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24時間戦う人たち  作者: 竹内すくね
プロローグ
1/328

 その中には気が遠くなるほどの絶望が詰まっていた。

 絶望はやがて世界中を埋め尽くす。

 病、飢饉、異常気象、戦争、感情の爆発、人間が思いつく限りのマイナスイメージは全てその小さな箱の中に入っていた。

 今、この地球上に生きている人間には想像がつかないであろう。

 人類が長い歴史を経て、それなりに機能している平和の名の下に生活している世界には、未だ絶望が溢れている事に。

 絶望が、溢れていた事に。

 しかし人間は、人間は悲しんではいけない、諦めてもいけない、喜んでもいけない、足掻いてもいけない、何もしてはいけない。何も考えずに苦しめばいい。

 誰が開けたのかその箱を。誰が創ったのかその箱を。

 人間は、遠い昔の神様の怒りを今も受け続けている。これからもずっと受け続ける。

 しかし人間は、人間は悲しんではいけない、諦めてもいけない、喜んでもいけない、足掻いてもいけない、何もしてはいけない。

 ただ待つ事しか出来ない。最後に残った箱の中身を待つ事しか出来ない。


「パンドラの箱」


 人類にとっての悪意と絶望を吐き出した箱。

 最後には希望が残っていると言われる箱。

 世界には、最後の希望が残っている。

 ならば待とう、最後の希望を。

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