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平行世界の終着点  作者: ZP
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平行世界の始発点

平行世界、またの名を代行宇宙、皆に分かりやすく言うとパラレルワールドってやつだ、今いるこの世界とは少し違ったり、いや、真逆だったりする、ほとんどの人は「いや、ないだろ」

と思うだろう、しかし必ずとしてそれを無いと証明出来た者は居ない、そうパラレルワールドがあると証明した人が居ないのと同じように。



「いってきまーす!」



「いってらっしゃい。」



俺はリビングから聞こえる見送りの声と共に玄関のドアを開け、外へ乗り出した、外の空気は日陰にいたら涼しいが、やはり日向はまだ夏を忘れられていないかのように暑い。



もう秋なんだから涼しくあってくれよ。



そんなことを思いながら俺は愛車に鍵を刺し回した、6年以上乗り回している俺の愛車だ、雨の時でも風が強い日でもどんな日でも文句言わず乗せてくれる愛車だ、だがさすがに荒い乗り方や点検不足のせいで右ブレーキは効かなくなってきている、

俺は愛車に跨ると学校へペダルに体重をかけながら昨日のギアを5から1に戻した。





「うわぁ・・・風で髪がぐちゃぐちゃだよ、これだから自転車は嫌いなんだよ。」



俺はオールバックになった髪を下ろしながら校門へ向かった、このままじゃイキリすぎた大学生か真面目なサラリーマンかよ。



「うぃーおはよっ!」



その声と共に俺の肩に両手が落とされた。あいつだろうな・・・こんなことをするやつは・・・



「おう、おはよ。」



「え・・・大学生デビューしようとしてミスった人・・・?」



「ちげーよ、真面目なサラリーマンだよ。」



「そっちかぁーいや迷ったんだよ?」



こんな朝からうるさい・・・?いやこれは失礼すぎるな・・・元気な彼は木島紀之、見ればわかるうるさ・・・元気な俺の友だ。



「よくこんな朝から元気だな木島は。」



「まあ、オールしてたしな!ハッハハ!」



「まあ、元気なこと、絶対寝るじゃん。」



「まあまあ、そこはご愛嬌ってことで。」



「早く寝てくれ〜」





キーンコーンカーンコーン



授業の終わりの音と共に今日のほとんどは終わった、今日は金曜日だ、めっちゃ寝てやるっとその前にすることあったな。



「井川、俺今日部活休むから言っといて。」



井川は6限が終わり、教科書をリュックにしまっていた、さすが天才、勉強熱心だこと。



「えぇー?今日は何?」



「"あれ"」



俺はそういうと右手でバチを下ろす動きをした。



「あー、おけ。」



「ん、ありがと。」



そう言うと俺は授業の9割寝ていたのに休み時間は起きて友達と喋っている木島達を横目に教室の外へ向かった、やっぱりというか当たり前に寝てたなこいつ。



「じゃあな」



「お前部活は?」



「休み〜」



「ほーじゃあな!」



俺は木島達に別れを告げると外へと向かった、そういえば・・・あれ切れてたよな、買わないとな。





ここら辺のコンビニまじで無いからな、スーパー行くにも行き道に無いからもっとダルい、結構必需品なんだから置けよなー



「ん?なんだあれ」



俺が左手でブレーキを踏むとそこにはパチンコ屋とかにある「新装開店!」と書いてある紙の花のあれが置いてあるのはいいのだが、目を疑ったのはその店の外観だ。



「潰れた店??」



潰れた店並に新装開店と言うには新装開店マニアが殺しにくるまでに古臭いのだ、だって壁にツルあるよ?というかいつ工事していた?胡散臭すぎる、だけど・・・なんか・・・めっちゃ行ってみたい、新装開店って看板があるのに駐車場には車も無いし

人の気配もないのだ。俺は恐る恐る店の前に愛車を止めると、

店の前に足を進めた、古い木でできたドアには看板が貼ってありそこには



「終着点・・・?」



そんな奇妙な店名を見ながら俺はギィ・・・ときしむドアの音と共にドアを開けた。



カランコローン



ドアには鈴がついているタイプのドアだったらしく入ると鈴の音が鳴った。入った瞬間に鼻の中は全部線香の匂いで充満し、目は様々な主軸の見えない物が置いてある、何の店だこれ・・・

