お出かけ 2
毎日投稿しようと頑張っているのですが、明日は私用があって投稿できないかもしれません。
俺たちは、しばらく歩いてランスロット王国の正門で並んでいた。
入国許可をもらう為に並んでいるのだ。
ランスロット王国は、高さ30メートル程の石造りの城壁に囲まれており、さらには入国する為には身分証を提示させて犯罪履歴などがないか調べられるという、確実に犯罪者などが勝手に侵入できないようにしてある。
「やっとついたな、家からここまでは結構遠いからなぁ〈フライ〉の魔法で飛びながら来ても割と時間かかったな」
「そうじゃのう、次からは〈ワープ〉で訪れるとするかのう」
余談だが、〈フライ〉と〈ワープ〉はその名の通り空を飛ぶ魔法と空間を移動する魔法、実際は物と物の距離を縮める魔法なのだが、そう大して変わりはないのでまぁいいとしよう。
そんな感じに〈ワープ〉詳細について考えていると
、俺たちの番がまわってきた。
「身分証のご提示をお願いできますか?」
そう言いながら、門番はシャルを見て顔を真っ赤に染めている。
シャルは、どこにいても目を惹いてしまう容姿をしてるから仕方ないのかもしれないが、そんなあからさまに嫌らしい目で、シャルを見られると無性にイライラするなぁ」
そんなことを思いながら、俺は身分証を提示しシャルも身分証を渡した。
するとシャルに見惚れて、ボーっとしていた門番は「す、すいません すぐに拝見致します」と言って、俺たちに犯罪履歴がないか確認すると「通ってよし」と言い、俺たちを入国させた。
「クソあの門番シャルをいやらしい目で見やがって」
俺は、入国して早々にあの門番に対する不満を口にだした。
「なんじゃ?なにをそんなにイライラしておるのじゃ?」
シャルは、不思議そうに首を傾げる。
「なんか、知らない奴にシャルをそういう目で見られるのが嫌だ」
すると、シャルはフッと笑い顔を俺の耳元まで近づけ、そっと「我は、旦那様だけのものなのじゃ」と呟いた。
俺は、その言葉を聞いた瞬間、顔を真っ赤にして悶えてしまう。
その様子に満足したのか、シャルは満面の笑みをを俺に向け、「さぁ、行くのじゃ旦那様」と言い駆け出した。
「わかったから走るなって」
先程まで悶えていた俺はすぐに復活し、シャルを追って駆け出した。
そうして、日本で言うところの商店街までたどり着いた俺たちは、どこへ行くか相談する。
「シャル、行きたいところとかあるか? 欲しいものとかもあったら買ってやるぞ、仮にも勇者だから金は有り余るほどあるんだ」
「そうじゃのう、では一つ」
「ん、なんだ?」
「帰った後に、旦那様の愛をたくさんもらおうかのう」
シャルは、妖艶な笑みを向けてそう言った。
「なっ……」
その言葉に俺は、再び顔を真っ赤に染めてしまう。
「冗談じゃ」
「お前なぁ……」
俺は、今回ばかりは一本取られたと思い話題を戻した。
「で、結局のところどこへ行くんだ?」
「そうじゃのう」
シャルは少し考えると、面倒になったのか「旦那様が決めてくれ」と俺に丸投げした。
「え、俺が?まぁいいけど」
俺は、少し戸惑ってしまうがすぐに了承した。
「うーん、そうだなぁ」
どこへ行くか考えていると、不意にキュルルルという可愛い音がシャルの方から聞こえた。
お腹の音である。
シャルの方を見ると、恥ずかしそうにモジモジとしていた。
「そ、そいえば昼ご飯食べてなかったな、とりあえずなんか食べに行くか」
と俺は、少し気を使うとシャルは「そ、そうじゃな」と言い飲食店を探し始めたのだった。
今回はいかがだったでしょうか?
今回は良く出来たと自分では思っています。
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