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第62話

新年明けましておめでとうございます!!!


今年も頑張って更新していきますので今年もよろしくお願いします!!!

第62話


翌日の文化祭当日、僕たちはいつもより早く学校に行き準備を始めていた


準備といっても紅茶のパックを取り出しやすい場所に置いたりしただけなんだけど


一日目は男子の執事喫茶をやるので僕たちは、少し早い気もするけど執事服に着替え始めた


「ふぁああ、眠い~」


大きなあくびをしながら渉がつぶやいた


「渉、ずいぶん寝むそうだね」


「ああ、昨日遅くまでゲームやってたからな」


「相変わらずだね渉は」


「そういう和人は眠くないのか?」


「特には眠くないかな」


「お前は結構早起きだからな」


「まぁ、弁当もつくらないといけないしね、今日は弁当作らなくて良かったから逆にいつもより楽なぐらいだったし」


「俺には到底できないな」


「でも、確かに今日はいつもよりだいぶ早いしね」


いつもは8時くらいに学校に来るのだが今日は1時間早い7時に学校に来たのだ


そんな話をしていると話が聞こえていたのかクラスの飲食係の人が


「だったらコーヒーでも淹れようか?」


と言ってきた


「でもお客に出すやつだしそれはまずいんじゃないか」


渉がそう返した


渉が行ったことに対して別の飲食係の子が


「別にいいんじゃない、なくなったら近くのお店で買ってくればいいしね」


「そんじゃもらうわ」


「だったら僕が淹れるよ」


「あ、私たちも頼んでいいかな?実は私たちも眠くて・・・もちろんなくなったりしたら私たちが買って来るから」


「了解、他にもほしい人いる?」


僕が周りに聞くと他にも何人かの人が手を挙げた


「じゃあ、淹れてくるよ」


僕は人数を確認し人数分のコーヒーを用意する


容器はさすがにお客に出すものを使うわけにはいかないので紙コップに入れた


淹れたお茶をトレーに載せて皆に配る


「はい、渉」


「サンキュー」


他のみんなにもコーヒーを配り終える


「ありがとう、文弥君」


「悪いな、文弥」


皆がコーヒーに口を飲み始める


「お!このコーヒーうまいな!」


「ホント!なんでこれ市販のやつなのに!」


「さすが和人だな、市販のコーヒーでこれだけうまいとは」


「喜んでもらえて何よりだよ、少しは目が覚めた?」


「ああ、すっかりな体も温かくなったしな」


「それは何よりだよ」


その後他のクラスメイトとも話をしたりしながら僕たちは時間をつぶした


そして、9時になりいよいよ文化祭が始まった


最初の頃は、さすがに午前中ということもありあんまり客足が伸びなかったのだが11時くらいから急にお客さんが増え始めた


今日は、執事喫茶なのでやはり女性客が多かったというより今のところ来たのは全員女性客だ


そして、お昼頃になりますますお客が増えてきたころ


「いらっしゃいませ、お嬢様」


僕がそう言いながらお客さんを見ると


「あ、どうも~和人さん」


「こ、こんにちは和人さん」


「和人さん、遊びに来ましたよ~」


美奈ちゃん、由香ちゃん、優奈ちゃんが来てくれた


「3人とも来てくれたんだね」


「もちろんですよ、私たちの文化祭にも来てくれたんだから」


「それにしても、和人さん執事服にあってますねカッコイイですよ」


優奈ちゃんがそう言って衣装を褒めてくれた


「アハハ、ありがとう優奈ちゃん」


「兄貴も頑張ってるんですね」


由香ちゃんが今、別のお客さんの相手をしている渉を見ながらそう言った


「そうだね、渉は良く頑張ってるよ」


「皆本さんも執事服に会いますね~」


「だね、っと、そろそろ席に案内するね」


「あ、すいません、忙しいのにこんなところで立ち話しちゃって」


「気にしないで」


僕は、そう言って3人をあいている席に案内する


「こちらにどうぞ、お嬢様」


「は、はい」


「あ、ありがとうございます」


「し、しつれいします」


3人が赤面しながらそれぞれ席に着く


「顔赤いけど大丈夫?」


「「「は、はい大丈夫です!!」」」


3人が声を合わせてそう言った


「それならいいけど、えっとご注文は?」


「私は、ミルクティーとチーズケーキを」


「わ、私は、レモンティーとショートケーキをお願いします」


「私は、え~とコーヒーとショコラケーキで」


と美奈ちゃん、由香ちゃん、優奈ちゃんがそれぞれ順に注文した


「かしこまりました、少々お待ちくださいお嬢様」


僕は、一言そう言って注文されたものをキッチンの方に伝え少しして注文されたものを受けとり3人の所に向かった


「お待たせしましたお嬢様、ご注文のミルクティーとチーズケーキ、レモンティーとショートケーキ、コーヒーとショコラケーキをお持ちいたしました」


僕は、注文されたものをそれぞれが頼んだ人の場所に置いた


