序
ただの世界観説明なので、読み飛ばしても大丈夫です
むかしむかし、世界は一つでした。
様々な奇跡を起こす神族、快楽と欲望のままに生きる魔族、そして二つのどちらにも属さない人族は互いの領域を侵すことなく生きていました。
けれど、大きなおおきな戦争が起きてしまうのです。
何が発端だったのかは分かりません。
争いの火はあっという間に、世界を覆い尽くしました。
とても強い力を持つ神族と魔族に、人族は翻弄されるしかありませんでした。
このままでは、人族は滅びてしまう。
そう危惧した人々は、神族と魔族に助けを求めました。
魔族へ助けを求めた人族は魔人や獣人に。
神族へ助けを求めた人族はエルフや精霊に。
どちらにも助けを求めなかった人族は、そのままに。
いつしか、戦争は三つの勢力に分かれた人族の争いへと変わっていきました。
争いに嫌気のさした神族は天の世界を作って、そこに隠れてしまいます。
いい加減に飽きてきた魔族は地の世界を作って、そこに籠ってしまいます。
こうして、世界は三つに分かれてしまいました。
あまりにも長く激しい争いの末、大地も三つに分かれてしまいました。
けれど、忘れないで。
世界も大地も、たった一つだったのです。
人族もまた、一つだったのです。