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第65話

第65話


翌日、いつものように起床し着替えてリビングに行くと


「あ、和くん、おはよ~」


母さんがキッチンで朝食の準備に取り掛かろうとしていた


「母さん珍しいねいつもは寝てるのに」


「ふふ~ん♪私だってたまには早起きくらいするんだよ!」


「そっか、まぁいいことだよ。僕も朝食作り手伝うよ」


「拒否する!」


「なんで!?」


「私だって子供に料理ぐらい振舞いたいのですよ!ということで和くんは手伝ってはダメです分かった!」


「まぁそういうことなら、手伝わないでおくよ」


「よろしい」


母さんはうんうんと頷き料理を再開する


しょうがないのでテレビでも見ながら朝食ができるまでの間時間をつぶす


少しして、はる姉と亜姫も起きてきた僕と違ってパジャマだけど


「和ちゃん・・・おはよう」


「兄さま・・・おはようございます」


「二人ともおはよう」


「めずらしいね・・・母さんが・・・料理作ってるなんて」


「たまには、料理振舞いたいんだってさ」


「でも前に・・・私の誕生日の時・・・料理作ってました」


「一人で作ったのを振舞いたいってことじゃない」


「なるほど・・・」


そう話していると


「皆、できたよ~」


母さんがテーブルにできた料理を置きながら言った


「「「おお~」」」


僕たちは、料理を見て驚愕していた


フレンチトースト、ポテトサラダ、ベーコンとスクランブルエッグ、コーヒー、そしてフルーツポンチ

と洋食の代表ともいえる料理が並べてあった


「「「いただきます」」」


それぞれ席に着いた僕たちは朝食を口にする


「すごく・・・おいしい」


「うん、味付けも丁度いいし」


「こってり・・・しすぎてなくて・・・おいしいです」


「私にかかればこんなもんですよ」


母さんはドヤ顔でそう言った


その後、朝食を食べ終えた僕たちは食器を洗って片付けて


はる姉と亜姫は自分の部屋に


僕は無理やりテレビを見ている母さんの隣に座らされて読書してるけど


しばらく、母さんがチャンネルを変えていると


「あ!これ昨日和くんが言ってたニュースじゃないの」


母さんがテレビに指をさしながら言った


本からテレビに顔を向けると母さんの言うとおり昨日事件があった場所がテレビに移されていた


まぁ、映されてるだけでいつもと人通りは変わってないみたいだし殺人があったわけでもないので立ち入り禁止にされていたりする場所があるわけでもないんだけど


とりあえずニュースの内容に合わせた場面に映像を入れているだけだと思うけど


「和くん、ほんとすごいね~私も鼻が高いよ~」


「そんなことないってば」


「だって今日、感謝状の貰うんでしょ~いつごろなの~?」


「さぁ、後日連絡するって言われただけだし」


「そうなのか~」


「そうなんだよ。まぁ、ゆっくり待つよ」


「まだ、朝の8時だしね~」


「うん、さすがにこの時間帯は連絡来ないだろうしね」


「そっか~私と一緒にのんびりしてるといいよ~」


「今、のんびりしてるよ」


「私も、もっとのんびりしたいよ~でも今日の夕方には仕事だよ~めんどくさいよ~」


「夕方って言うけどどれくらいの時間に家を出るの?」


「う~ん、4時から5時の間かな~」


「じゃあ、夕食は食べないで行くの?」


「そうしないと、飛行機の時間に間に合わなくなるからねぇ~食べたいけど」


実は、僕は母さんがどんな仕事をしてるか分からないただ海外で仕事をしていることだけは知っている


「だったら、弁当でも作ってあげようか途中でどこかで食べれるだろうし」


「いいの!?」


なんとなくで言った提案に思いのほか食いついてくる母さん


「い、いいよ別に」


「じゃあ、作って作って!!」


「わ、分かったよ」


「楽しみだぞ~!」


母さんが両手をあげながら喜びを表現していた


その後は母さんの抱きつきを回避したりしながら時間は過ぎて行った


数時間後、家の電話が鳴った


おそらく、警察の人からの連絡だろう。そう思いながら僕は受話器を取った


「はい、もしもし文弥ですけど」


「お~す、和人」


「あれ、渉?」


電話の相手は、僕の予想をはずれ警察の人ではなく渉だった


「ハハハ、やっぱ俺じゃないと思ったか」


渉はなんとなく予想出来ていたのか笑ってそう返してきた


「うん、昨日の事で警察人かなと思って」


「実はさちょっと前に先に家にかかってきてな、わざわざ同じことを連絡させるのも悪いと思って代わりに伝えますって言ったんだよ。で、今その連絡を伝えるために俺が電話したってわけだ」


