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どらぽんっ!~ドラゴンたぬきのポン太郎  作者: ごぼふ
二章 たぬきと世界
16/38

ぽんふう3 トラポンライダー

「こちらは準備が整いました」

 少し大きめの兜を被った我は、そのひさしを両手で上げると姉さんに告げた。

 数年前に森で拾った、冒険者が捨てたと思われるボロボロの兜である。トラポンライダーをする時は、気分を盛り上げる為にこれを被ることが我らの中で通例となっていた。

「分かった。じゃぁ乗って」

 こちらに尻を向けて伏せをした姉さんが、少々緊張した表情で我に告げる。

 その緊張が伝染して多少ぎこちない動きになりながら、我は彼女の背中に生えた羽をとっかかりにして、姉さんによじ登った。

 我が姉さんの首筋に手を回すと、彼女はふっと息を抜く。そして、尻を持ち上げ立ち上がった。

「ポン、もっと強く、しがみついて」

「こ、こうでしょうか?」

「もっと、もっと強く」

「は、はい」

 照れながらも、我は姉さんにしがみ付く腕に力を籠める。

 鼻が首筋に当たり、姉さんがむず痒そうに体を捻ると、我を安心させるような良い匂いが鼻腔に広がった。

 しかし、走り出す前から姉さんがそんな注意をするのは稀である。

 おそらく最初から全力で飛ばすつもりであろう。それを察して、我は改めて腕に力を籠めなおした。

 我が全力を出したからといって、姉さんの首が締まるなどという事は無い。

 彼女は我の準備が真に整ったのを感じ取ってか、前脚で地面を数回撫でた。

 そして――。

「いくよ」

 姉さんがそう呟くと同時に、世界が輪郭を無くした。

 森は緑色の壁になり、地面は凹凸が消え、空を見上げようにもあまりの風圧にそれも叶わない。

 ただ、姉さんの毛がそよぐ様子だけが、はっきりと見えた。

「んぐっ!」

 我が必死にしがみ付いていると、ぐん、と姉さんの体が跳ね、我の体が彼女に押し付けられる。

 そして浮遊感。我の腹が宙に浮く。

「のおおおお!」

 腕の力を頼りに、何とか体を姉さんの背中の上に戻すと、姉さんの背中に生えた羽が広げられた。

 その瞬間、ふわりと、空気の膜のような物が我を覆う。

 同時に、先程まであった風圧や息苦しさが消えた。

 姉さんにしがみ付いていた体を起こし、我が景色を見渡すと、太陽が燈色の光線を投げかける。

 それに目を背けるように下を見れば、同じく夕日に照らされた森達が霞んで見える。

 翼を持たない我が今、フウ姉さんの威を借りて天高く飛んでいた。

 「寒くない?」

 我が口を聞ける状態になったのを見て取って、姉さんが問いかける。

 姉さんの翼は鳥のように風を叩いて飛ぶ物ではなく、魔法の力で浮くものだそうだ。昔ミュッケ姉様がそう解説していた。

「はい、大丈夫です」

 その恩恵で、我へと吹き付ける風もこうやって凪いでいるらしい。魔法とは本当に不思議な力である。

 ただ姉さんの場合は、飛ぶまでに助走が必要であり、そう長い時間も飛んでいられないのだが。

 姉さんが羽を動かす。

 地上には、もはや我らの住んでいた森は無い。遠く離れた、別の森が絨毯のように続いている。

 どこの物とも知れない立派な城が眼下に見え、すぐに通り過ぎた。

 地上の変化は目まぐるしいというのに、空はのんびりと夜へと移り変わっていく。

 それを感じていると、まるで世界が我ら姉弟と切り離されたような気分になってくる。

 ここには時間も、悩みも無く、姉さんと我だけが存在しているのだ。

 それを寂しいとも思う。そして、解き放たれているとも思う。

 自分でも正体の分からない心の昂ぶりに、体がぶるりと震えた。

「本当に大丈夫?」

「あ、はい。大丈夫です。……暖かいぐらいです」

 我の震えを心配した様子のフウ姉さんの毛皮を撫でながら、我は答えた。毛づくろいをしている時のように、姉さんが目を細める。

 この、暖かで柔らかい姉さんの背中は、父上が亡くなった今となっては、我が一番落ち着く場所である。

 いや、ミュッケ姉様の膝も捨てがたいかもしれない。ユマ姉上の腕の中というのも中々のフィット感であるし。

 そんな事を考えていると、兜を被った我の頭がぺしりと叩かれる。

 どうやら姉さんが尾っぽで我を叩いたらしい。

「今、他の女のことを考えた」

「めっめ、滅相もございません!」

 更には姉さんが睨んでくるので、我は慌てて弁明した。女と言っても、我が考えたのは肉親のことである。

「昔は姉さん姉さんって着いて来てたのに。すっかり浮気者になって……」

