〜幕間 アティ〜
私は小さいときから村のみんなに嫌われてた。
お父さんは早くに死んじゃって私にはお母さんしかいなかった。
おうちは村から離れたところにあり、天井や壁に穴が空いてるので夜はとても寒くていつもお母さんと身を寄せ合って寝ていた。
だから、お日様が出ているときは暖かくてポカポカするので大好きだ。
お母さんはいつも私に謝って村のみんなから守ってくれたけど、体が弱くて5歳のときに死んでしまった。
お母さんが死んでからは村のみんなから洞窟に閉じ込められた。
暗くて寒かったけど、食事はもらえたので死ぬことはなかった。
食事を持ってくる大人が言うには私は忌子で死んで欲しいけど直接、手にかけて災いがくるのが怖いから閉じ込めておくんだって。
洞窟での暮らしが続いていると村長と太った知らない人がやってきて檻に入れられたあと馬車に乗せられた。
村長が奴隷としてお前は売られるんだ、と言っていた。
村の外に初めて出て大きい家が沢山あるところに運ばれたけどすぐに暗いところに閉じ込められた。
檻の中は手がなかったり、大きい叫び声を上げる人がいたけど私のことを髪が黒い忌子だからって悪口を言ったり、殴られることなかった。
みんな、私に興味がなかったみたい。
みんな、どんどん居なくなって残っているのは私とほとんど動けないで震えてるお兄さんだけになった。
とても辛そうにしてたから何か出来ないかと思って近づいたら、さいしょは村のみんなみたいに怖い顔されたけどすぐ仲良くなれた。
お兄さんは私をいじめることなんてしないで沢山お話をしてくれた。
私の知らないことを沢山知ってて、私を見る目がお母さんみたいでお父さんってこういうものなのかなって思った。
でも、お兄さんもだんだんお母さんみたいになって、私も食べ物を分けて貰えたけどうごくのがつらくなってきた。
ある日、檻の前に私を買いたいと言ってる人がいた。
また、どこかに閉じ込められるのかと思ったけど、お日様の光をもう一度見ることができると思ってお兄さんも連れてって貰えるようにお願いした。
私を買った人はすごい人でお兄さんをあっという間に元気にして私においしい食べ物とふわふわのベット、新しい服をくれた。
でも、お兄さんがその人のことをまるでお母さんが村の大人たちを見るときと同じ目をしていて悪い人なのかもしれないと怖くなった。
お兄さんを元気にしてくれた金髪のお兄さんはご主人様で、言うことを聞かないといけないって檻に閉じ込めた太った人が言っていた。
魔物と戦うって言われた時も怖かったけどうなづいた。
魔物はお兄さんが盾で守ってくれて思ったより怖くなかった。
ご主人様からお金をもらった。使い方が分からないのでお兄さんに教えてもらって冒険しない日に一緒に近くにあったから揚げというものを食べた。
とってもおいしくて、お兄さんとおさんぽするときは絶対、食べるようにしている。
魔物をやっつけているとご主人様が頭をなでて私をほめてくれた。
村のみんなみたいな怖い目でもお母さんみたいな優しい目でもない目をしたご主人様になでられてどうしていいか分からなくてお兄さんの後ろに隠れちゃった。
ご主人様、しょんぼりしててわるいことしちゃったかな。
まだ、ご主人様のことは少し怖いけど、お兄さんを助けてくれたお礼をするためにまだまだ頑張らなくちゃ




