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第45話

第45話


「さ~て、どんな格好をさせようかしら」


美里先輩が腕を組んでニヤニヤしながらそう言った


ちなみに僕は、美里先輩がどこからともなく出した縄で縛られていて逃げることすらできない状況になっている


「和人君、何か着たいものない?」


「あるわけないじゃないですか・・・大体なんで僕だけ罰ゲーム受けなきゃいけないんですか!」


「和人君がうちのチームの代表だもの」


「そんなのいつ決まったんですか!」


「今」


「理不尽だーーーーー」


「みんなは何か着せたいものはないかしら?」


そう言って美里先輩が皆のほうを見る


「そうですねぇ~バニーとか」


美里先輩の質問に美奈ちゃんが答えた


「チャイナ服はどうですか!」


「メイド服でもいいんじゃないっすか」


「幼稚園児の服・・・がいい」


「女の子用・・・パジャマ・・・がいいです」


美奈ちゃんに続きたくさんの意見が出てきた


「由香ちゃんは、何かないの?」


「えっと・・・浴衣とか」


「なるほどそれもありね・・・」


神妙な顔つきで美里先輩が考え始めた。そして、結果・・・


「なら全部やっちゃいましょ」


なんてこった・・・一番最悪の結果となった


「というわけで和人君、まずはバニーからね」


「いやですよ!なんで全部着なきゃいけないんですか!」


「罰ゲームだからよ!」


その後もいろいろ言ってみたが全然ダメだった


そして・・・


「うう~、なんで僕がこんな格好しなくちゃいけないんだよ・・・」


結局、僕はバニー服を無理やり着せられてしまった


「あ、相変わらずクオリティーが高いわね」


美里先輩が驚きの表情をしながらそう言った


「はぁはぁ・・・」


渉に関しては、最早、危ない人になっている


「和人さん、なんでそんなに似合ってるんですか!」


なぜか優菜ちゃんに怒られた


「知らないよ、それに似合ってても嬉しくないよ!」


「ジュルリ、まだ、他にもあるから着替えてもらうわよ」


美里先輩が涎を拭きながら僕に言った


「・・・もうやだ」


その後も、皆がリクエストした衣装を無理やり着せられた。毎回、衣装を変えるたびに鼻血を出すものやハァハァと息が荒い危ない人が増えたり、中には涙を流す者までいた。そして、いよいよ最後の由香ちゃんのリクエストした浴衣になった


「やっと、これで終わる」


僕は、最早着ている恥ずかしさよりこの一着を着れば終わるという安心感の方が大きかった


そして、僕は最後の衣装を着て皆の前に立った


「「「「「「「おお~!!!」」」」」」」


最後に僕が着た浴衣は全体的に紫の布地に朝顔の模様が付いているいかにも和風の女の子が着そうな感じのものだ


「今までの中で一番いいわね」


「大和撫子って・・・感じがする」


「これを提案した由香はナイス判断ね」


「私もまさか、ここまで似合うとは思わなかった・・・」


「和人、お前はどこまで高みを登る気なんだ」


渉がわけのわからないことを言い出した、もう渉は駄目かもしれないいろんな意味で・・・


「和人君的にはどうなの?」


「僕にそんなこと言われても・・・でも、今まで着たのよりは幾分かマシですね」


「そう、まぁ、これで罰ゲームも終わりだし着替えていいわよ」


「はい」


僕は、美里先輩に一言だけそう返すとすぐに元の旅館の浴衣に着替えた


「はぁ、やっと終わった・・・」


僕は、着替えを済ませ座布団の上に座る


「いや~楽しませてもらったわ、和人君」


「僕は、疲れましたよものすごく」


「まぁ、今日はもう遅いし和人君も疲れてるだろうからもう寝ましょうか」


「そうっすね」


「うん・・・」


こうして、僕たちの旅行の2日目は僕に精神的ダメージを大きく残して終わった




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