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もしかしてヒロイン転生?  作者: かーま
1/4

ハロー、ヒーロー

初投稿です。

妙に危機感の薄い主人公を生暖かい目で見ていただけると幸いです。




平凡なOLをやっていた私は、どんな因果か、悪者に攫われていた。


「ほう……」


一瞬回って冷静になってしまうのは許してほしい。誰だって全身黒タイツのくせには顔はへのへのもへじな奴らに連れ去られたら、恐怖の前に呆気に取られるものだろう。


何がいけなかったんだろう、と考えてみても運が悪かったとしか思えない。

強いて言うなら休み時間にお昼ご飯を食べに2つ離れたビルに足を伸ばしたことだろうか。それとも時間を忘れて思いっきり食べてしまったから、昼休みギリギリの時間にオフィスに戻ろうとしていたことだろうか。会社に戻らなければならないとは思っているが、これは公休が降りるのではないか、という間で心が揺れている。

こんな呑気なことを考えていられるのは、なんというか、この環境のせいだった。


攫われたと言ったものの、どういうわけか私は親切にも専用の駕籠に入れられて飛脚か何かかと言わんばかりの運搬方法だ。私以外と優遇されてない?あ、違う?そう…。

でも、そんな駕籠(江戸時代くらいのやつとはまた趣きがちがうタイプのだったけど多分駕籠であってると信じてる)でまさかの猛ダッシュがはじまったとき、本来ならガタガタ揺れてもおかしくない駕籠が不思議と何の揺れもなく、なんなら座り込んでいた私の重心はズレすらなく、すーっとスムーズに動き出したのだ。全身タイツでへのへのもへじのクセにまさかの有能さである。ついでにこの駕籠の中も畳と飾り窓っていうちょっと風情のある仕様だった。一体どこから借りてきた。浅草か?

その上、居心地がいい。電車で揺られて心地よくて寝てしまう時みたいに快適だ。攫われた、というの何となく理解しているし、見た目はふざけていても得体の知れない相手の操縦だ。不審に思うより満喫したい。ついでにお昼寝もしたい。そのぐらい快適。過剰なくらいエアコンが付けられたオフィスに戻るくらいならここの中のほうがよっぽどマシである。


まあ、でも、そんな駕籠移動もしばらくして急停車した。どうやら外で何かがあったらしい。そのときにぐん!っと体がつんのめってどかん!と顔を正面にぶつけてしまったけれど、それもご愛嬌、嘘です鼻を打ちました。めっちゃ痛いです。


「いたい…」


これ絶対鼻血とか出てる…絶対そう…絶対……っ。

せっかく、眠りそうになってたのに!むうっとして飾り窓の外を見ると、全く知らない河川敷に来ていた。

駕籠の外では、イケメンがファンシーな杖を構えていた。…どうしてか始めて会う筈の相手なのに良く知っているような顔。

彼を囲むように元は2人くらいだったへのへのもへじ達は10人ちかく増えていた。…え?増殖してる?気持ち悪い……。


でもどうしてだろう。こんなに怖い目にあっているのに。これが怖い事だって思っているのに。

私の体はこれが当たり前で、まるで前々から起こるとわかっていたみたいに落ち着いているのだ。


杖を構えたイケメンが、何かを喋った。

そのすぐ後に、彼の体は謎の光に包まれ、どこからか取り出した白いローブを頭からかぶっていた。


その姿を見たとき、ぐわん!と頭がひどく揺れた。

イケメンの口がぱくぱく動いた。駕籠の中の私にはその音が分からないはずなのに、私の頭には一つの台詞が高らかに響いていた。



「マジック☆プリンス『ライト』!参る!」




その瞬間、私のなかに、とある記憶が蘇った。





次は主人公の前世のお話です。

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