 しかし我の誠意は伝わらなかったようで、姉さんは前を向き直して愚痴った。

「浮気!? いや、というか昔は我が着いていっても、姉さんのほうが嫌がったではないですか」

 我が指摘すると、姉さんは「あれは……」と呟いて押し黙る。

 そう、昔の姉さんは、我が寄っても尻尾で地面を叩いて威嚇したり、話しかけても無視して通り過ぎるしで酷く我を嫌っていた。と、思う。

「色々尖っていた時期だったんだよ。その、母さんの事とか」

 拗ねるように、姉さんは呟く。

 その言葉に、我ははっとなった。

 母上に預けられた事で察せられるかも知れないが、姉さんの生みの親は現在行方知れずである。

 姉さんの生みの親というのはそれは強い虎だったそうで、父上とも強さを競って幾日も戦っていたらしい。

 そしてくんずほぐれずの戦いをしている内、いつの間にか姉さんが出来ていたそうだ。

 それが生命の神秘か男女の神秘かは分からないが、とにかく彼女は娘を産み落とすやいなや、父上に勝つ修行に出ると言ってどこかへ旅立ってしまったらしい。

 もしかしたら、股座から姉さんを産み落としたこと気づかなかったのかもしれない。

 そんな自分の扱いに、姉さんは深く傷ついていたということだろう。

「そう、ですか」

 それを聞いて、我も沈んだ気持ちになってしまう。ミュッケ姉様は母上の事を本当の母のように思っていると言ったが、やはり姉さんにはそう思えないのだろうか。

 息苦しい……そんな風に思っているのだろうか。

「でも、ポンは私がいくら無視しても、追いかけてきてくれた」

「え? あ、はい。姉さんは我の憧れでしたから」

「でした?」

「あ、いや、今もですもちろん」

 我が慌てて訂正すると、姉さんはおかしそうにくすくすと笑った。

 しかし、憧れというのは本当の事である。

 動物とドラゴンのハーフ。お互いの美しいところがしっかりと出ている姉さんの姿に、我は自らの理想像を見ていたのだ。

 だから、邪険にされようとも彼女を追い続けた。結局こんな風にはなれなかったが。

「そうやって、ポンが憎めなくなっていって……一番のきっかけはアレ、かな。巣の外に出ちゃった時」

「あー……後でこっぴどく怒られたのは覚えています」

 姉さんが楽しそうに話すが、我はその思い出に関しておぼろげな記憶しかない。

 我らが暮らしていた父上の巣は、中は安全だが一歩外に出れば無闇に凶悪な魔物達が徘徊する、危険地域であった。

 その為我らが外出することは硬く禁じられていたのだが、姉さんが尖っていた所為か我が毛玉だったせいかで、二匹して外へ出てしまったことがあったのだ。

 フウ姉さんが言っているのは、おそらくその時の事であろう。

「その時私は、怖くて震えてた。でもポンは、そんな私に体をすり付けながら、言ったの」

 なんて言ったか覚えてる? と、姉さんがちらりと目で尋ねてくるが、我にはとんと覚えがない。

 我が首を横に振ると、姉さんは少々残念そうにしてから正解を言った。

「大丈夫です! 姉さんは我が守りますから! 我はドラゴンですから! だって」

 別人かと思えるようなはきはきとした姉さんの声。

 何もそこまで再現しなくても良かろうに、どうやら当時の我の調子を完全に覚えているらしい。

「随分と、その、怖いもの知らずな毛玉ですね」

「本当にね」

 我が他人事のように、というか他のたぬきがしでかしたことであって欲しい気持ちでうそぶく。

 すると姉さんは、愉しそうに笑いながら同意した。

 まったく、姉さんの上でなければ、頭を抱えてのた打ち回っているところである。

「でも、そのおかげで、元気出た。それから、ちょっとずつポンに甘えるようになって……」

 内心でごろごろ転がっている我の苦悩を知ってか知らずか。姉さんが回想を続ける。

 確かに姉さんは、何時の頃からかゆっくりと、我に用事を申し付けるようになった。

 最初はそこにあるものを渡して欲しいなどという簡素な物だったが、その内、今日のように毛づくろいを任されるようになり、そして。

「甘えすぎ、ちゃった」

 姉さんが項垂れた。高度が若干下がる。慌ててフウ姉さんに掴まり直しながら、我は考えた。

 これでは、トラポンライダーをする前と一緒だ。

 しかし、飛んでいるうちに頭が冴えたのか。我は飛び立つ前、彼女の姿に何を見ていたのか、思い出すことができた。

 それは、我自身である。

「姉さん。あのですね。我もつい最近、それで叱られたのです」

 顔を寄せたまま彼女の耳に直接囁くと、姉さんの耳がぴくぴくと動く。

「誰に?」

「ユマ姉上にです」

「……例の、水浴びの時?」

「そう、それです」

