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第27話

第27話


遊園地に入った僕たちは、入ってすぐ遊園地のマップを見て何処に行くか決めていた


「まず何に乗ろうかしら」


「近い場所から行ってみたらどうですか」


「それもいいけど、マップを見た限りじゃ絶叫系の乗り物も多いみたいだから最初はやっぱ絶叫マシンでしょ」


「これなんかどうっすか、ここから結構近いし」


「確かに、じゃあここにしましょうか」


「そうですね」


「兄さま・・・一緒に乗りましょう」


「和ちゃんは・・・私と乗る」


「私とです・・・」


「私と・・・」


乗り物が決まったところで、はる姉と亜姫がどっちが僕と乗るか言い合いを始めた


「まぁまぁ、二人ともたくさん周るんだから」


「じゃあ・・・私と」


「私と・・・です」


「ほら、美晴も亜姫ちゃんも落ち着いて」


ここで、美里先輩が二人の間に割って入った


「こんなこともあろうかといいものを用意してきたわ」


「いいもの・・・?」


「ええ、これよ」


そう言って美里先輩がとりだしたのは6本の割り箸


「アトラクションに乗る前にこの箸をひいて同じ色の人とペアで乗るのよ」


「何処から出したんですかその箸」


「女の子には謎がつきものなのよ」


「そうですか・・・」


「とりあえず、アトラクションの所まで移動するわよ」


とりあえず移動する事になった僕たち


そして、アトラクションの前に来て美里先輩が皆にさっきのクジをひかせる


僕のペアは亜姫になった。そして、はる姉のペアは美里先輩、渉のペアは由香ちゃんになった


「兄さま・・・一緒に乗りましょう」


「そうだね」


「それじゃあ、乗るわよ」


そんなこんなでようやく乗り込んだ僕たちであったが


「兄さま・・・手・・・離さないでね」


亜姫が少し震えていた


そういえば、亜姫はこういった絶叫マシンは苦手だった


「大丈夫、離さないから」


「・・・はい」


そんなこんなでアトラクションが動き始める


今、乗っているアトラクションは上に上がり下に落ちるフリーフォールタイプの絶叫マシンで亜姫はまだゆっくりと上に上がっているだけなのに、すでに顔が青ざめている


「亜姫、大丈夫?」


「はい・・・大丈夫・・・です」


そんなこんなで、てっぺんに到着そして一気に下へと落ちる


「キャーーーーーー」


下に落ちると同時に叫び声が聞こえる


あれ?でも、これは亜姫の叫び声じゃなくて美里先輩と由香ちゃんのだ


なぜか、隣にいる亜姫の叫び声が聞こえてこない


あの様子だと叫び声をあげると思ってたのに、そう思い隣の亜姫を見てみると


亜姫は気絶していた・・・


アトラクションが終わりなんとか亜姫を起こしてアトラクションから降りる


「亜姫、大丈夫?」


「なんとか・・・大丈夫です」


「亜姫ちゃん、絶叫系苦手だったのね」


「亜姫ちゃん、だいじょうぶ」


「由香さん・・・心配してくれて・・・ありがとうございます」


「はる姉は大丈夫だった?」


「これぐらいなら・・・大丈夫」


「しかし、ホントに大丈夫なのか亜姫ちゃん弱り方が尋常じゃないけど」


「多分大丈夫だと思うけど、一応休憩させるから皆は遊んできて」


「いいの和人君?」


「ええ、今の状態の亜姫を放っておくわけにもいかないですし」


「じゃあ、ひとつ別のに乗ったら戻ってくるわ」


「分かりました」


「じゃあ、行ってくるわね」


「はい、楽しんで来てくださいね」


皆が移動するのを見た後、僕は近くのベンチに亜姫を座らせる


「少し休んでようね亜姫」


「兄さま・・・すいません・・・来たばっかり・・・なのに・・・迷惑をかけてしまって」


「気にしなくていいよ、何か飲み物とかいる?」


「いえ・・・大丈夫です」


亜姫が飲み物は大丈夫と言うので僕も隣に座ることにした


「まだ辛い?」


「楽になって・・・きました」


「そっかでも、皆が戻ってくるまで僕の膝に頭置いて寝ててもいいよ」


「っ!」


「どうしたの?」


「なんでも・・・ありません・・・それじゃあ・・・失礼します」


「うん、どうぞ」


亜姫が僕の膝に頭を置くように寝はじめる


「兄さま・・・」


「なに?」


「呼んでみただけです」


「そっか」


その後は、亜姫と軽い話をしたりしながら時間をつぶした


しばらくして、皆が帰ってきた


「ただいま~あら亜姫ちゃんが膝枕されてる」


「うらやましい・・・」


「アハハ、何に乗ってきたんですか?」


