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ホツマツタヱオノブ(奉呈文) ~序 の 下~

ホツマツタヱの奉呈文の続きです。

今の地名を調べて一番多いところを採用したり、独自の解釈にしたりと色々ですが、楽しんでいただけると嬉しいです。


※徐々にオリジナルになり始めています。なまあたたか~く読んでいただけると幸いです。


 オオタタネコさんの語りは続くよ、どこまでも‥‥‥





「わが君が身につけている冠は、何代もの大君が次の大君へと必ず伝わるよう引き継いできたもので、おつくりになったのはアマテル様です。当時アマテル様もそれを身につけ、(ちょう)の会議を取り仕切っていました。

 国は8つに分かれており、それぞれ『〇〇のクニ』と呼び、神々が任命され管理していました。アマテル様は国や民のことを漏れなく正しく把握するため、各クニを担当している8柱の神々の意見にもよく耳を傾け、国を治める参考にしていました。おかげで国は安定し、民は安心して平和に暮らしていました。

 そんなアマテル様に皆感謝し、心から讃え、都であった富士山の宮をヤスクニの宮と呼ぶようになりました。」






 はい、きました〜

 都市伝説好きにはたまらない話題『富士王朝』!

 あったのか、なかったのか、信じる信じないは自分次第なヤツ。もちろん僕は信じる派デス!!

 ワクワクして思わず身を乗り出し続きを待ったのだけど、話題はすぐに違う王朝の話に変わってしまった。






「長い間、(まつりごと)を取り仕切って治めていたアマテル様がコヱのクニ(三重)のイサワの宮に移ると、お子のオシホミミ様がヒタカミのクニ(宮城のあたり)のタカノコウに都を移し、後を引き継ぎました。」





 ほほぅ、ヒタカミのクニとな?日本書紀とかに出てくるクニだったはず。

 その話題も面白そうですね!ぜひ語ってくださいお願いします!!


 僕は徐々にオオタタネコさんの話に引き込まれていった。自分がどうしてここにいて、これからどうなっていくのか心配していないわけじゃないけれど。それが霞んでしまうほどオオタタネコさんの語る話は魅力的で、僕の琴線を揺らしまくっていた。

 正直今元に戻されたら残念すぎて悶絶してしまうかもしれない。そのくらい面白くて。

 このまま聞いていたら本やネットではたどり着けない話も聞けちゃうんじゃないかと、期待がムクムク育ってきて、ワクワクが止まらない。

 (はよ)ぅ続きを!






「その後、お孫の兄ホノアカリ様はカグヤマ(奈良)のアスカの宮に住んで政に取り組みました。またもう1人のお孫、弟ニニキネ様は新しい田などをどんどん作るため(茨城の)ニハリの宮に長く住み、農業を主要な事業として推し進めました。おかげで安定した食料が確保できるようになり、民も益々増え、豊かに暮らせるようになりました。

 それからニニキネ様は、アマテル様と縁深いことで有名な富士山にあったハラミの宮に移り、政を取り仕切っていくことになりました。その治める地域も徐々に広大になり、ついに『ホツマのクニ』と呼ばれるようになりました。

 そしてニニキネ様も長く国を治められ、民の幸せのために心を砕き、豊かで平和な国になるようにと努力しました。その姿は『クニトコタチノミコトの生まれかわりなのでは!?』と見守っていたアマテル様が思ってしまうほど素晴らしく、その頑張りや功績を認め『ワケイカヅチの天君(あまきみ)』の称号を贈ったのです。これが『天君――天皇』の始まりです。」




 へ~、初代の天皇って認められたの、ニニキネ様だったんだね。

 神武天皇だと思ってた‥‥‥もしかして王朝が変わった?

 代替わりとかじゃなく、統治者の血筋が全く別の一族に変わった的な?だから古事記とかと内容がこうも違うとか‥‥‥


 いや~、妄想が捗ります!


