少しの変化
「……っ!」
俺は目を開ける。さっき見た時と同じ天井だ。俺はベッドから降りて、部屋を出る。
「おぉ、起きたね」
聞いたことある台詞。俺は宿屋の外へ出た。
フォグナが死んでしまったため、俺は前のセーブデータへととんできたのだ。
なるべく早くフォグナを助ける方法を考えなければいけない。
「んー…どうすればいいんだろ」
俺は必死に考えた。するとそこ村を歩き回るフォグナがいた。何かしらさっきとは違う行動をさせなければいけない。
「んー…あっやばい!チュートリアルが終わっちゃう!」
いくら考えてもアイディアが出てこない。
待てよ。別にここで何かをしようとしないくてもいいのか……。
ならーー
俺は村の外へと走り始めた。
フォグナを殺さないでストーリーを進める方法。それは!
「俺が敵を引きつければいい!」
俺は、さっき敵が出てきた所に着いた。俺はなるべく大きな音を出してスライムを引きつける。
そして、森の奥から物音がした。
ガサガサッ
「作戦通り!さぁこい!」
しかし、そこから出てきたのはスライムではなかった。
「あ?なんだこれ」
そこから出てきたのは、物凄く小さい生き物だった。俺は可愛いと思いその生き物に触ろうとした。
「おぉ、かわ……っ!?」
その生き物は突如、変な音を立てて体長3mほどの化け物になった。
「は……え……?嘘だろ?」
「ヴォォォォア!!」
その謎の生き物は大きな声で鳴き、俺に攻撃を仕掛けてきた。俺は間一髪避けることが出来て、逃げ始めた。
「おいっ!ミク。あいつはなんだ!」
ミクが出てきた。ちなみにミクは毎回俺の髪から出てくる。
「あれは、ゴーレムです!」
「なんか普通だな!」
俺は必死に走る。
「てか!ゲームにあんなやつ最初出てこなかったぞ!」
「当たり前ですよ。あなたがこのゲームのストーリーを変えたんですから」
ミクは何気なく言うが俺にとってはとても素晴らしいことだ。ゲームの未来を少し変えることができた。
「よし!これで一歩前進だ!」
俺はそんなことを思っていたせいで油断してしまった。
「……っ!やばっ!」
ドスンッ
俺は攻撃をかわせずにダメージをくらってしまった。
HPゲージはどんどんと減り0になってしまった。
『HPが0になりました。セーブデータまで戻るか、生命の泉を使うかどちらにしますか?』
生命の泉を使って、今すぐ回復をしたい。しかし、今使ったところでまたゴーレムにやられるだけだ。
仕方ない……セーブデータに戻るか。
俺はセーブデータに戻ることを選んだ。
そして、目の前が光に包まれ、俺は3回目の村へと戻った。