第7話
第7話
指定された校舎裏に行くと、源口先輩は僕を睨みつけながら歩み寄ってきた
「よぅ、来たか文弥和人」
「僕に一体何の用ですか?」
「とぼけんなよホントは分かってるんだろ」
「はる姉の事ですか・・・」
「ああ、あの女、俺が何回告白してもいい返事をくれなくてなぁ、そろそろ我慢の限界なんだよ」
「はる姉がいい返事をくれないのはあなたに興味がないからでしょ。そんな、話をするためにわざわざ僕を呼んだんですか」
「うるせえ!こっちが下手にでてりゃ、あの女いい気になりやがって!俺が付き合ってやるって言ってんのにずっと無視し続けやがって!むかつくんだよ!だから、てめえを人質にとって無理やりにでも俺の女にしようとおもってなぁ」
「・・・なんだって」
「お前を人質にとればあの女も俺のいいなりになる、他にもお前の妹やあの女の親友とか言ってる鳩羽美里も俺のものになるだろうからな」
源口先輩はゲラゲラと下品な笑い声をあげた
ああ、コイツ本当にクズなんだな。僕は心底そう思った、こんな奴にいままではる姉は困らされていたのかと思うと反吐が出そうになる
「まぁ、そんなわけだからよ、お前は黙って俺の人質になってればいいんだよ」
そう言いながら、源口先輩はポケットからナイフを取り出してきた
僕は、もう我慢の限界だった
「調子に乗るなよクズ」
「なんだと!」
「お前みたいなクズにボクがやられるわけないだろ」
「いい気になってんじゃねえぞ!コラァ!」
源口先輩は叫びながら僕にナイフを振り上げてきた
僕は、それを紙一重でかわし源口先輩の顔を殴る
「がはっ!」
源口先輩は、僕の攻撃に怯み少し後退した。僕はすかさず距離を詰め源口先輩の横腹に回し蹴りを入れる。その衝撃に耐えられず源口先輩は数メートル吹っ飛んだ・
「ヒィィ」
今の攻撃で戦意を喪失したらしく、源口先輩は完全に僕を怖がっていた
「これ以上、はる姉や僕の周りの人に何かしてみろ!次はこんなものじゃ済まないと思え!」
「すいませんでした・・・もう何もしません・・・許してください」
源口先輩は泣きながら僕にそう言った。
僕は、その言葉を聞いた後、泣いている先輩をそのままにし皆のところに戻った。
僕は、皆のところに向かったそして、真っ先に僕を見つけた、はる姉が飛びついてきた
「和ちゃん!」
「うわ!はる姉危ないよ」
「和ちゃん・・・良かった・・良かった」
「はる姉・・・」
はる姉に続いて他のみんなも集まった
「和人君、良かった」
「和人大丈夫だったか?」
「兄さま・・・怪我ない?」
「心配してくれてありがとう皆、僕は大丈夫だよ」
「それにしてもさすが和人君ねアイツは今どうしてるの?」
「多分、まだ泣いてると思います」
「お前一体何したんだよ和人・・・」
「それが、相手の話を聞いてたらあまりのクズっぷりにぶち切れしちゃって」
「なるほど、それで喧嘩になったと?」
「まぁ、そんな感じかな」
「ふ~ん、和人君でも切れるときがあるのね」
「ハハハ、まぁ」
「兄さま・・・怪我ないから・・・・安心」
「ありがとう亜姫」
僕は、皆と会話した後いまだにくっついている、はる姉に話しかける
「はる姉、僕は見ての通り大丈夫だから、もう泣かないでよ」
「でも・・・私の・・せいで・・和ちゃんを・・・危ない目に・・・・・合わせちゃった」
「僕は、気にしてないから。僕は、はる姉に笑顔でいてほしかっただけだから」
「和ちゃん・・・」
「だからもう気にしないで、はる姉は笑顔のほうが綺麗なんだから」
「うん・・・」
僕がそう言うと、はる姉は涙をぬぐって笑顔に戻った
「さて、美晴も笑顔に戻って一件落着したことだしそろそろ帰りましょうか」
「そうですね」
僕は、自分の鞄を取り帰ろうとした時
「和ちゃん・・・」
はる姉に呼ばれ振り向こうとした時、ほっぺに柔らかい感触がした
一瞬何が起こったかわからなかった。しかし、すぐに理解したはる姉が僕のほっぺにキスしたのだ
「は、はる姉!?」
「今日の・・・お礼」
「へぇ~美晴もなかなかやるわね」
「和人ーーーーー!羨ましすぎるぞコノヤローーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
「姉さま・・・抜け駆け・・・ずるい・・」
僕が、驚いてぼ~としていると、はる姉が僕の前に立ち、今日一番の笑顔を向けてきた
「和ちゃん・・・早く・・・帰ろ」
「え、ああ、うん...」
こうして、僕たちは無事トラブルを解決し自分の家へと帰るのであった
どうも、マロンです。
何とか、今の話を終わらせることができました。
今の、話を終わらせるだけで7話も掛かってしまいました。
これからは、文章を眺めにし、少しの話数で終わらせるようにしたいと思います。
感想やアドバイスを頂けるとうれしいです!