序章2
2064年6月とある家に優しい母親の声が響き渡る。
「優子〜ご飯よ、お爺ちゃん呼んで来て」
「はーい」
元気いっぱいの声で返事する少女。
少女は廊下を全力で走り古い扉の前に立ち力一杯扉を叩く。
「おじじご飯だよ」
しかし返事はなく少女は扉を開いた。
「おじ…」
部屋の中には椅子に腰掛けた髭の長い老人が眠っていた。
それを見た少女は呼びかけをやめたが、物音で老人は目を覚ました。
「ん?優子どうしたんじゃ?」
「ご飯だよ」
「そうか。わかった」
笑顔で答える老人に対して不思議そうな顔をして、少女が部屋の隅に飾られた、ガラス張りの中にある4本の刀と拳銃を指差しながら老人に訪ねた。
「ねぇおじじ?いつも思うけどあの刀と鉄砲なぁに?」
「ん?あれか?」
老人は少女に答えた。
「優子は今いくつになったんじゃ?」
「12歳だよ」
「ほう…もうそんなになったか」
そう言うと老人は少女を座らせて語りかける。
「12歳ならもう学校で習ったかの?幕末の日本を」
「幕末?なにそれ知らない」
老人は薄べ笑いを浮かべながら少女の頭を撫でながらさらに語った。
「あれはおじじが、まだ20歳くらいの頃に起きた不思議な出来事じゃ」
「不思議な出来事?」
疑問げな顔をしている少女に、老人は目を瞑り語り出した。