「それでは、ごゆっくり」


そう言って去ろうとした時、後ろからグイッと服を掴まれた


「うわっ!」


僕は、何とか反応して驚きながらもその場に踏みとどまる


後ろを見ると、3人が僕の腕を思いっきり掴んでいた


「え~と、どうしたの?」


「和人さんも、私たちと一緒にお茶しましょうよ」


「で、でも、仕事中だし・・・」


「駄目ですか?」


3人がうるんだ目で僕を見る


「え、え~と」


僕が困っていると渉がやってきて


「和人せっかくだし休憩がてらに一緒に居ればいいじゃないか」


「でも、まだお客さんのたくさんいるし」


「大分落ち着いてきた方だし他の奴だけで何とかなるだろうから少し休めよ」


「なら少しだけ休ませてもらおうかな、後で渉もきなよ」


「ああ、今のお客に注文されたものを届けたらな」


「うん」


渉がそう言って、その場から去っていく


「じゃあ、せっかくだから僕もご一緒させてもらうね」


「はい、どうぞどうぞ!」


僕は、由香ちゃんの隣に座る


「す、すいません和人さん無茶言って」


「気にしなくていいよ」


少しして、渉も他のクラスメイトから許可を取り僕たちと一緒に休憩を取っていた


「やれやれ、やっと休憩できるぜ」


「おつかれさま、渉」


「ああ、和人もな」


「それにしても和人さんたちのクラスすごいですねさっきからお客さん入りっぱなしじゃないですか」


由香ちゃんが周りを見渡しながらそう言った


「最初の方は、そんなにお客さんもいなかったんだけどね、11時くらいから急に客足が増えてきたんだよね」


「だな、他のクラスでも喫茶店やってるだろうから他も大変だろうな」


「他のクラスはそうでもないみたいですよ」


美奈ちゃんが僕たちの言ったことにそう返した


「そうなの?」


「はい、私たちここに来る前に色々見て回ったけどこれだけ込んでたのは、3年の猫耳喫茶と1年のお化け屋敷ぐらいでした」


「へぇ、はる姉と亜姫のところだね、3人は見に行ったの?」


「いえ、通り過ぎただけでまだ行ってませんね。行こうかと思ったんですけどかなり混んでたんで。まぁ結局どこも混んでたんで何処から行っても変わりはなかったですけどね」


と優奈ちゃんが言った


「へぇ、猫耳喫茶はともかくお化け屋敷まで人気とは」


「それだけ迫力があるのかな」


「後で時間があったら行ってみっか」


「そうだね」


僕たちが、そんな話をしていると


「和く~~~~ん!!!」


と言いながら誰かが抱きつきもといタックルをかましてきた


まぁ、だれかっていっても僕をああいう風に呼ぶのは一人しかいないんだけど


「か、母さん!!どうしてここに!!」


「文化祭なんかのイベントには必ず行くからって言ったでしょ!!後、私はお客様だからお嬢様って言って!」


「嫌だよ、恥ずかしいから!」


僕たちのやり取りに、周りのお客さんやクラスメイトがビックリしていた


「と、とりあえず離れて皆が見てるから」


「え~どうしようかな~」


僕が母さんの引き離しに苦戦していると


「駄目よ、美空さん和人君も困ってるでしょ」


と春香さんが静止した


「う~春香ちゃんにも止められたし仕方がないな~離れてあげよう!」


と言って母さんは僕から離れた


「ありがとうございます春香さん」


「母さんも文化祭に来てたんだな」


渉がそう言った


「私が誘ったの!!」


と言いながら母さんが元気に手を挙げた


「そうなのよ~美空ちゃんに誘われてね~せっかくだし来てみたのよ」


「そうなんですか、ゆっくりしていってください」


「フフ、ありがとう」


「とはいえ、席が足りないな」


渉がそうつぶやく


「ああ、それもそうだね。どうしようか」


「別のテーブルから取ってくるか」


「そうしようか」


そうして、椅子を取りに動こうとした時


「お~い、文弥く~ん」


またまた、聞き覚えのある声が聞こえてきた


声の聞こえた方に顔を向けると


水瀬さんが手を振っていた


「渉、席お願いできる」


「了解」


僕は、渉にイスを任せて水瀬さんの所に向かう


「どうも、水瀬さん」


「こんにちは、文弥君。いや~執事服にあってるわね~目の保養になるわ」


「ありがとうございます、今、由香ちゃんたちもいますよ」


「ホント、知り合いに会えてよかったわ」


「それじゃあ、席に案内しますね」


そう言って僕は皆のところへ向かう


「水瀬さんどうもっす」


渉が水瀬さんに挨拶をする


「やっほ~、渉君」


「「「水瀬さんこんにちは」」」


「ええ、久しぶりね皆」


皆とあいさつをした水瀬さんが僕の母さんの方に顔を向けた


「え~と、文弥君のお母さんですか?」


「はい、そうです」


「はじめまして私、文弥君が入院しているときに担当させていただいていた水瀬といいます」


「そうだったんですか、和くんの母の美空です。入院の時は和くんがお世話になりました」