俺はとりあえず目の前の棚においてあったTheボタンって感じの物を持ち上げてみた



「なんだこれ・・・」



「それはね・・・押すとお金が貰えるよ・・・」



俺はその声と共にレジにお婆さんがいることに気づいた、ここに入った時は人の気配など微塵にも感じれなかったのに。



「わっ!?あっ!?すっ、すいません!」



「なんで謝るんだい・・・?逆にこっちが礼を言うよ・・・あんたが初めての客だからねぇ・・・開店1人目のお客さんは1つ無料だよ・・・好きなの持っていきな・・・」



今思ったことなのだが、なんだか悪いのだが気味の悪いお婆さんだ・・・



「あ・・・りがとう・・・ございます・・・?」



俺は奇妙な店で1つ貰えるらしいので一応吟味しているが今思うことはとてつもなく帰りたい。だって・・・



「それはね・・・未来が見える日記だよ・・・」



「それはね・・・夢と現実が入れ替わる枕だよ・・・」



「それはね・・・運動全般がプロ並みになる靴だよ・・・」



なんでさっきからNPCみたいなんだ・・・?

もうなんでもいい・・・俺はステンドグラスの近くにあった箱を見るとそこには線香が置いてあった、これだ!ちょうどいい

今ちょうど欲しかったんだ。



「それは・・・」



「もう大丈夫です!もう大丈夫です!これで!」



「そうかい・・・?」



「はい!ありがとうございました!」



「ちょっと待ちな坊や・・・」



「はい・・・」



「もしもここに戻ってくる場合ドアの前に書いてあった言葉を言うんだよ。」



「えぇ?ん?はい・・・」



曖昧な返事すると俺はドアを開け外へ出た、もう絶対来ないのに、だけど線香は嬉しいこれでいちいちスーパーへ行かなくてもすむ。俺は愛車に跨るとまた漕いであの場所に向かった。





ピンポーン



「はーい、あっ神門くん入って、入って。」



「はい。」



俺はいつも通りあいつの家に入って2階に上がった。



「よっ、1週間ぶりか?っていつもしてるし飽きたか、というかもう1年経ったらしいぜ、時間の流れはおかしいよな、俺はまだ昨日のように思い出せるぜ、お前と話した日々を。」



神崎は・・・神崎昇(かんざきのぼる)は1年前のこの日、死んだ。

交通事故だ、飲酒運転のバイクに引かれてぽっくり、飲酒運転の男はまだ19歳、そういうことだ、ただ1人あの日、昇だけ死んだ。インターネットニュースにもなったさ、だけど今昇を知ってる人は居ない、現実なんてそうだ、だから俺は俺だけはこいつを覚えてやる、そういうことから俺は毎週ここへ足を運んでいる。そして毎週あったことを話すそれが俺の1週間のルーティンだ。俺はさっき貰った線香に火をつけると、今週あったことを話した。



「・・・ってことがあってさー木島ほんと寝てばっかだろ?オールなんかするから赤点とるんだよ・・・」



数分話すと俺は帰るそれが俺の1週間の締めくくりだ。



「そんじゃ、また来週」



チーン



シュン!



その瞬間だった、さっきまでの夕暮れだった日は突然黒く、漆黒に染まり、昇の仏壇が無くなったのは



「は・・・?暗っ、って仏壇は?は?どういうことだ?」



俺は訳の分からないまま窓を開けた窓を開けて外を見てみるとここ一番初めて見るギラギラに光った場所が光だけ見えたが建物のせいで遮られている、外へ行くしかないな。



俺はリュックを担ぐと、1回へと降りた



「おばさん、ありがと!」



「えっ・・・神門くん!??!」



俺は走って外に出るとそこには衝撃な物がそこにはあった。



「な・・・なんだよこれは・・・」



ギラギラに光る本拠地、そこはビルが建造しまくっており、飛行船から宣伝の垂れ幕、そしてビルの中心の彩る巨大なテレビがギラギラな街の中心にあった。全てがギラギラで近未来。そんな世界がここにはあった。


「こんな街しらない・・・なんなんだ・・・どこなんだここは!?」



その瞬間、俺の知らない世界で知らない歯車が回り出した。























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