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運命の絆  作者: ふじわら
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第3章 わんわんの賭け

 集落に入るとやはり先程の村と同様、同じ格好をした人々ばかりだった。


それより衝撃的だったのが周りの風景だ。


驚くのも無理はない、飛脚や籠が行き来をしてる。


その他には牛や馬なので物を運んでる人々。


当然道路は、コンクリートではなく砂利道。


車や自転車等は1台も走ってない。


坂本達は呆然と立ち尽くしていた。



それを見た坂本が一つの仮説を立てる。


「わかった!映画村だ!」

「映画村?そんなのあるの?」


麻美は坂本に不安そうに聞く。


「わからんけど京都だし…ありそうじゃね?」


その坂本の仮説に恭子が疑問に感じる。


「じゃあなんで普通の格好してるのが私たちだけなの?」

「み、みんなきっと衣装に着替えてるんだよ…だから俺らも着替えよう」


 みんな坂本の仮説に納得してはないが、ここに居ても仕方ないから重い足取りで歩き始めた。


 先程の集落よりも人が多く、人々は坂本達を物珍しそうに見ている。


麻美は視線に耐えきれずにいた。


「なんなの?ずっと麻美達の事見てるじゃない!!いい加減にして!」

「うん。やっぱりなんか変だな」


わんわんもこの状況に憤りを感じ始めてくる。


歩けど歩けど、自分たち以外の格好した人が居ない。

  

むしろ自分達の方が場違いな感じがしてくる。


 このままだと自分達の身の危険すら感じられるのであった。


そして事件が起きる。


前方から3人の若者が大声をあげて走ってくる。


「どけ!!どけ!!」


3人は誰かに追われてるようだった。


 丁度坂本達の横を通り過ぎる時に、1番後ろを歩いてた、のりおにその中の1人が、ぶつかってのりおと共に転倒してしまった。


「イテッ」

「痛てーなボケ!!どこ向いて歩いてやがる!!!」


 そして瞬く間に追っ手に追いつかれて囲まれる3人だった。


 追いかけて来たのは5人で全員同じ服を着ていて、その姿を見た坂本は驚き目を擦った。


 その5人は坂本が大好きな新撰組の格好で、水色に白のだんだら模様、額には「誠」の文字が入った鉢巻をしていた。


「新撰組だ!!」


 思わず口に出てしまった坂本、わんわんがそれを聞いてふっと思った。

「映画の撮影じゃね?」


 坂本達もそう思ったのだが、カメラやスタッフらしき人が居ない。


 それにもし撮影ならのりおにぶつかった時点で、カットが入るはずだがそれもない。


 だが現実に起こるわけないので、映画の撮影だと言い聞かせた。


そして…

3人組は刀を抜いて応戦しようとした。


「おのれ幕府の犬め!」


 1人がそう叫ぶと、新撰組の格好した男が刀を向けて囁いた。

「大人しく縄に付け」


しかし男達はそれを無視するかのように斬りかかる。


坂本達の目の前で戦いが始まった。


突然始まった斬り合いに坂本達は興奮していた。

なんせ映画の撮影だと思っているのだから…。


刀と刀がぶつかり合うたび、火花が出て生々しい。

あまりの迫力に釘付けになる。


そして1人の男が刀を持ったまま、右腕を切り落とされる。


男は倒れ込み悶える。


辺り一面血が飛び散り、坂本達にも血が掛かる。

でも坂本達は驚かない。

なんせ映画の撮影だと思ってるから…。


それを見たのりおが一言呟いた。

「血のりって本物ぽい感じですね」


それを冷静に返答するわんわん。

「どっかで操作してるらしいよ。タイミング良くボタン押すらしい」

「へー男優も痛がり方上手いですね」

「役者だからね」

「腕飛んだのCGですかね?」

「そうじゃね?」


こんな冷静な会話をできる2人…最後にしますが…

映画の撮影だと思ってるからである。


飛んだ腕を見て恭子は疑問に思う。

「CGって映像でしょ?」

「なるほど」


それを聞いた坂本達は納得してよく考えてみた。

「ん?じゃあこの血って…」

「本物じゃない?」

「なるほど…っておい!」


そして、ことの重大さを理解した麻美が悲鳴をあげる。


「キャーーーー!!!血!!!ヌルってして気持ち悪い!」


坂本達も同じくパニックになる。


「やばいやばい!!血が!!!」


服にも飛び付いた血を手で擦って消そうとする。


 そうこうしてる内に3人組は斬り殺され全員地面に倒れている。


 新撰組の格好した5人は、坂本達に刀を向けていたのだった。


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