両親
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あと誤字などはご容赦ください。
父は、語った。15年前の今日なにがあったのかを、悲しそうな目で・・・
15年前、父と母は二人で旅行をしていたそうだ。兄たちを、菊さんたちに任せて夫婦水入らずで旅行を楽しむはずだった。
運転手を、つけずかなりの距離を父が車を運転していたそうだ。
あたりが、暗くなったころ雨が降ってきて視界がだいぶ悪くなった。
次の瞬間のことだ、道の真ん中に猫が飛び出してきた。
父は思わずハンドルを回した。
車は、猫には当たらなかったが対向車線に出てしまい走っていた車に追突した。
父と母に、深い怪我はなかったが相手の怪我はひどかった。
急いで車の中を確認すると若い男女が乗っていた。
両方ともかすかだが息をしていた。
すると、男のほうが「俺のことはいいから、彼女とお腹の中の子を」といい意識を失った。
すぐに、救急車が来て全員を病院へ運んだそうだ。
そうして父は、15年前の事故のことを語った。
僕は、まさかと思った。
こういう時の人間は、なぜ普段のときよりも頭が回るんだろう。
父が、なぜ今日この話をしているのか?
僕は、もうほぼ答えにたどり着いていた。
しかし、認めたくなかった。
それを認めてしまうと、僕の15年間がすべて嘘だったことになってしまう。
父のこと・・・母のこと・・・兄たちのこと・・・すべてが崩れてしまう。
そして、父のとどめの一言が入った「お前が、その時女性のお腹のなかにいた子だ」
ああ、言われてしまった。
それから、その男女は両方とも亡くなりお腹のなかの子どもだけが助かった。
そして、僕の本当の両親はともに身寄りはなく僕はこの世に血のつながった家族はいないということになる。
それで、この父と母が僕を引き取ることにしたそうだ。
そして、気ずけば父と母が僕に頭を下げていた。
「すまなかった、私の責任だ。お前にはどれだけ謝っても足りない。お前の家族を、幸せを、私は、すべてお前から奪ってしまった。」と目に大粒の涙を浮かべながら父が言う・・・
泣いている父を、はじめて見る・・・泣いている母を、はじめて見る・・・
泣いている父が「お前の、本当の両親の写真や形見がある」といってそれを出そうとするが、僕はそれを止めた。
「僕には、それを見る勇気がまだありません。だからそれを見る覚悟ができるまで今までどうり僕をこの家の子供でいさせてください。家族でいさせてください。」僕も、自然と涙があふれていた。
そう言うと父と母が、僕を抱きしめて静かに「わかった」と一言だけ優しく言ってくれた。
それが、僕の15歳の誕生日だ。
それから、父も母も本当にこれまでどうり僕を育ててくれた。
そして、時は戻り現在
次回、覚悟を決めた主人公がとうとう本当の両親を見る。
そして、彼は何を思う?さらに、夢の少女はいったい誰なのか?
見逃せない展開の夢の中の君へ・・・次回へつづく!
なんかそれぽい感じの予告風にしてみました。