「そうだったの」


「でだ、まず時間帯なんだがお昼の1時くらいに来てくれってさその時間帯に行けば昨日色々話を聞いた人いただろ、あの警察がいるらしいからその人に従えばいいって言ってた」


「分かった。あ、でも服装とかってどうなのそういう時ってやっぱり制服とかのほうがいいのかな?」


「服装はできれば制服とかのほうがいいってさ、私服でもかまわないって言ってたけどな」


「そっか、了解」


「でよお前が大丈夫なら昼飯外で食わねえか?」


「うん、別にいいよ。じゃあ12時に駅前集合にしようか」


「そうだな、何食う?」


「ん~じゃあ、ハンバーガーとかいいんじゃない最近ファミレスとか多かったしね」


「お!いいな!最近食ってないしな」


「決まりだね」


「そんじゃ、また昼にな」


「うん、後で」


渉と電話を終えて受話器を置く


「和くん、お昼外で食べるの~?」


母さんが僕の方を向きそう聞いてきた


「うん、1時ころに警察署に行かなきゃいけないからその前に渉と会ってお昼食べとこうと思って」


「え~和くんとお昼食べたかったのにな~」


「ごめんね、その代わり弁当は美味しいの作るからさ」


「む~まぁ許してあげよう!」


「まぁ、まだ10時だしまだ家にはいるけどね」


「じゃあ、ゲームしよ!」


「いいよ、じゃあ準備しようよ」


「うん!」


ということで準備をしゲーム開始


母さんは、昨日と同じゲームを選んだ


母さんが選んだゲームを初めてから1時間半経った頃


「そろそろ出ないと時間に間に合わなくなるからゲームはおしまいにしよう」


「もうちょっとやりたいけど仕方ないな~片付けは私がやっといてあげるよ~。はい後これ」


と言って母さんは10000円を渡す


「それで、おいしいもの食べたりすればいいと思うよ~」


「いいよ、自分のあるしそれに食べるのハンバーガーとかだからこんなに貰っても」


「じゃあ、ほしいものとか買えばいいよ!お手柄な和くんにご褒美だよ!」


「いいの?」


「別にいいよ~」


「じゃあ、ありがたく使わせてもらうよ今日使うかどうかは分からないけど」


「うんうん、素直に甘えておくのもいいことだよ~!気をつけていくんだよ~」


「うん、じゃあ行ってきます」


携帯と財布を部屋に取りに行き制服に着替えてから家を出る


家を出て少したった時、待ち合わせ場所に向かう前に渉と合流した


「おっす和人、駅前に行く前に合流できたな」


「うん、そうだね渉」


「それにしても俺たちが感謝状なんてな~なんか妙に緊張するんだけど」


「そうだね、まぁ悪いことして呼ばれるわけじゃないし気軽にしてればいいんじゃない」


「そうなんだけどな~普段いかない場所とかって緊張しねえか」


「確かにね、なんだかんだで僕も少し緊張してるし」


「まぁ、緊張しても仕方ないよな。っと店に着いたな」


お店に到着し中に入って注文を言いナンバプレートみたいなものを受け取り席を確保して座った


渉と話しながら待っていると自分たちの番号が呼ばれた


「呼ばれたな、俺が受け取ってくるよどっちかいないと席取られるかもしれないしな」


「わかった、じゃあお願い」


「お~う」


渉に僕の分の番号を渡す


そして、数分して渉が戻ってきた


まだ時間に余裕があったのでゆっくり食べながらお店で時間をつぶした


そして、12時40分頃になったのでお店を出るため席を立った


お金は注文した時に払ったので自分たちのゴミなどを処分しお店を出た


お店を出て10分ぐらい歩き警察署に到着した


警察署の前まで行くとすでに昨日の警察の人が待っていた


「おお~君たちこっちだ!」


僕たちを見つけたとたん警察の人が大きな声で場所を知らせてくれた


僕と渉はその場所に駆け寄った


「すまないね、君たちも忙しいだろうに」


「いえ、今日まで文化祭の振り替え休日だったので。そうじゃないとこの時間帯に来れませんし」


「だよな」


「アッハッハ、まぁ授与はすぐ終わるから気楽にしてくれればいいよ」


「「はい」」


「それじゃ、行こうか」


そう言って警察の人と一緒に僕たちは中に入る


しばらく警察の人について行くといかにも偉い人がいそうな扉の前に到着した


警察の人がノックをして扉を開く


「失礼します」の一言と同時に警察官の人が入っていく


僕と渉もそれに続き中へとはいっていく


「「失礼します」」


中に入ると何人かの警察官とカメラを持った人などがいた


「署長、連れてきました」


「うむ、御苦労だったな」


となんかドラマにでも出てきそうなやりとりの後、僕たちの方に署長と呼ばれた人が歩み寄ってきた


「君たちが昨日、泥棒を捕まえた少年たちか。お手柄だったね」


