第31話
第31話
ツイスターでの最初の対決は、はる姉と亜姫からになった
先攻、後攻を決めるためのジャンケンをし先攻は亜姫からになった
「それじゃあ、始めるわよ」
美里先輩がそう合図し、ルーレットを回す
「亜姫ちゃん、右手を黄色に」
亜姫が美里先輩の言った場所に手を置く
美里先輩が再び、ルーレットを回す
「美晴、左足を赤に」
はる姉も、美里先輩が言った場所に足を置く
何回か繰り返し、二人ともだんだんつらい状況になってきたようだ
「さて次行くわよ~」
「美里・・・早くして」
「少し・・・つらいです」
「頑張れ、亜姫ちゃん」
「それじゃあ亜姫ちゃん、右足を青に」
「青・・・」
亜姫が少し困った様子で一番近い青に手を置く
それにしても・・・
「なぁ、和人」
「何?渉」
「さっきから思ってるんだけどなんかエロくね?」
「た、確かに」
女の子同士でやってるから仕方ないと言えばそれまでかもしれないけど、ゲームをしていくうちにだんだん、絡み合う形になるのでものすごくエロく見える
僕たちが話しているうちに美里先輩が次のルーレットをまわしている
「次、美晴左手を赤に」
美里先輩に言われ、はる姉が右手を赤に置こうとした時、はる姉のバランスが崩れ、二人が崩れ落ちる
「ごめん・・・亜姫・・・大丈夫?」
「平気・・・です」
「あらら~美晴が負けちゃったか、じゃあ美晴が罰ゲームね」
「美里先輩罰ゲームって何するんですか?結局」
「まぁ、勝敗も決まったし内容を言ってもいいでしょ。罰ゲームの内容はコスプレよ」
「コスプレっすか!」
「そうよ、私が買ってきたのがいくつかあるからそれを着るの」
「良くそんなの売ってましたね」
「あそこ以外と物がそろってるからねぇ~結構広いし」
「美里・・・私は・・・何着ればいいの?」
「それも、くじで決めるわということで美晴くじを引いて」
「わかった・・・」
美里先輩に言われくじを引くはる姉
引いたくじの中身を見て、若干赤面している
「なんて書いてあったのはる姉?」
「それは・・・」
「とりあえず、袋を運んで着替えてきてからのお楽しみって事でいいんじゃない」
美里先輩が僕にそう言った
はる姉が別のところに移動した
少しして、はる姉が戻ってきた
「似合うかな・・・和ちゃん」
はる姉が着ているのは、赤いチャイナ服だった
「う、うん良く似合ってると思うよはる姉」
「ありがと・・・和ちゃん」
はる姉が赤面しながら僕にお礼を言う
「あ、ちなみに言い忘れたけどこのコスプレの罰ゲーム男物入ってないから」
「「・・・はい?」」
僕と渉が声が重なった
「だから、男物入れてないから」
美里先輩の発言を聞き、僕たちは呆然としている
「和人、俺幻聴が聞こえるんだけど」
「大丈夫、僕も聞こえてるから」
「そうか・・・」
「最初は、男物も買おうと思ったんだけどなんか面白くないからやめたわ」
「「やめなくていいじゃないですか!!!」」
僕と渉は、再び声を合わせてそう言った
「大丈夫よ二人とも美形だしきっと似合うわ」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「なんやかんやで損するの俺と和人だけじゃないっすか!」
「まぁまぁ、勝てばいいんだから気にしない気にしない」
「気にしますよ」
僕の突っ込みを無視して、美里先輩が次の勝負を始めようとしている
「じゃあお楽しみは取っておくことにして、次は私と由香ちゃんね」
「はい、よろしくお願いします美里さん」
「よろしく~」
「じゃあ、ルーレットは和人君よろしく」
「・・・はい」
衝撃の事実を聞かされた僕のテンションは著しく下がっていた
しかし、ここで逃げるすべもなくとりあえずルーレットを回す
「じゃあ回しますよ」
「オッケー」
僕は、ルーレットを回し止まった場所を確認する
「それじゃあ、美里先輩左足を緑に」
美里先輩が足を置いたのを確認し次のルーレットを回す
「由香ちゃん、左手を青に」
「はい」
由香ちゃんが言われた場所に手を置く
何回か続けそして
「美里先輩、右足を黄色に」
「く!なんて難しい場所に」
美里先輩が言われた場所に足を置こうとした時、バランスを崩した
「ああ~負けたわ」
