車の夢
家族揃って、他県に住む母方の祖父母の家に車で行くことになった。準備が出来てそろそろ出ようかという時、急に父が、上の妹だけを自分の車に乗せるから、他は別の車で行けと言い出した。そうなると、こちらの運転手は、免許を取得して以来、県内しか運転をしていない母か数ヶ月前に免許を取ったばかりの私という事になる。母が運転する事になったが、不安で仕方がなかった。不安の余り、「ママの運転で行くくらいなら、自分で運転する方がマシ!」と叫んだが聞いてもらえなかった。
私はショッピングセンターにいた。定期圏内にあるショッピングセンターに似ていた。なんだか、前にも見た事ある気がすると思いながら、連絡通路に出た。
連絡通路は、駅や別の建物に繋がっているわけではなく、階段とエレベーターがあって、ショッピングセンターの向かいの道路に降りられるだけだった。
連絡通路の途中に大きな柱があった。その柱には長方形の大きな穴が空いていて、そこにすっぽり収まるというか、腰掛けるような形で大きな人形がいた。髪を下の方で2つ結びにして、黄色いワンピースを着た女の子の人形だった。人形は、歌いながら、周辺を監視するように見回していた。人形と目が合っても何もされなかったが、見つかってはいけないと感じ、人形が上を向いている間に急いでエレベーターまで移動した。
しかし、エレベーターは停止していた。仕方なく、人形の視線を感じながらも、エレベーターの横の階段を使った。
階段を降りると、母方の祖父母の家の前に着いた。しかし、家には入らず、どこかに向かおうと歩き始めた。目的地はどこだったか忘れたが、とにかくそこに行こうと思っていたのに、迷ってしまった上、フラフラしていたせいで車に轢かれかけた。運転手に、目的地までの道程を尋ねると、車で連れていってくれると言ってくれた。
有難く助手席に乗せてもらった。運転手は父だった。後部座席には私以外の家族が乗っていた。私だけが赤の他人だった。父は初対面の人間と話すのに適切な言葉遣いと態度だった。
父は道を間違え、1軒の家しかない通りに入ってしまった。通りのどんつきの家の前にいたおじいさんに突っ込みかけるまで、父はアクセルを踏み続けていた。家主の日焼けしたおじいさんは、轢かれかけたのにニコニコしながら何か話していた。私はおじいさんを見て、父に「3番の通りの家の」と言った。
おじいさんが何と言っているのか、ガラス越しなのでよく聞こえなかった。父が窓を開けて話を聞こうとしたが、方言が強く結局分からなかった。
父はイライラした様子でバックして、正しい道に戻った。父は、正しい道を、法定速度以上の速度で走りながら、何かを口汚く罵っていた。その内の幾つかは、先程知り合ったばかりの私に向けての物だった。




