表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オッドアイメイド ーノリの軽い神のせいで異世界行ったら最強になりましたー  作者: 月島 愛羅
第一章 始まりの物語

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/11

メイド、ストレス発散をする

こんにちは〜 色々とひよっこなので、温かい目で見守ってくれたら嬉しいです〜

一夜明けて、昨日の絶望的な思考は限界を迎え、逆に一周回って突き抜けていた。

(――どうせなら、この理不尽な力を受け入れてやろうじゃないか。

神様のあのふざけたテンションに、こっちが合わせてやるんだ!)

自棄やけ気味な決意を胸に、私は立ち上がる。

名目は「魔法の試し打ち」。

実際は、あの脳天気な神から叩きつけられた理不尽への、ささやかなストレス発散だった。

湿った落ち葉を踏みしめ、五分ほど歩いた時だ。前方、歪なシルエットがゆらりと揺れた。

……ゴブリン?

アニメや漫画の挿絵でしか見たことのない、粘土を捏ねたような濃緑色の肌。

ぎらつく双眸が私を捉える。

「本物だ…….。」

喉の奥が震えた。

現実味のない姿を目の当たりにして、ようやく自分が異世界にいることを再認識する。

私は逃げ出したい本能を抑え込み、震える指先をその怪物へと向けた。

「氷属性――アイス・ランス!」

叫ぶと同時に、体内の熱が指先から一気に吸い取られる感覚が走った。

あまりの光景の恐ろしさに、私は反射的にぎゅっと目を瞑る。

静寂。

数秒の空白を置いて、私は恐る恐るまぶたを持ち上げた。

「……!」

言葉を失った。

そこにあったのは、もはやゴブリンの形を留めていない残骸だった。

放たれた氷の槍は、怪物の胴体に巨大な風穴を空けただけではない。背後に聳え立っていた大木をも易々と貫通し、向こう側の景色を晒していたのだ。

(これが、神の加護……?)

想像を絶する破壊力の痕跡に、背筋が凍る。

私は気絶しそうなほど目を見開き、自分が引き起こした惨状を前に、ただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。

油断した隙を突くように、背後に違うゴブリンが現れた。

(血の匂いに釣られた……!?)

腐敗した獣のような臭気が鼻腔を突き、心臓が跳ね上がる。

私は背筋に走る戦慄を「油断した自分のせい」だと強引に納得させ、振り向きざまに次の魔法を解き放った。

「火属性、ファイアボール!」

放たれた紅蓮の劫火が、ゴブリンを瞬時に呑み込む。肉が焼ける嫌な音が響いたのも束の間、火の粉は周囲の木々へと牙を剥いた。乾いた樹皮がパチパチと音を立てて燃え広がる。

「やばい、火事になる!」

私は血の気が引くのを感じながら、慌てて追撃の言葉を紡いだ。

「水属性、ウォーターボール!」

消火だけを望んだはずの一撃だった。

しかし、私の意に反して出現したのは、高圧洗浄機を何万倍にもしたような狂暴な水塊だった。

炎は一瞬で鎮火したが、その凄まじい衝撃波によって、周囲の巨木が暴力的な音を立ててなぎ倒されていく。

「はぁ……マジなの、これ……」

静まり返った森に、無惨に折れた木の幹が転がっている。

予想を遥かに超えた二次被害に、私は自身の掌を見つめて頭を抱えた。自然破壊なんてしたくなかった。森の神様がいるなら、本当にごめんなさい……。 

魔法のコントロールが上手くできるように頑張ります……。

(でも、この惨状を見られて、街から騎士団なんて来たら絶対に面倒なことになる。

……今のうちに飛んで逃げよう!)

「風属性、フライ!」

祈るように魔法を唱えると、重力から解放された体がふわりと宙に浮いた。

高度を上げ、眼下に広がる広大な緑を見渡す。幸いなことに、人の気配がある街からはかなりの距離があるようだ。

(このまま少し遠くまで逃げれば、なんとかなるかな)

安堵の溜息を漏らそうとした、その時。

風を切る鋭い音が鼓膜を叩き、一本の矢が視界の端を掠めていった。

どうでしたか? ぜひぜひ読んでみた感想をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