「危なかった・・・」
「しょうがない、くじを引きますか」
美里先輩がくじを引いて中身を確認する
「フムフムなるほど、じゃあ着替えてくるから」
美里先輩が着替えるために移動する
「おまたせ~」
戻ってきた美里先輩が着ていたのはナース服だった
「どう?似合う?」
美里先輩がポーズを決めて僕たちに聞く
「似合ってると思いますよ」
「美里・・・良く似合ってる」
「ありがと、二人とも。じゃあ、次はいよいよ和人君と皆本君ね」
「ホントにやらなきゃだめですか?」
「もちろんよ。やらなかったら両方にコスプレさせるわ」
なんて理不尽な・・・
どのみちやらないといけないならもう勝つしか手段はない
そう考えていると、渉も同じことを思っていたようで僕のほうを見る
そして
「和人、いつも世話になっているがこれだけは負けれない」
「悪いけど今回は僕も負けられない手加減はしないよ」
お互いにそう言って勝負を始める体勢になっている
「じゃあ、始めるわよ」
こうして、僕と渉の勝負が始まった
結果は・・・
はい、負けました
「和人君の負けねそれじゃあくじを引いて」
「・・・わかりました」
僕は、くじを引いて中身を確認する。そして唖然とする
「どうしたの、和人君?」
「もう一度聞きますけどホントに着ないとだめですか?」
「もちろん、自分で着ないなら私が着せるわ」
「分かりました着替えてきます・・・」
僕は、別の部屋へと移動する
僕は、着替えを済ませて皆のところへと向かう
部屋に入ると、皆が驚いた様子で僕を見ていた
そりゃあ、驚くよだってメイド服だもん
しばらく驚いて黙っていた皆がいろいろコメントを入れる
「和人!どうしてお前は男なんだ!男じゃなかったら完璧なメイドなのに!」
「嫌なこと言わないでよ!渉」
「か、和人君なんて可愛いの」
「うれしくないですよ・・・」
「兄さま・・・いえ・・・姉さま」
「なんで言い変えたの!!」
「和ちゃん・・・可愛すぎる・・・もういっそのこと・・・女の子として・・・生活を」
「恐ろしいこと言わないで!はる姉!」
「か、和人さん。性別間違えてないですか?」
「由香ちゃん何気にひどいこと言わないでよ!」
「で、でもいくらなんでもこれは・・・」
「ええビックリだわ、和人君なら似合うとは思ってたけどまさかこれほどとは」
「全然嬉しくないですよ・・・」
僕は、若干涙目になりながら皆に言った
パシャ
「渉!無言で写真とらないで!」
パシャパシャパシャパシャ
「連写っ!」
パシャパシャパシャパシャ
「皆まで写真とらないで!」
皆が無言で写真を取り続けている
ピッ
「誰!今、動画撮影にしたの!」
「和人君、お帰りなさいませご主人様って言って!」
「嫌ですよ!」
「じゃあ、ターンしてウインクでもいいわ」
「だから嫌ですってば!」
「やってくれないと私、いきおいでこの写真をネットに流しそうだわ」
「ホ、ホントにしないですよね?」
「俺は、部活の仲間に見せそうだ」
「わ、分かったよやればいいんでしょやれば」
「大丈夫よ、さっき言ったどっちかにしてあげるから」
「何が大丈夫なんですか・・・」
「どっちにする?」
「・・・前者で」
「じゃあ言ってみよ~」
「お、お帰りなさいませ、ご、ご主人様」
「「「「・・・」」」」
「皆、何か言ってよ!」
「和人君、性転換に興味ない?」
「怖いこと言わないでください!美里先輩!」
「和人、オランダに行こうぜ」
「渉!いったい僕に何する気なのさ!」
このやりとりがしばらく続いた
今日は、ツイスターだけで終わるらしいが、僕はゲームが終わった後も写真を流すと脅されしばらくメイド服のままだった
ようやく、メイド服から解放された僕はすぐに着替えた
「やっと、解放された」
いろんな意味で疲れた僕はソファーに座りぐったりしている
「いや~可愛かった和人君のコスプレ明日のゲームでも罰ゲームはコスプレにしようかしら」
「止めてください、って明日もやるんですか?」
「ええ、明日はゲームを帰るけど一日に一つゲームをしてお泊りの最終日に結果を発表するわ」
「そうですか」
「さて、今日はもう遅いしそろそろ寝ましょうか」
「そうですね」
僕たちは、部屋に戻り眠りに着いた