22話目
「おはようございます。」
「おはよう、早いね。もうちょっとあとから来るかと思った。」
「その予定だったんですけど遥佳が起きだした音で目が覚めちゃって。」
「そう、いいことじゃない。」
朝食を食べに行くとそこには先輩たちがもうそろっていた。
いつも通りのように見えるけれどやっぱり少し緊張しているみたいで、表情がこわばっている人もいるし、
「千枝先輩、顔色悪いですけど大丈夫ですか?」
「うん、たぶん大丈夫。昨日楽しみでなかなか寝付けなくて寝不足なんだ。」
部長の千枝先輩は顔色が悪かった。
理由は先輩らしいという感じではあるが。
「三人は調子よさそうね。」
「ゆっくり寝れた?」
「はい、テレビを見る気分でもなかったのでグダグダ話してたら寝てました。」
「まあ、いつも通りだよね。」
話しながらバイキング形式の朝食を堪能した。
「そういえば男子は来ないんですね。」
「男子はもうちょっとしてから来ると思うよ。去年もぎりぎりまで寝てるってのがあったし。」
「気にしなくても大丈夫。同じ時間帯にご飯は食べないから。」
そういえば私が彼方たちに好意を寄せられていることは先輩たちも知っている。それをスルーしてかかわらないようにしていることも。
だけれど私が篠田先輩のことが好きということには気が付いていないみたいだ。
確かに男子とここで同じ時間帯にご飯を食べることになったらきっと彼方たち三人と一緒に食べることになるだろう。
そして篠田先輩は千枝先輩たちとともにこれからのこととかいろいろ話し合う。
それがいつもの光景だった。
だからこそ
「そうなんですか。じゃあ早めに食べてしまったほうがいいのかもしれないですね。」
「そうだね会場まですぐといってもいろいろ準備しなきゃいけないし、弓具もセットしなきゃいけないから早くいかないと。」
地方大会までは一年生数名が雑用係として一緒に大会に同行していた。
だからこまごまとした準備はしなくてもよかった。
しかしインターハイは一年生は来ていない。
会場のことや宿泊施設のことがあり連れてくることができなかった。
準備も最近していなかった状態でちゃんと思い出せるかの不安もある。
「とにかく早くいこうか。早め早めの行動で悪いことはないからね。」
「空、いいこと言うね」
すみません、以降のデータが手違いで消えてしまいました。
思い出しつつ小説を載せるので一日お休みをいただきます。
次の更新は26日0時です。
それ以降は完結まで毎日2話ずつ(0時12時)更新します。




