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第23話

第23話


8月3日、渉のバスケの練習相手をする約束をし今日はその当日である


僕は運動部に入っているわけではないので体操服と2本程ドリンクをかばんにしまい。


準備を整えていこうとしているのだが


「ねぇ、ホントに行くの二人とも」


「うん・・・」


「はい・・・」


僕の前には制服に着替えた、はる姉と亜姫がいる


そう、この二人はついてこようとしているのだ


僕が、昨日二人に渉と練習するので学校に行くと言ったら


「「私も・・・行く(行きます)」」


と言ったのだ


「ついてきても面白い事なんか全然ないよ」


「別に・・・かまいません」


「それに暑いだろうし」


「私たちは・・・特に・・・気にしない」


「でも」


「兄さまは・・・私たちに・・・ついてこられるのは・・・迷惑ですか?」


亜姫が上目づかいで僕に聞いてくる


「そ、そんなことないよ」


「それなら・・・行きます」


「分かったよ」


「ありがとう・・・和ちゃん」


「ありがとうございます・・・兄さま」


僕はつくづくこの二人には勝てないなと実感する


「それじゃあ、行こうか」


「はい・・・」


僕たちは家を出て学校に向かう


しばらくして、学校に到着した、渉とは体育館で落ち合う予定だ、体育館で練習するから当たり前なのだが


学校に到着し、体育館へ向かうと、渉ともう一人この学校の制服とは違う制服を着て立っている女の子がいた


「由香ちゃん!どうしてここに?」


「あ、和人さんおはようございます!」


「よう、和人」


「おはよう渉、由香ちゃんどうしてここに」


「え~とその、バカ兄貴が和人さんに迷惑かけないか見張りに来たんです!」


「そ、そうなんだ」


そんなに信用されてないのかな、渉って


「ホントは和人に会いたかっただけだろ」


「う、うるさいな!」


僕には良く聞こえなかったのだが、ぼそっと言った渉の言葉に由香ちゃんが過敏に反応した


「どうしたの、由香ちゃん?」


「な、なんでもありません!和人さんそのお二人は・・・」


「あ、そっか、由香ちゃんは初対面だっけ。紹介しとくね、左に居るのが僕の姉の文弥美晴で右に居るのが妹の文弥亜姫だよ」


「和ちゃん・・・その子は?」


「この子は、皆本由香ちゃん渉の妹だよ昔からよく渉の家で遊んでたから、そのときよく一緒に僕たちと遊んでたんだ」


「は、はじめまして、皆本由香です和人さんには良くお世話になってました」


「美晴です・・・よろしくね・・・由香ちゃん」


「よろしく・・・由香さん」


「亜姫は由香ちゃんと同い年だから仲良くしてあげてね」


「は、はい!」


「おい和人、挨拶も終わったし早く着替えようぜ」


「そうだね、行こうか渉」


僕と渉は着替えるために更衣室に向かった


着替えも終わり僕たちは軽い準備運動をしている途中だ


「久しぶりだなぁ~和人とバスケの練習やるのは」


「そうだね、いつからやらなくなったんだっけ」


「中学三年あたりじゃないか」


「そのぐらいだっけ」


「多分な」


そんな他愛もない話をしながら準備運動を終わらせる


「それで、具体的にはどんな練習をするの?」


「基本は1on1だけど、さすがにそれだけじゃ飽きちゃうからな。フリーシュートの勝負でもするか」


「良く分からないから、渉に任せるよ」


「そうかなら、今言った内容でいいな」


「僕は、それでかまわないよ」


「じゃあ、早速始めるか」


「うん」


僕たちは、お互いに少し距離を置きいつでも動ける体制に入る


「とりあえず、5分ぐらいやるか」


「そうだね」


「由香ー、タイムちゃんと見とけよ」


「言われなくてもちゃんと見るわよ、和人さん頑張ってくださいついでに兄貴も」


