表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

プロローグ

 暗く誰もいない森の中に一人の少年と少女がいた。

 虫たちが美しい音を奏でていたが焚火の音が五月蝿くてよく聞こえない。

 二人は毛布を被りながら、夜空に瞬く星たちを眺めていた。キラキラと輝く星たちを見ながら少女は尋ねる。

「ねえ明日はどの町に行くの?」

少年は少し考えてから答えた。

「分からないな。僕はいつも気まぐれで旅をするから」

 少女が何気なくふーんと答える。

 少年がどうしてだいと尋ねると、少女は目を閉じながら答えた。

「旅が楽しいから」

 少年はそうだねと相槌を打ちまた夜空を見上げた。星たちが煌々と輝いている。

 しばらく見ていたが眠たくなったようで立ち上がり火の側による。

 少女の方を向いて少年は言った。

「おやすみ……明日も楽しい旅にしようね」

 だが少女からは返事は聞こえず、スウスウと寝息を立てて眠っていた。

 その様子に少年は少し微笑んで焚火に土をかける。火は消え周りは完全な闇の世界に変わった。

 少年はまた毛布に包まる。

 夜の森に虫たちが奏でる音が響き渡る。それはとても美しかった。人の世界もこの音のように美しいのだろうか。

 答えは見つからない。

 この夜空に瞬く星のように美しくもあれば、この森の闇のように暗く、美しくないものもある。

 だがそれらが合わさってこそ人の世界というものは美しいのではないか。


 答えは見つからない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