたり、俺が全敗して罰ゲームをしたりした。
九時になって先輩が帰って行ったけど、俺は別れ際の先輩の姉貴に対する態度と表情が頭から離れなかった。
何でだろう?と数分考えて一つの仮説が出てきた。
もしかして、先輩姉貴に惚れた!?