「また、絶叫系よ今度は回転ブランコタイプの」


「めちゃくちゃ楽しかったぜ」


「よかったね渉」


「和人さん、亜姫ちゃんは大丈夫ですか?」


「うん、もうだいぶ楽になったみたいだから大丈夫だよ」


「そうですか、よかったです」


「それじゃあ、次は何に行こうかしら」


「できれば、あまり絶叫っぽくないのが」


「そうねぇ、コーヒカップなんてどうかしら」


「ちょっと子供っぽくないっすか」


「そうかしら」


「僕は、別にいいですよ」


「私も・・・それでいい」


「私もいいですよそれで」


「それじゃあ、コーヒーカップに行きましょうか」


そしてコーヒーカップに到着。またくじを引いてペアを決める


今度のペアは美里先輩だった


「よろしくね、和人君」


「はい、お願いします美里先輩」


そして、コーヒーカップに乗り込む


「コーヒーカップなんて久しぶりね」


「そうですね」


そして、コーヒーカップを回し始める


最初はゆっくりだったのだが、美里先輩がこれじゃあ生ぬるいということでものすごい勢いで回し始めた


降りた時、僕は少し酔ってしまった


「ごめんねぇ~和人君、少し回し過ぎちゃった」


「いえ、気にしないでいいですよ」


「次はどこに行くんすか、美里先輩」


「そうねぇ~皆本君なんかいい案ない?」


「それじゃあ、お化け屋敷なんてどうっすか?」


「え!お化け屋敷!」


渉の案に反応したのは由香ちゃんだった


「由香ちゃんどうかしたの?」


「い、いえ何でもないですよ美里さん」


「?」


「まさか由香お前お化け屋敷が苦手なのか」


「そ、そんなわけないでしょバカ兄貴!あ、あんな子供だましに怖がるわけないでしょ」


「その割には声が震えてるけど」


「う、うるさい!」


「それじゃあ、お化け屋敷に行ってみましょうか」


僕たちは、お化け屋敷に移動し始めた


お化け屋敷に到着し再びくじを引く


今度の僕のペアは由香ちゃんになった


「よ、よろしくお願いします和人さん!」


「うんよろしくね」


「順番は私と皆本君、次に美晴と亜姫ちゃん最後に和人君と由香ちゃんね。5分後に次のペアが入ってきてね」


「分かりました」


「じゃあ行きましょ皆本君」


「了解っす、じゃあいってくるぜ和人」


「うん、行ってらっしゃい渉」


美里先輩と渉がお化け屋敷の中へと入る


5分後、はる姉と亜姫がお化け屋敷の中へとはいっていく


「次は僕たちの番だね」


「そ、そうですね」


「由香ちゃん、さっきは渉にああ言ってたけどホントはお化け屋敷苦手なんじゃない」


「そ、それはその」


「言いたくなかったら言わなくていいよ。でも、無理しちゃだめだよ」


「は、はい分かってます」


そして5分がたち僕たちが入ってくる番がやってきた


お化け屋敷の中に入って見ると思ってた以上にリアルな作りだった


「手でもつなぐ?少しは怖さがやわらぐかもしれないし」


「い、いいんですか」


「僕は、別にいいよそっちが嫌じゃなければだけど」


「そ、それじゃあ。お、お願いします」


ということで由香ちゃんと手をつないでいくことにした


少し歩くといかにも出そうな井戸が見えた


そして、井戸の中から髪の長い女の人が出てきた


「キャーーー!」


由香ちゃんが僕に抱きついてくる


「だ、大丈夫由香ちゃん」


「す、すいません和人さん」


「僕は、別に大丈夫だから」


それから、またしばらく進みようやく出口に到着した


外に出ると皆がジュースを飲みながら待っていた


「お、和人に由香やっと出てきたか」


「ごめんね待たせて結構時間掛かった?」


「俺たちの2倍ぐらいだぞ」


「由香ちゃんはお化け屋敷が苦手だったのね」


「す、すいません」


「はい・・・由香さん・・・ジュース」


「ありがとう、亜姫ちゃん」


「兄さまにも・・・ジュース」


「ありがと、亜姫」


「それにしても、やっぱり由香はお化け屋敷苦手だったんだな」


「う!」


「渉止めてあげなよ」


「分かってるよ」


「由香ちゃん、気にしなくていいよ苦手なものの一つや二つあって当たり前なんだから」


「ありがとうございます、和人さん」


「さてと、いくつかアトラクションも周ったしそろそろお昼でも食べない」


「丁度時間もいいころ合いだしいいんじゃないですか」


「俺も腹ペコだぜ」


僕たちは、お昼を食べるため遊園地内にあるレストランへと向かった

















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