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開店

「準備はいー?」

「ああ」

「いいよ」


「それじゃあいくよ、せーのっ!」



 ぷわわわわわわわわん。

 三つの喇叭(らっぱ)を高らかに鳴らすのは、彩り豊かな着物姿のお三方。

 何やら動物のお面を、銘々頭につけている。





 淡い緑色の着物の、狸の面の幼い子どもが言う。


「ぼくは此処で、思いついたこと、片っ端からやってみよう」


 そうして、すたこらさっさと駆け出して行った。




 艶やかな紅色の着物の、狐面の中性的な大人が言う。


「私は此処で、のんびりしながら、好きなことをしよう」


 そうして、いそいそと建物の中へ入っていった。




 深い青色の着物の、兎面の若い娘が言う。


「あたしは此処で、この目を見開き耳を澄ませて、大事なものをさがそう」


 そうして、そのままその場に立ち続けた。




 駆け出して行った狸面の子どもが、入口に暖簾をかけた。

 そこには三文字、こう書いてある。


『み せ や』


 はてさて、この面々は、一体何の商売を始めることやら。


 何はともあれ。

 はじまり、はじまり。


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