 アマテル様の宮ってもともと富士山にあったんだね。で、ニニキネ様も最終的に富士山に戻って国を治めたってことは、もう富士王朝じゃ~ん。

 しかもニニキネ様、ワケイカヅチの天君なんて、上賀茂神社の御祭神、賀茂別雷神と名前がかぶるよね。雷や農業の神様の。あとメッチャ有名な三本足の烏さんとも深い繋がりがあるって言われているし‥‥‥ヤバイ、楽しすぎる。





「お子様、お孫様、ひ孫様‥‥‥と長きにわたり導いてきたアマテル様も天寿を全うし、ついに日輪の元へとお還りになりました。しかしお還りになったあとも太陽が地上を照らすように天上から見守ってくださいます。ですから君も臣も民も安心して暮らすことができるのです。

 その素晴らしい天からの恵みを世に表現した書物としてこの『ホツマツタヱ』に勝るものはありません。

 今の世にも七家に同じような書物が残っていますが、それぞれの家で内容が違っています。そしてどの家のものが本物か決めることは非常に難しいのも事実です。

 ただ我が先祖の書いたミカサフミとホツマツタヱとは、まるで瓜を割って合わせたように良く似た内容です。ですので後々の世まで伝えるべき規範としての書物はこの『ホツマツタヱ』だと思うのです。」





 こういう書物って、オオタタネコさんの一族以外にもあるのか。

 確かに古史古伝で偽書扱いされている書物って何種類もあるよね。特定の一族に伝わっている古文書とか、有名なものだけでも竹内文書とか宮下文書とか九鬼文書とか‥‥‥色々あるし、風土記も数えたらキリがない。そういう書物の内容って似ているようで全然違ったり、ぶっ飛んだ内容のものもある。

 全部違って全部いいと僕なんかは思っちゃうけど。

 でも偽書と言われながらも内容が本当に瓜二つってくらい似ている部分があるのも確か。そういうのって認められていない、封印された歴史なのかなって考えると(勘ぐると)、たまらなくワクワクする。

 いつか表に出てくればいいのにって思っちゃうくらい。  


 この『ホツマツタヱ』っていう文書は、その中でも真実に近いから後の世にも伝えてくれって言ってるわけだよね。そうだとしたらずっと残ってたらいいのに‥‥‥





「最後に、深い心を添えて――

 『花の添え歌』 をお贈りします。


 『カカンナス ハルノヒトシク

  メグリキテ イソノマサゴハ

  イワトナル ヨヨノンテンノ

  ホツマフミカナ』


(アマテル様が見守っているこの世ですが 春が毎年 ちゃんと巡って来て 磯の砂も 岩になる それほどの永遠(とわ)の時を代々受け継いでいく天の(ことわり) それがホツマの文なのですよ)



 我が君の御代に――

 三笠の臣、伊勢の神臣、ヲヲカシマ247歳オオタタネコが花押しを添えて、献上申し上げます。」





 そう言葉を締めくくり、オオタタネコさんは三つ指をついて深く深く頭を下げた。

 僕は大興奮でスタンディングオベーション状態。まぁ元々立っていたし、拍手の音はこれっぽっちも出なかったんだけど。それでも構わず、気持ちのまま拍手し続けた。それくらい壮大で興味深い話だった。

 おしむらくは、もっと深堀で話をしてほしかったこと。(年齢のことは、もう突っ込まないことにする。)


 景行天皇がゆっくりと手を動かすと、そばにいた人が頭を下げ、オオタタネコさんが献上した巻物を三方っぽいヤツごと受け取り、頭を下げながら景行天皇に差し出した。この間、誰も声を発しない。

 景行天皇は一番上の巻物を手に取ると、綴じ紐を解き巻物を広げる。僕は好奇心を抑えきれず、後ろからこっそり(姿は誰にも見えないのだけれど、気分的に)覗き込んだ。そして見えた文字に驚き目を見開いた。だってそこに書かれているのは、僕の家にあった『魔導書』とそっくりな文字で。しかも並び順も一緒。何度も何度も眺めていたから間違いない。


‥‥‥僕の家の魔導書と思っていたあれ、もしかしなくても『ホツマツタヱ』の写し、だった?




 そう思った瞬間、文字が輝き始め、巻物から浮かび上がって辺りに散らばった。まるで魔法陣が発動した時のような演出に、僕は尚も目を見開き、空中に散ったたくさんの文字をただただた見上げる。

 星のように散り、渦を巻くように流れ始め、それはしだいに早くなって‥‥‥


 僕は眩しさと文字のスピードに飲まれ、また目を庇うように手をかざして、ギュッと目を閉じた。







む、難しい・・・

掛詞、恐るべしです。

でも頑張って楽しみながら続きも書いていきます。

読む方も私と一緒に『僕』になって楽しんでいただけると嬉しいなと思います。


次はいよいよ本文(?)に入る予定です。

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