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67話:剣闘大会が思ってたのと違うのですが?

まさかブックマークが20を越えるとは…!ホントありがとうございます!


並びに、大量誤字報告ありがとうございました。

ミルと共にルミナス闘技場へと緊張しながら向かう。俺と同じで大会に参加するであろう筋肉ムキムキ男を複数人発横目で見ながら、俺は目的地到着した。


「ボクが一緒に行けるのはここまで。…アキラ、師であるボクが言うのは変なんだけど…優勝しようとか考えないで」


闘技場前で、ミルに中々衝撃的な事を言われる。俺は思わず小さな声で『え…?』と言ってしまった。


「入賞しようとか、ボクの弟子だからとか…そんな事も考えなくていい。ただ純粋に…試合を楽しんで。アキラらしく、自由に…。例えそれで負けたとしても、ボクはアキラを恥ずかしい弟子だなんて思ったりしない」


「俺らしく…自由に…」


「ん……だから真剣に楽しんできて」


そう優しく言ったミルは、俺の肩に手を乗せてポンポンと優しく渇を入れる。


「ちゃんと見るから…しっかりね」


「…!ああ!俺の全部を出しきって全力で頑張ってくるよ!」


俺はミルに拳を突き出し、意気揚々とそう言い放つ。俺の拳に優しくコツンと当てたミルは『うん…!』っと微笑んだ。


ミルパワーを貰った俺は、後方のミルに手を振って受付へと走って向かう。どんな感じで戦うかも分からないが、初体験はいつでもドキドキする最高な瞬間だ。


俺は受付の人に名前を伝え、受付を済ませる。受付の人に闘技場の中へ入るように言われたので、ドキドキしながら通路を通って行った。


───────────


「よっ!ミルちゃん、さっきぶり~」


「…………はぁ」


「おいおいおい~無視してため息っての酷いんじゃねぇのぉ?」


アキラを見送った後、六剣専用の通路へと向かう途中、またグリシャに捕まってしまった。当たり前のように隣を歩いて絡んでくる。


「そんでさ、さっきの子なんだけど…ホントに弟子なの?」


「ん」


「ホントにホントに…?無口で愛想も無く、いつも1人だったミルちゃんが──っとと!冗談冗談!だからその細剣をしまってよ…ね?」


そのまま失礼な事を言うようならここで乱切りにしていた。いつもこんな感じだからグリシャは嫌い。


「それで弟子君の事なんだけどさ、彼、結構見込みある感じ?」


「………無くはない。あるとは言いきれないけど」


「へぇー…?そんな奴を弟子にしたんだ──」


「でも」


まだ何かを言おうとしたグリシャを遮るようにボクは口を開く。

アキラは確かに才能があるとは言えない人間だ。だけど、、


「でも…アキラは可能性の塊。覚えは悪いけど、その分教えた事を必ず吸収して身に付ける。どんなに辛くて厳しい事でも、アキラ必ず立つ」


「ほぉ~?中々根性あるんだな。今時そんな奴は少ないからなぁ…俺の所なんか──」


グリシャのぼやきを無視して専用通路へと向かう。途中ルミナスの騎手に家紋の入ったバッチを見せて通路へと入る。


「そう言えばミルちゃんの所の親父さん、帰ってきたか?」


「まだ。魔境に向かってから暫く立つけど…死んではいない筈」


「だろうなぁ。…さてさて、今年はどこの六剣の者が優勝するかね~フォッシル家?はたまたブライト家……いや、フォールコン家もあるし…うーん…」


もう全ての六剣を言ってしまいそうなグリシャを横目に通路を歩く。少し先に光が見てる。後少しで着きそうだ。


「あっ!たしかフラム家の三男も出るって言ってた──ちょ、置いてくなよミルちゃん!」


─────────────


この大会の関係者に『此方でお待ち下さい』と言われた部屋で俺はただいま待機中。そこはよく洋画とかで見る石煉瓦で出来た部屋で、まるで牢獄だ。


「しかも…男臭いし…」


壁に立ちながら寄りかかって部屋を見渡せば、それはそれは男臭い連中ばかり。ボディビルダー目指せよって奴も沢山いる。救いのない映像だ。


「えーお待たせ致しました。これより1回戦の内容をご説明させていただきます」


そう言って部屋に入ってきた大会関係者は、1回戦の内容を説明しだした。


「今大会も例年通り、1回戦はバトルロワイヤルとさせていただきます。1グループ100人規模で戦い、残った10名が本選に参加出来ます」


マジかいな…そんなガチでやりあうの?俺はてっきり一対一の対決だと思ってたんだが…?


「今年は523名ですから…5グループですね。此方にお集まりの皆様は3グループ目になります。それまでご自由にお過ごし下さい」


そう言って大会関係者は部屋を出ていく。

ご自由にって言われてもな……まあこの部屋にいるよりはマシだから観戦に行くことにした。





大歓声の中、1グループ目が既に戦いを繰り広げている。闘技場は思ってるより広く、何千人も入れる規模だ。

まぁそんな事はどうでもよくて……


「何で…皆本物を使ってるんだ…!?」


そう、ただいま闘技場で戦いを繰り広げている参加者は皆真剣を使っている。刃は落としてあるよね…?流石に……ね?

血は出ていないけど…これは食らったら木剣の痛みでは済まないぞ。


「皆凄い勢いだな……あんな中に放り込まれるとか恐怖なんだが…」


異世界の大会ってこんなんだっけ…?もっとこう…緩いって言うかなんと言うか……こんな殺伐としていない筈なんだが…?もうコロシアムじゃん、俺達グラディエーターじゃん。


「よおアキラ!まさかビビってる感じか?」


「おわっ!?って…ジェーンか。ビビってる訳無い、って言いたいんだがなぁ…実を言うと怖いよ」


突然肩に手を回して来たのはジェーン。彼は笑いながら俺をからかうようにそう言った。

ホントは主人公らしいセリフってのがあるんだろうが、怖いものは怖い。


「はっはっはっ!何だよアキラ、お前初めて見るのか。まあ気持ちは分からなくは無いがな、オレもガキの頃はそんな感じだったしな。でも安心しな、死人は出ないからよ」


死人ねぇ……出てたまるか!殺されたくないし、殺したくもない。俺が殺しをする時は悪人だけってルールがあるんだ(異世界脳)


「オレは2グループだから次だが…アキラは何番目だ?」


「俺は3番目。ジェーンの事、応援してるからな」


「おうっ!アキラも負けんなよ?本選で戦ってみたいからな!」


俺が小さく『ああ』の答えると、歓声が大きくなり、会場が一気に沸き立つ。どうやら最後の10人が決まったようだ。


「さて、オレも行くか。それじゃあ本選でな、アキラ」


「ああ、分かったよ。ほら、遅れるぞ」


俺は走り去っていくジェーンの背中に向けて手を振って、俺は再度闘技場を見る。

そこには倒れている男達が、担架で大会関係者に運ばれている。死にはしないだろう、治癒魔法もあるわけだし。しかし心配で仕方無い。

俺は密かに回避に専念する事にした。


アキラはどうする?

>いのち だいじに

をせんたくした!

異世界あるあるのクソ長闘技場編です。基本主人公視点しか書かないので、そんな長くはならない…筈です。

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