 水浴び、という言葉を出した時、姉さんの声色が一段低くなった。それに少しびくびくしながら、我は頷く。

 今の姉さんは、あの日、ユマ姉上と水浴びに行った時の我と同じであった。

「我は、他の者の為に、自分を殺し過ぎるきらいがあると。アグノも何だかそれで怒ったようで」

「そうだね。ポンはそういうところ、ある」

 我の言葉に、姉さんは神妙に頷いた。自分ではわりと大雑把に生きていると思うのだが、ドラゴン姉妹に共通する苦行僧のような我のイメージは何なのだろう。母上にも少し共有してやって欲しい位である。

 だが、この前のアグノの件は、確かに我の気負い過ぎだったように思う。

「我も、姉さんと同じでした。他の誰かに迷惑をかける事を恐れ、自分だけで、色々な問題を抱え込んで……」

 あげく、我はアグノと、それに姉上を心配させてしまった。

 だからそれは結局、あまり良い方法ではないのだ。多分。

「でもユマ姉上は言いました。あなたが心のままに生きることを、私も望んでいると」

 そしてその為に、私があなたを守ると。

 畏れ多い。という気持ちがあの時は強かった。だが、今ならば分かる。

「我も同じです。姉さんが寂しい思いをしているなら、どんな時でも甘えて欲しい。我はそれが、嬉しいのです」

 我にとって、姉さんと遊ぶことは決して苦痛などではない。むしろ楽しいことである。

 その思いが言葉に篭るよう願いながら、我は姉さんの耳に囁きかけた。

 そうして、しばらくの間緩やかな風の感触に身を任せる。

「同じ……か。ユマも色々考えてるんだ。小さいのに」

 しばらくの沈黙のあと、感慨深げに呟いた姉さんの言葉に、我は思わず吹き出してしまった。

 姉さんの中では、ユマ姉上もまだまだ小さな子供らしい。単純に背丈の事だけを言っているのかもしれないが。

「ミュッケ姉様も、産みの母上の件で悩んでいました。その、フウ姉さんのように」

 そこで我はもう一匹の姉様の事を思い出し、口を開いた。

 我らは同じ父から生まれただけで、性格も外見も、生活習慣もバラバラである。でも、皆が似たような悩みを抱えている。

 自分なんかが一緒に居て、みんな迷惑なんじゃなかろうかという悩みだ。

 姉さんは他の皆と距離を取っているから、皆が同じような悩みを抱えていることに気づきにくいだけである。

「だから、姉さんも……」

 他の皆にも甘えてみれば良い。

 そう言いかけて、我は口をつぐんだ。

 姉妹と言えど、その付き合い方を決めるのは姉さん自身であるべきだ。

 それに、我に甘えたいという姉さんの気持ちを他の方で解消させるというやり方は卑怯である。

 もっと本音を言うと、妬けてしまう。

 だから我は、代わりに別の言葉を言った。

「我も、もうちょっと頼れる男……いえ、ドラゴンになって見せます!」

 普段なら、自信が無くて言えない言葉である。だが、姉さんの上、虎の威を借るたぬきの状態である我なら、ほんのちょっとの照れを押し殺せば言うことができた。

 そんな我に、フウ姉さんが首ごとこちらを見て、何かを言おうとする。

「だから、もう少し傍に居てはくださいませんでしょうか」

 鼻と鼻が触れ合いそうな距離に照れながら、我は彼女が口を開く前に、そうお願いした。自らの弱さに少し笑いながら。

 結局、我が姉さんを引きとめようとしているのは、彼女が当ても無く家から出ようとしているからではなく、自らが姉さんと離れたくないからであった。

 その為であれば、少々ドラゴンになるぐらいの事はこなしてみせる。

「ポンは、甘えん坊だね」

 言いながら、姉さんがこつん、と自らの鼻先を我の鼻先へとぶつけた。

 その感触にきょとんとした我に、姉さんは優しい笑顔を浮かべる。

 釣られて、我も笑顔になった。

「ええ、我はまだまだ、大人ではありません。姉さんに甘えたいのです」

 迷惑ですか? と姉さんに尋ねると、彼女はそんなことは無いと首を振る。

 それからしばらく、我らは口を閉じ、風の音を聞いていた。


「ポン、降りるよ」

 しばしの沈黙の後、姉さんが唐突にそう言った。

 空の旅は終わりのようである。我はぎゅっと彼女の毛皮に掴まった。

 姉さんが翼をはためかせると、びゅうっと風を切る音が聞こえて、地面が一気に迫る。

 しかし落下の勢いからは信じられない穏やかさで、我らは地表へと降り立った。

 何度やってもこの着地に慣れない我が、恐る恐る目を開けて周囲を見ると、ここはどうやら砂浜のようである。

 精力的な繁殖を続ける森の影響で、砂浜の幅はごく狭いものだったが、反対側には沈みかける夕日に照らされ反射する海が地平線の向こうまで続いており、我を寂寥感のある、しかし開放的な気分にさせた。

