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愕怒巒  作者: 硝子
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No.1 決めつけ

決め付けは良くない、と人は言います。

ですが本当にそうでしょうか?

それはただの決めつけでしょうか。

私は昔から決めつけてしまう癖がある。

親や友達、先生にも怒られたことが何度もある。

だが人間は簡単には変わらない。この癖も悪いと分かりながらもなかなか辞めることができない。

そのまま今、社会人になってしまった

「佐藤さん、このプレゼンどう思う?」

正直成功するなんて思ってなかった。

絶対に失敗すると決めつけていた。

「ここがいまいちだけど…多分大丈夫だと思います!」

口から出た嘘だった。社会に出てから嘘も大事だと知り、心の中では決めつけても口からはださないようにしている。


ある日、帰り道。21:00をまわっていた。

「占いやっていきませんか。」

怪しい屋台のようなところからおばあさんが話しかけきた。

絶対詐欺だ。頭でわかっていても気になってしまう。

「あなたは、昔から辞められない悪い癖のようなものに悩まされていますね」

正解だ。なぜ分かる。

こういう占いは誰にでも当てはまるようなことを言ってさも当たったかのように見せる。だが、昔からの決めつけの癖を言われた気がして何も言い返せなかった。

「どうすれば治りますか?」

「直す必要はありません、なぜならあなたが思っていることは意外と正しいことが多いからです。恐れず、周りにその意見を言うほうが幸せかもしれません。」


「この服可愛くない?衝動で買っちゃった!この服で今日合コン行くんだけど狙われちゃったらどうしよ〜!」

「…狙われないと思うよ」

「は?なんで?」

「いや…ちょっと派手すぎるというか…」

「そう。あんたには関係ないもんね」

あれから思った決めつけを全て口に出している。だが人間関係は悪化していく一方だ。

そりゃそうだ、悪い決めつけは言われた側は落ち込むし腹が立つに決まっている。やっぱりあの占い師は詐欺だった。


【間もなく3番ホームに…】

電車を待っているときだった。

黄色い線の上に立っているサラリーマンの男性が飛び込み自殺をすると直感で思った。だが決めつけだ、また良くない癖だ。

私は無視してスマホに目をやる。

その瞬間、悲鳴と同時に鈍い音が聞こえた。

頭をあげた時には目の前には電車、そして赤い血飛沫が散っていた。


どうして、あれから家に帰ってから考える。

たまたま決めつけが当たっていた?でもあんなピンポイントで?

私は怖くなって考えにふける。確かに、昔から決めつけは多かったものの外れたことはほぼ無い。

どうしてか私の決めつけはすぐ当たる。


その時、玄関の方で物音がした。

多分何かが風で落ちたんだと思う。だが私は気分が沈んでいるのもあり悪い決めつけをした。

「強盗が入ってきたのかも」

恐る恐る部屋のドアを開けようとすると足音が聞こえてきた。

人だ。

クローゼットに隠れようとしたが遅かった。ガチャリと部屋のドアが開き、黒いフードを被った男性がこちらに近づいてくる。

きっと武器を持っているに違いない。

また当たっていた。手にはナイフを持っていた。

私は咄嗟に決めつけた。

(殺される)

その瞬間男はナイフを持った手を私にのばした。



「占いというものは時に核心を突くものです。

人には嘘や建前、決め付けといった人それぞれの"性格"があります。そしてそれに悩まされてきた人たちもいます。

ですがその"決め付け"は本当にただの決め付けでしょうか?もしそれが決め付けではなく、実際に起こることを予想しているとしたら?

いや、"決めつけたことが本当になる"としたら、あなたはどう考えて生きていきますか?


占いやっていきませんか。」

決めつけは時によく当たります。

それは偶然当たっているのでしょうか?

それとも…

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