「い、いえそんなホントに大したことしてませんから」


「たまたまです。ホントに!」


気楽にいこうとは言われたりお互いに言ったりもしていたがやはり渉の言うとおり普段来ない場所に足を踏み入れると緊張する


しかも周りは自分たちよりはるかに年上の人たちばかりだし・・・


僕と渉は、周りの空気にのまれてテンパっていた


「ワッハッハ、謙虚な子たちだ」


しばらく豪快に笑っていた署長さんだったが表情を変えキリっとした感じになった


しかし、雰囲気はどこか穏やかな感じでもあった


そして、感謝状の授与が始まった


感謝状の授与式は、僕たちが思っていたよりも早く終わり


受け取る際には周りから拍手が起こった


その後、新聞記者の人が取材したいみたいなことを言いビックリしながらもなんか場に流されつつ取材に応じてしまった


その後、全ての事を終えた僕たちは警察署を出てとりあえず歩きだした


「さて、和人はこれからどうするんだ?」


「僕は、今からスーパーに行って母さんの弁当の材料を買いに行くよ」


「弁当?」


「うん、母さん今日の4~5時の間に仕事に戻るためにまた家開けるんだけど、夕食食べたかったな~って言ってたから弁当でも作ってあげようと思って」


「なるほどな~そんじゃ俺は先に帰ろうかな。用事もないし」


「そっか、それじゃあこの辺で解散かな」


「だな、そんじゃな~」


渉が手を振りながら自分の家の方へと帰って行った


僕は、それを見届けてからスーパーの方へと向かった


数十分後、スーパーで買い物を済ませて僕は家に帰った


「ただいま~」


僕が玄関に入ると亜姫がトテトテとこちらに走ってきた


「兄さま・・・おかえりなさい」


「亜姫、ただいま」


「兄さま・・・スーパー行ってきたの?」


「うん、母さんの弁当作ろうと思ってね」


「じゃあ・・・私も・・・手伝います」


「ありがと、じゃあ一緒に作ろう」


「はい・・・♪」


僕は、買ってきた食材を一回キッチンに置き感謝状を賞状なんかを入れるファイルにしまった


ちなみに母さんはと言うとソファーで眠っていた


はる姉は、まだ部屋に居るらしい亜姫に話を聞くとずっと前に買った小説をなんとなく読んでいたらハマってしまいずっと読んでいるらしい


僕は、部屋に戻り私服に着替えてから料理に取り掛かった


「じゃあ僕は、唐揚げ作るから亜姫はたまご焼き作ってくれる」


「はい・・・わかりました」


こうして料理開始


僕も亜姫もテキパキと作業をこなし意外と早く料理が早くできた


他にも色々と料理を作り弁当が完成した


時計を見ると4時をちょっと回ったところだった


母さんは、ちょっと前に目を覚まし荷物をまとめていた


「母さん、弁当できたよ」


「ホント!、楽しみだよ~」


「亜姫も手伝ってくれたから何とか間に合ったよ」


「そっか~亜姫ちゃんありがとう!」


そう言いながら母さんは亜姫に抱きついた


「どういたし・・・まして///」


母さんに抱きつかれ亜姫は少し照れていた


その時、はる姉がリビングに降りてきた


「めずらしい・・・亜姫が抱きつかれてる」


「ああ、これはね」


はる姉に今起きていることを説明中


「なるほど・・・私も手伝えばよかったね・・・ごめんね」


「気にしなくてもいいよ、いつも良く手伝ってもらってるしね」


「ん・・・ありがと・・・今度は手伝うね」


「うん、その時はお願いするよ。で・・・母さんはいつまで亜姫に抱きついてるの」


そう言って僕は母さんの方を見る


「いや~亜姫ちゃんは抱き心地いいな~と思って」


母さんはそう言いながら、抱きつくのをやめ亜姫を解放する


「さてと、そろそろ私は行きますぜ!和くん弁当おいしく頂くよ~」


「じゃあ、お見送りするよ玄関までだけど」


「それで充分だよ~!」


ということで玄関へ移動


玄関の外に出るといつの間に呼んだのかタクシーが止まっていた


「それじゃ、私は仕事頑張るよ!冬休みぐらいになったらまた帰って来るからね!」


「うん、頑張ってね母さん」


「ラジャー!それじゃあね~」


母さんはタクシーに乗り込み空港へと向かって行った


僕たちはしばらくそれを見送ってから家の中へと戻った


家の中に戻った僕たちは、またしばらくゆっくりしていた


しばらくして夕食にしたのだが夕食は、二人に申し訳なかったけどさっき作った弁当のおかずが余ったのがあるのでそれにしてもらった


その後もいつものようにまったりと過ごし眠くなってきたので各自の部屋に戻り眠りについた














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