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オッドアイメイド ーノリの軽い神のせいで異世界行ったら最強になりましたー  作者: 月島 愛羅
第一章 始まりの物語

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8/11

メイド、この世界で初めてメシを食べる

受付嬢さんが、

(あぁ、これ絶対今日残業じゃん……)

と遠い目をしながら、心の中で絶望の淵に沈んでいたことには、全力で気づかないふりをした。

「……はい、こちら。今回の報酬、合計で三百二十ローズになります」

彼女から手渡された硬貨の重みに、胸が熱くなる。申し訳なさそうな顔を「演技」で作りつつ、その実、内心ではガッツポーズを決めていた。

金を手に入れた私が、今この瞬間に、世界で一番優先すべきこと。それは――食事だ。

私は足早に、いや、もはや競歩に近い速度で、食欲をそそる香ばしい匂いが漂う屋台街へと向かった。


昨日までは、リュックの底に眠る無機質な非常食を惜しみながら口にし、ただ喉を潤すためだけに水を流し込んでいた。

本当は、今すぐにでもラーメンが食べたい。

あの脳を揺さぶるような濃厚こってりスープに、硬めの麺。それを、周囲の目も気にせず腹一杯にすすり上げたい。

けれど、そんな文明の結晶がこの異世界にあるはずもなく。

私は諦め混じりの溜息をつき、広場のベンチへと腰を下ろした。

そして今、私は――丸くて、小気味よく爪楊枝が突き刺さった、あまりにも、あまりにも美味しすぎる「エビ焼き」を頬張っている。

「いや、そんなわけないだろ!」とツッコミを入れたそこの貴方、これは紛れもなくエビなのだ。

見た目はどう見ても、日本のソウルフード「たこ焼き」そのもの。

けれど、中に鎮座しているのはタコではない。

It's not an octopus!!

「ふー、ふー……はふっ、熱っ……うまっ! 最高すぎ!」

ルナリスは、外はカリッと、中はとろけるようなエビ焼きを口いっぱいに詰め込んだ。噛みしめるたびに、エビの濃厚な旨味と甘みが弾け、空っぽだった胃袋に幸福が染み渡っていく。

味覚が、感情が、鮮やかな色彩を取り戻していく。

「うまい〜! 最高すぎ!!」

こんにちは〜! 元気ですか? 大丈夫ですか? 風邪とか、圧とか大丈夫ですか?  私は……なんとも言えません!

コメントよろしくお願いします! では、また次回!

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