〜報酬〜
討伐の報酬を貰うべく、二人を連れて俺はギルドにいた。
受付に討伐したことを証明する部位の尻尾を渡し、ついでに状態の良かった毛皮や牙も買い取ってもらう。
ついでに二人の冒険者登録もしておく。
全部で受け取り金額は1万Gになった。
(Gランクでもこなせる魔物討伐だと一日でこれ位か…。
宿が合計8000Gだから経費として引くと残り2000G、生活は出来るが余裕が無い。
装備が壊れたり、ケガをしてもこれじゃあ対応できないな。
依頼を討伐だけでなく素材の採集も受けてランクをなるべく早く上げるようにしよう。
この《採集依頼:つくし草 1束400G》なんて討伐依頼と一緒に請けれていいな。
心眼スキルがあれば雑草と薬草を見分けることなんて簡単だろうし。
以前は草むしりのイメージから腰が痛くなると思って辞めてたが、今は奴隷がいるし。
報酬の振り分けは宿代を引いた残り半分は俺の取り分。10%が奴隷達の給料。40%が冒険に必要な物を買う時の経費、もしもの時の治療代として取っておくとしよう)
今後の目標をたてて宿に戻る。
体をキレイにし、夕食を済ませて部屋に戻った後、二人のステータスを確認する。
アティ レベル3
種族:猫族
HP23/30
MP80/150
スキル一覧
索敵1(new)
短剣1 (new)
投擲1 (new)
サバイバル1 (new)
特殊スキル
混沌神の祝福[魔法の成長促進:大 、MP増:大]
獣神アケルの加護[敏捷生の成長促進:中]
トム レベル3
種族:人族
HP24/57
MP7/7
スキル一覧
剣術1 (new)
盾1 (new)
挑発1 (new)
サバイバル1 (new)
特殊スキル
護りし者[別の対象のダメージ、効果を引き受ける]
順調に成長していることに満足した後、二人に話しかける。
「二人共、今日はお疲れ様。
特に問題なく一日の冒険を終えることが出来た。
これは君たちの冒険者カードと少ないが給料だ。
金の管理はこのカードでしてくれ。
通信機能を使うつもりなので常に持ち歩くようにすること。
ランクが上がれば給料額も増えるからこれからも頑張ってくれ」
「ありがとうございます」
「ありがとう、ございます」
「そういえば、まだ二人には私の方針を詳しく話してなかったな。
今のところはこの宿を拠点にして上の冒険者ランクを目指す。
冒険者活動は週五日で休日2日のつもりだ。
長期依頼の場合はその限りではない。
生活が安定したら家を購入して拠点をそっちに移す。
住む場所は未定だ。この街にいつまでいるか決めてないしな。
場合によっては他国に行くかも知れん。
トムには体力を中心に盾と挑発スキルを優先的に上げてもらう。
アティにはそのうち魔法も覚えさせるつもりだ」
「あの、私、魔法使ったことないです」
「大丈夫だ。アティには魔法の才能があるから」
「…アティが魔法を使うということは後方に下がるのですか?」
「いや、付与付きの武器が勿体無いし、後方には下げずに状態異常や幻惑系の魔法で敵を撹乱して貰うつもりだ」
「分かりました」
「他に聞きたいことはあるか?……ないようだな。
話は以上だ。もう夜も遅いし、寝るとしよう」
話を終える頃にはアティは疲れからか少しウトウトとしていた。
俺はベットに横になりながら思考を巡らす。
(全く、アティが後ろに下がってこっちに来たら俺まで敵に狙われるようになってしまうじゃないか。
トムもいるが敵のヘイトを高めやすいアティも前衛にいれば、いざという時の囮としての価値も上がるというのに下がられたら本末転倒だ。
それにしても、二人共、冒険者カードについては何も聞いてこなかったな。
トムも奴隷になるなんて初めての経験だろうし知らなかったのかな。
冒険者カードは奴隷も使うことは出来るけど所有権は主人である俺にあることを。
おかげで奴隷にお小遣いをあげる優しい主人を演じつつ、実はお金を全部、俺が使えるという状態が出来た。
このカードによって奴隷刻印だけでなく、もう一つ、二人に首輪を嵌めることが出来たぞ)




