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21話目

ここから完結まではあと少しです

一気に話を進めます。

インターハイ当日。

自然とスマホのアラームが鳴る前に目が覚めた。

体も軽い。

ベッドの上でストレッチをしても特に変なところはないみたいだ。


「最高のコンディション!インターハイ一日目いいことありそう。」


だれもがそう思いそうな青一色の空に声を上げた。


「遥佳うるさい。」


三人一部屋だったから(先輩たちは二人一部屋。)空と奈都もいる部屋でアラームのなる前に動き出したのがうるさかったらしい。

二人も起きてきて空を見上げた。


「いい天気だね。」

「暑くなりそう・・・」

「まあ、熱中症対策はしっかりとってことかな炎天下で男子部の応援することになるかもしれないから日焼け止めもしっかり塗っていかないと。そろそろ準備する?」

「ちょっと早いけどいいと思うよ。早めにご飯食べちゃおう。」


たいていの泊りの大会の場合、道着の上に部活のジャージを重ねて着てご飯を食べに行くのだがこの暑さではちょっときついかもしれない。

ジャージか私服でご飯を食べてそのあと道着に着替えたほうが汗をかかないし道着を汚さずに済みそうだ。


「ジャージで行く?」

「・・・遥佳、今までは部活内に特に気にする人いなかったからよかったけど一応男子部の誰かと会うかもしれないから私服にしよう。篠田部長にあったらどうすんの。」

「・・・そっか、その可能性考えてなかった。私服で行く!」


今までは気にしなくてもよかったことに気を使うということが苦手な私にとって空が私が篠田先輩が好きなことに気が付いてくれてよかった。

ちょっとした気遣いは空が一番できるし、私が気が付かなかったこともちゃんとこんな感じでフォローしてくれる。

ちなみに奈都はいつも


「今日のラッキーカラーは私が青、空が白で遥佳がピンクだって。」


そういってすぐに取り外せるミサンガの色を指定してくる。

ミサンガも奈都のプレゼントで全部で12色ある。

大会の時はラッキーカラーのミサンガを三人でつけるのが恒例になっていた。

ミサンガはいつも右足につけるのも三人の恒例。

腕に付けると弓道では邪魔になるかもしれないという考えのもとのことだ。

打ち合わせしていたわけではないが三人そろって右足につけてきたときからの恒例行事。


『高校生の時くらいまでだよそうやって仲間同士で同じことをしようみたいなのをちゃんとできるのって。だから大切にしなさい。』


不意に兄にミサンガのことを話した時優しい目で、ちょっとだけ遠くを見て話している兄のことを思い出した。


「朝ごはん食べ終わったら電話してみようかな・・・」

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