「俺はついでかよ」


「ハハ、由香ちゃんらしいけどね」


「それじゃあ、行くぞ」


「いつでもいいよ」


僕が、そう言うと渉は途端に走り出し、僕のほうへと向かってきた


僕も渉の持っているボールを取ろうと前に出る


ある程度近づくと渉はフェイクを混ぜながら、僕を抜こうとする


僕もそれに負けないように、どうにか踏ん張って渉の前に居るように心掛ける


それが、2、3分続いたころ渉が僕を抜こうと少し足を速めてきた


しかし、僕も練習を頼まれた以上そう簡単に抜かせるわけにはいかない


僕は、渉の持っていたボールをタイミングをはかって奪った


そして、渉のほうのゴールへと走る


「させるか!」


渉が、そう言って僕の前に立つ


渉は、僕からすぐにボールを奪い返して僕の方のゴールに向かう


そんな感じで、練習は続いた


そして5分がたち、ひとまず1on1を止めた


「ふぅ、やっぱり和人との勝負はおもしろいな」


「そう?」


「ああ、お前強いからなこっちも本気でやれて楽しいんだよ」


「喜んでもらえてよかったよ、さすがに渉は強いねボールとってもすぐ取り返されちゃったし」


「何言ってんだ、あの状況でボールをとれるのはお前ぐらいなもんだ」


「まぁ、やる以上はこっちも本気でやらないといけないと思ったからね」


「よし!そんじゃもう一回やろうぜ」


「もちろん」


そんな感じで、僕たちはほとんどの時間を1on1に費やした


結局僕は、渉からあまり点は取れなかった


しばらく練習してから僕たちは休憩をとった


思った以上に体育館の中は暑く僕はもうすでに汗だくだった


「ほらよ、和人」


僕がスポーツドリンクを飲んでいると渉がタオルを投げてきた


「ありがと、渉」


「おう」


僕たちが休憩をとっていると、女性陣が話かけてきた


「和ちゃん・・・大丈夫・・・具合悪くない?」


「大丈夫だよ、ありがとねはる姉」


「うん・・・」


「それにしても、和人さんバスケうまいですね」


「そうかな」


「はい・・・兄さまカッコ・・・よかったです」


「でもさすがに、渉にはかなわないよ」


「おいおい、帰宅部なのに俺から点数すごく取ってたのは誰だよ」


「そ、そんなことないよ、渉のほうが多くシュート入れてたし」


「バスケ部が帰宅部に負けるわけにはいかないからな、ちょっとヤバかったけど」


「アハハ、ところで練習はどのくらいやるの?」


「そうだな、後1時間ぐらいだな」


「そっか、ちょうどお昼だしそれぐらいがいいかもね」


「じゃあ、休憩も取ったし練習再開と行きますか!」


「そうだね」


そして、僕たちはまた練習を再開した


1時間後、僕たちは更衣室に設置してあるシャワー室で汗を流して着替え帰宅することにした


着替えを済ませ僕たちを待っている三人の場所へと向かう


女性陣と合流した僕たちは、その後渉の提案によりファミレスで昼食をとることにした


運動していた僕たちは結構おなかが減っていたのでいつもより多めに食べた


ファミレスで昼食を食べ終え僕たちは各自家に帰ることにした


「じゃあな、和人今日はありがとな」


「気にしないでよ、僕もいい運動になったよ」


「和人さん、今度はお泊りの時に会いましょうね」


「そうだね、来週だからすぐに会えるね」


「はい、そうですね」


「じゃあ、僕たちも帰るよじゃあね渉、由香ちゃん」


「おう、じゃあな」


「はい、亜姫ちゃんもまたね」


「はい、由香さんまたお泊りの時に会いましょう」


いつのまにか仲良くなっていた由香ちゃんと亜姫は別れのあいさつを交わす


こうして、僕とはる姉そして亜姫は自分の家へと戻った




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