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番外編

番外編


これはまだお泊りに行っていた時、和人が罰ゲームでコスプレをした後の和人以外のみんなに起こった悲劇である


深夜の12時、いつもなら眠っている時間に和人以外のメンバーがリビングに集まっていた


そして、皆は席についてあることを企てていた


「皆本君、和人君の様子は?」


美里が皆本にそう尋ねる


「ぐっすり眠ってるっすよ」


「そう、それじゃあ・・・」


美里は、少し間をおいてからこう宣言した


「今から、和人君の寝顔を写真に収めに行くわよ!!」


『おおーーー!』


美里の宣言に皆のテンションがあがる。とはいえ和人が起きないように声を抑えているのはさすがといえよう


「あの~」


そのテンションに混じってはいたが我慢しきれずに由香ちゃんがここで手を挙げる


「どうしたの、由香ちゃん」


「あの~やっぱりやめといた方がいいんじゃないですか、和人さんに申し訳ないですし」


「だから、ばれないようにすればいいのよ」


「でも・・・」


「由香ちゃんは、和人君の寝顔写真ほしくないの?」


「そ、それは、ほしくないと言えば嘘になりますけど」


「でしょ、それに他のみんなもやる気満々だし」


そう言って、美里は周りの人に目をやるといっても、いるのは文弥姉妹と皆本だけなのだが


「あ、兄貴も和人さんの寝顔の写真なんか撮ってどうするのよ!」


「単純に面白そうだから」


この時由香は思った、この兄貴はもう駄目だと


「それにいまさら中止なんてできないわよ、美晴と亜姫ちゃんを見なさい」


今度は、美晴先輩と亜姫ちゃんの方に目をやる


「和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・和ちゃんの寝顔・・・」


「・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔・・・兄さまの寝顔」


二人は、和人の寝顔を見れる&写真ゲットという喜びから和人の寝顔と連呼していた


しかも、交互に連呼しているからものすごく怖い。普段から寝顔は見ているはずなのに・・・


由香ちゃんもそれを見て反論するのをあきらめた、そこは恋する乙女こんなところで妙なことを言って命を散らせるわけにはいかないのだ


それぐらい今の美晴と亜姫はヤバかった


「まぁ、そういうわけだから諦めて和人君の寝顔を見に行くのを進めるわ」


「わかりました」


由香は心の中で和人に謝りながら皆と一緒に和人の部屋に行くことにした


しかし、その考えが甘かったとこの後皆が実感するのである


そして、皆は和人の部屋の前に居る


「じゃあ、まずは皆本君が最初に入ってくれる、もしも和人君が起きていてもいいわけできるのはこの中で唯一皆本君だけだから」


「分かりました、つっても和人は一回寝たら途中で中々起きませんけどね」


そう言いながら部屋のドアを開ける、そして、皆本は一人先行して和人の部屋へと突入する、一応ドアは開けっぱなしにしているがさすがにそんなところからじゃ和人の寝顔は見れなかった


そうここからが悲劇の始まりだった


物音をたてないように皆本は和人のところまで寄って行く


そして、和人の寝顔を眺めるために顔をのぞかせる


その瞬間


「この世は、萌えがあれば十分、ぐぼべら!」


皆本が変な奇声&言動をしこの世の法則ではありえないような回転をしながら部屋からぶっ飛んできた


「み、皆本君!」


皆本君のあまりの反応に驚く一同


「な、何があったの皆本君!」


「萌え死ぬとはこのことか。み、美里先輩、俺たちは俺たちは・・・甘く見ていた、たかが寝顔の写真を撮るだけだと、しかしこれは」


全てを言おうとした瞬間皆本は気を失った


「い、一体、部屋の中で何が・・・」


皆本君を一階に運んでから他のメンバーは再び和人の部屋の前に居る


「良い、皆、さっきの皆本君の反応は尋常ではなかったわ、気を引きしめて、行きましょう」


美里先輩の言葉に他のみんなはうなずく


そして、皆は和人の部屋へと足を踏み入れた


そこに居たのは


「むにゃむにゃ・・・すぅすぅ」


皆本を一瞬で戦闘不能にした究極兵器である和人の寝顔があった


「「「「(か、可愛い!!!)」」」」


和人は、自分の枕を抱きしめるようにして寝ていた


あまりの衝撃的可愛さに4人はその場に立ち尽くしていた、しかし、なんとか我に返った美里がその場の3人をなんとか我に返らせ一時撤退と目でサインを送りひとまず部屋を出る


「な、なんて強力なの」


「な、なんですか!あの反則的な寝顔は」


「私も・・・ヤバかった」


「はい・・・一瞬・・・立ち尽くしていました」


今なら皆本君の言いたいことが分かる


確かに私たちは侮っていた、たかが寝顔の写真を撮るだけだと・・・しかし、これは大きな間違いだった


これはそんなレベルではない


これは最早・・・戦争であった


「と、とにかく!今からは今さっき以上に気を引き締めていくわよ!このままじゃ全滅しちゃうわ!」


「「「はい!!!」」」


私たちは、気を引き締め再び戦場へと赴いた


さっきと同じ態勢で寝ている和人の前に4人は立っていた


「さて、早速寝顔を写真に収めましょうか」


そう言って、美里はカメラを取り出す


「美里さん、その写真後でください」


由香がそう言った


「私も・・・」


「私にも・・・ください」


「ええ、分かったわ」


そう言いながらカメラのピントを合わせる美里だったが


和人が何か言おうとしているのを見て警戒態勢を取る


「ね、寝言かしら」


そして


「お、おねーちゃん、むにゃ」


「「ぐはっ!」」


年上であるこの二人には和人の寝言は効果抜群であった


この寝言によって二人の犠牲者が出た


「美里さん、美晴さん!」


由香が安否を確認した時にはもうすでに遅かった、そこには鼻血を流しながら幸せそうに気絶している二人がいた


由香と亜姫は再び二人を運ぶために撤退を決意した


「こ、これから、どうしよう亜姫ちゃん」


「最後に・・・もう一回だけ・・・行ってみましょう」


「そうね、美里さんたちのためにも写真を手に入れないと」


最初に反対していた由香でさえ最早、その場の空気に完全にのまれていた


そして、由香と亜姫は最後の戦いへと向かうのだった


「おいしそう・・・むにゃ」


由香と亜姫が部屋に行った時、和人はどうやらさっきとは別の夢を見ているようだ


内容は食べ物関連らしい


「こ、これなら、なんとか写真を撮れるかな」


「そう・・・ですね」


そして、写真を取ろうとした時、和人は抱きしめていた枕にカプっとかみつきもきゅもきゅと口を動かしていた、どうやら夢の中で何かを食べているらしい


だが、この動きが二人の度ツボにはまってしまった


そして、二人は声をそろえて


「「もう・・・駄目」」


そう言って由香と亜姫も鼻血を流しながらその場に倒れた


その後、しばらくして二人は復活を遂げた美里と美晴によりリビングへと運ばれて目が覚めた


こうして、今回の悲劇は幕を下ろした




















どうもマロンです


今回は、このような話が頭の中にふと浮かんだので書いてみました


何か感想などもらえると嬉しいです



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