母さんがお辞儀をしながら水瀬さんにお礼を言った


「いえいえ、文弥君はしっかりしていたのでお世話と言うほどの事は」


「今日は、和くんに呼ばれてきたんですか?」


「はい、文弥君たちとは病院で大分仲良くなって」


「そうなんですか~」


いきなり二人が自己紹介から世間話に入り始めた


僕たちがそれを見てると


「さすが和人の母親だな。いざというときはしっかりしてる」


渉が僕の隣でそういった


「そうだね、母さんはこういうときはしっかりしてるから」


と僕が言うと


「ハッ!今何か和くんに褒められた気がする」


水瀬さんと話していた母さんがそう言った


そして、母さんが僕の方にやってきて


「今の私のこと褒めなかった!!」


とわくわくしたようすで僕に聞いてきた


「気のせいじゃない」


と僕が言うと


「そうかなぁ、気のせいじゃない気がするんだけどな~」


と言いながら再び水瀬さんの方に戻って行った


「相変わらずだな美空さん」


「だね」


僕は少し苦笑いでそう言った


その後、少し皆としゃべり僕と渉は仕事に戻った


そして数時間後、由香ちゃん達はかなり前に喫茶店から出てはる姉や亜姫ところに向かった


僕たちも夕方になり今日の喫茶店はここで終了と言うことでお店を次の日に備えて綺麗に掃除して終わった


しかし、帰る途中でクラスの女子たちに呼び止められクラスメイト全員ここに残っている


「は~い、皆注目~今から、今日の執事喫茶の売り上げと一番人気だった執事の人を発表しま~す」


「人気発表?そんなのやってたの?」


「うん、最初はやるつもりなかったんだけど女性客が多かったから帰る前にだれが良かったか聞いてたのよ、まぁ、発表と言っても何か景品があるわけじゃないけど、まぁその場のノリと言うことで」


「まぁ、いいけどよ売り上げの方はどうなんだ結構お客多かったしそこそこ良かったんじゃないか」


渉がそう言った


「そうね、売り上げはそこそこなんてレベルじゃなくて大分かなり儲かったわよ」


そう言って今日の売り上げ結果を持った女子が僕たちに見せてきた


「「「「「おお~!!!」」」」」


皆がその結果を見て驚愕した様子だった


僕たちの喫茶店の売り上げは普通の文化祭などでは到底ありえない金額だったのだ


「すげぇな!忙しいとは思ってたけどまさかこれほどとは」


渉が驚愕した様子でそう言った


「ホントよ!まさかこれだけの売り上げとは私たちも思わなかったわよ。さりげに私たち女子軍はかなりのプレッシャーよ」


とクラスメイトの子が言った


周りの他の女子もうんうんとうなずいている


「ま、まぁ気楽やればいいんじゃないかな」


「そうそう、文化祭なんだし楽しまなきゃ損だぜ」


「まぁ、そうね。それじゃあ売上も発表したことだし、次は一番人気の執事の発表ね」


と言ってその子は別のもう一枚の紙を取り出した


「それでは発表しま~す!今日の執事喫茶の一番人気は・・・・・」


まわりがそれっぽい雰囲気になりごくりと言う生唾を飲み込む音がした


「一番人気は・・・ダントツで文弥和人君です!!!」


と大声で言って僕に指をさす


「え、ぼ、僕!な、なんで?」


僕は少しあたふたしていた


「理由としては、カッコよかったとか接客態度が丁寧だったとかいろいろあるわ。まぁ、大方そうなるだろうなとは思ってたけど」


「そうなんだ、でもうれしいなそういうので一番になれるのは」


「良かったじゃねえか和人」


「うん、ありがと」


その後は、他のグループが明日のための買い出しに行くなどの連絡を軽くされ解散になった


解散後、僕たちは皆が集まっていた学校の校門前に行った


「おまたせ、皆」


「悪いな、遅くなって」


「和くん遅い!私はとても寂しかったよ!」


と言いながら母さんが僕に抱きついてくる


「ちょ、ちょっと母さん離れてよ」


「だが断る!」


「美空さんは、元気だね~」


水瀬さんが感心したように母さんを見ながら言った


「母さん・・・和ちゃんから・・・離れる」


「そうです・・・兄さまから・・・離れてください」


二人が母さんにそう言った


「そういえば、ごめんね二人の所に行けなくて」


僕は、今日忙しくて二人のところに行けなかったことを謝った


「気にしないで・・・少し残念だけど・・・私と美里はまた明日も・・・バンドのライブの時までやるから・・・ね、美里」


「そうね、だから明日来てね和人君」


「わかりました、亜姫も明日やるのかな?」


「はい・・・兄さま絶対来てね」


「うん、必ず行くよ」


そんな会話をしながら僕たちは、学校を後にした


せっかく皆で集まったので、近くのファミレスで食事をした


食事をすませて皆それぞれの帰路についた


今日は、一日動きっぱなしだったので早く眠りについた


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