 姉さんが、今度はゆっくりと、柔らかく跳ねるように歩を進めだす。

 その心地良い振動に体を委ねながら、我は陽が沈み、星達が煌いていく様を見つめていた。

 ――そうしてしばらくお互いに無言であった所で、姉さんが唐突に尋ねた。

「見合いの相手、美たぬきだった?」

「は? いや、たぬき業界の中ではそうだと思いますが……その、変化もしておりましたし」

 姉さんの質問の意図が分からず、我はしどろもどろになりながら答える。

「……子作りしたくなった?」

「なななんですかその質問は!?」

 姉さんのストレートな物言いに、我は裏返った声で問い返した。

 しかし、姉さんからの返答は無い。というか、何故かまた不機嫌になっているようだ。

 こういう時、相手方を無為に褒めると碌な結果にならないのは、我の経験則が告げている。

 我はおどけた調子で、彼女の放つ無言のプレッシャーをはねのけようと言葉を発した。

「いえいえ、まったく好みではありませんでした!」

「そ、そう」

 姉さんの体から、ほっと力が抜ける。うむ、やはりこの返答で正解だったようだ。

 それに気を良くして、我は更に言葉を足す。

「ええ、そもそも我はたぬきなどに欲情しないのです。あんな毛むくじゃらの体など……」

 その言葉を発した途端、姉さんが急制動をかけた。

 しゅぽーんと宙に投げ出される我の体。

 そのまま我は、砂浜に頭からずぼっと刺さった。

 苦労して埋まった頭を引っこ抜き、砂にまみれた頭をぶるぶると振った後、我は首を捻った。

 あれ、何か間違えたか?

 すると何者かに体を転がされ、仰向けにされ地面に押し付けられる。

 それをしたのは姉さんであり、彼女は我の肩を押さえつけると、今にも喰らいつきそうな表情で迫ってくる。

「毛むくじゃらには欲情しないって、どういうこと?」

「え、あ、いや、べべべつに姉さんに魅力が無いと言った訳では! というか何を怒っているのですか!?」

 混乱する我の前で、姉さんの体が光り輝く。そうして彼女の姿は、一瞬で人間のようなシルエットを持つ、半獣形態へと変化した。

 月影に反射した毛並みが美しい。だが、それで欲情するかは別で……言い訳をしながら、我は彼女の体にはなるべく目を向けないようにする。

 ……ちょっと待て。この間の水辺でも、似たような発言をしてユマ姉上に蹴られた事があった気がするぞ。

 ははぁん、さては女性という生き物は、たとえ弟が相手でも欲情されないというのは屈辱に感じる生き物なのだな。

 もしくは我が家庭の血である。

 これも我の経験則にばっちり刻んでおこうと心の中で頷いていると、姉さんが目の前でかぱりと口を開けた。

 お仕置きの時間だ! 我が次に来るであろう衝撃に身を竦ませていると。

「あふん」

 艶かしい声が、浜辺に響いた。姉さんのではない。我のものである。

 我に顔を近づけた姉さんが、首をいきなり舐め上げたのだ。

「ね、姉さん!?」

「私の匂いを嗅いだだけで、欲情するようにしてやる」

「な、なんですかそれは!? ちょ、やめ、我にはまだ早いです!」

 逃れようとする我の体を、姉さんは両手で抱え込みぺろぺろと舐め続ける。

 おかげで体が密着し、逃れようとする度に毛皮の下にある姉さんの乳房がぐりぐりと押し付けられた。我の足が腹に当たるたびコリコリとしたものが触れるがこれは……。 

「って、姉さん本当に離れてください! このままだと我は、我は……!」

 身悶える我。その度に柔らかな感触が伝わり、頭が弾けそうになる。

 ダメだ、もう、限界だ!

 耐えかねた我がきつねのような遠吠えを上げる。それと同時に。

 ぼんっ! 

 と、音がした。

 ……やってしまった。動きを止める我。

 胸の辺りの違和感に気づいたのだろう、姉さんが体を上げた。

 そうして、我の体を見下ろし、彼女は唖然とした表情をした後、ニッコリと笑った。

「……ここはもう大人だね」

「そのコメントは最低です姉さん!」

 なんだかんだで我の貞操は守られたが、我はその代わりに大きな秘密を姉さんに知られたのであった。

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