エマージェンシー
「サマセタ君、少し君と試合したい」
「トクルス様?いきなりなにを⁉︎」
トクルスのいきなりな提案に、サマセタは驚いた。
「勘違いしないてくれ。我が馬鹿息子はあの様だけど、一撃でそいつを病院送りなんて、興味がないわけが無かろう」
「確かに」
まさかチャルソウはトクルスに同意した。
「族長様!」
お袋と姉さんも変な状況を気づいただろ。
「義父様から聞いた、君は拳士になりたいと言う」
「はい」
「ならば丁度いい、トクルスは我が族内では一二を争える拳士だ」
「へい〜いや、そうじゃなくて!」
「とりあえず、あそこに行こう」
「あそこ?」
「試合をするにはそっちしかできないだろ」
族長の話で、俺たちは魔石を持ち出した。
「ゲームスタート!」
ログインしたサマセタとサシアンに、すぐ一人がやって来た。
「先輩、弟くん?もう遅くなったから、もうログインしないと思ったけど、どうしたの?」
多分フレンドリストでサマセタと姉サシアンの状態がログイン中になったから、セシオスは急いでやって来た。
「今朝の件で私たちが族長様に呼び出されて、そして今は長老様がアゴンと試合したいからここに来た」
「あ、先輩のご両親ですね!私はマンヴィナ先輩の直属後輩の、セシオスと言います!」
どうやらセシオスとマンヴィナの両親は初対面のようだ。
「初めまして、俺はマンヴィナのお父さん、そしてこちらはお母さんだ。あなたの事はよくマンヴィナから聞いたよ」
そしてアゴンが気づいた、これは初めて親父とお袋のアバターを見た事を。
(お袋が狐族だと聞いたから、その和風な狐姫の外見は想定内だが、親父は勇者っぽいのは一体……?まさか親父が勇者だったのか⁉︎)
「そんなわけが無かろう、俺はただの引退刑事だ」
どうやらマンヴィナとアゴンはと同じ疑問があったから質問した。
(そうか、親父は刑事だったか……いつも家でぶらぶらしてたから気づかなかった)
「おい、こっちを注意しないと危ないぞ!」
(あ!そう言えば……!)
アゴンは急いで目線を前にしたら、トクルスの拳は既にアゴンの前に来た。
「うわ!」
「小僧、そっちに興味があると言うなら、後で聞くといい」
トクルス様の拳があと少し俺を命中される位置で止まった。
「はい!すみませんでした」
アゴンはトクルスに失礼してしまったと言う自覚があった。
「よし、やり直しようか」
「はい!」
トクルスは再び構えた、そしてアゴンも。
「決闘スタート!」
機械的なの女声が響いて、アゴンとトクルス様は同時に攻撃を発動した。
連撃、猛撃、刺撃、フェイントかけのカウンター、アゴンは現実で身についた全ての拳技をトクルス様に攻めにかかった。
しかし同年の中には強い部類のアゴンも所詮ただ高校一年生に過ぎない、百戦錬磨の獣人領主と比べられるわけがない。トクルスはアゴン全ての拳を受けた後、反撃の構えになった。
トクルスは絶妙なタイミングで、アゴンの拳と交差したけど、アゴンの拳が外れたと違って、トクルスの拳は正確にアゴンを命中した。
「拳法とは、我武者羅な攻撃ばっかりではない。相手の動きを見て、どんなふうに対応すべきだ。そして今の感じは?」
「ちょっと考えまーー」
「考えるな、感じろ!」
「え⁉︎」
======スキル習得======
拳法の要
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自分が新しいスキルをもらったけど、アゴンは依然トクルスの話を理解できない。
「良いのか?高校入学したばっかりなのに、拳術の要を教えるとは……」
「族長様もご存知していたと思います。来るべき時を備えるために、我が族にも戦える人は一人でも多い方が……それに、あの子からは才能を感じられます。筋肉が付いてない原因はまたさっぱりだけど、あの子の筋力は我が族の次世代の中には一二を争える程度なはずです」
「そうか、ご苦労」
「いいえ、これは儂の仕事だからな」
『チャルソウ叔父様、おいらっしゃっていますか?』
「え?織姫か?何かあったか?」
急にチャルソウに伝言が入ってきたみたい。
『はい、例のものが現れましたので、叔父様がオンラインと見ましたから、救援をお願いできますか?』
「わかった、場所は?」
「はい、今のところは廃城クロラです。そしてエーカー様は既に向かっているようです」
「エーカー殿か……その人なら支援は要らんじゃない?」
『万が一のためです、お願いします、叔父様!』
「わかったわかった、可愛い姪にお願いされたら仕方ないな」
「ありがとうございます、叔父様!」
「なに、エド義父様と同じ、俺も一刻も早くあなたの旦那を救い出したいだけだ。ではトクルス」
「はい、気をつけてください」
「え?族長はどこへ?」
アゴンはトクルスが阻止される前に、チャルソウを追いかけて行った。
「え⁉︎師匠の状態はオンラインなの⁉︎」
自分のフレンドリストを見たセシオスも同じ方向へ走り出した。
「何か面白そうだよね」
そしてマンヴィナは二人の後を追い掛けて行った。
「ちょっと、あなたたち!」
お母さんが阻止したいけど、アゴンたちはもう聞けない距離になった。
「トクルス様」
「さっき織姫様からの連絡では、エーカー様も現場に向かっているようだ」
「え、エーカー様か?」
「だから大丈夫だと思う。それに来るべきの時のために、若い人にそれを知らせる機会が必要だ」
「しかし……」
「心配するのは当然だが、今後のためにこれは必要である事はおわかるはずだ」
「来るべき時、か」
お父さんが何かを思いだして、呟いた。
「ベテラン刑事だったのお前はあの光を知ってるはずだ」
「あの光のお陰で、今の私たちはのんびりな生活をできている」
「そしてその光を救出するために、エド様とたくさんの人がこの夢幻想オンラインを作った」
お母さんも何かを知っているようだ。
「分かりました。しかしそれでも心配しますので、近くであの子たちを見守りたいです」
やっぱりお母さんはこのまま居られないようだ。
「良かろう、では儂も一緒に参りましょうか」
アゴンたちを追うために、三人も走り出した。