幻想的な畑の住人
誤字報告がありましたので、訂正しました。
バレンタインデーの次の日だった。2日連続で、春と紀一は喫茶店『狐火』に来ていた。僕はそんな彼らに苦笑いをしながら、お客さんが来るまで、彼らと喋ることにしたのだ。
「シグ、これぐらい暇だとアルバイト雇う必要ないと思うんだけど……」
フフッ……と僕は思わず笑顔になったので、彼らは不思議そうに僕の様子を見ていたので、僕はすぐに彼らにこう言った。
「……そうだね、それは否定しないけど……。まあ、ちょっと来てよ」
と、僕は喫茶店の外へと出た後に、二人が喫茶店の外に出たのを確認した後に、看板をcloseにして、喫茶店の鍵を閉めた。
鍵をちゃんと閉めたかを確認した後に、裏庭の方へと向かうと……蛍のような光だけど、色とりどりの色に輝く幻想的な畑を彼ら2人に見せてあげたかったのだ。
「綺麗でしょう?」
「「ああ……」」
彼らは、僕と縁があったようで、僕の秘密を全てしった上で仲良くしてくれている。だから、彼らにはこの畑を見せてあげたかったし……それに、野菜や果物を運ぶのを手伝って欲しかったのだ。
「僕は、魔法は使えるけど……力が無いの、君らは知っているでしょ。主に、野菜や果物を運ぶのを手伝って欲しいんだ」
「なるほどね」
と、2人と会話をしているうちに、蛍のような光の正体は僕が来たことに気づいたのか、僕の周りを嬉しそうにクルクルと回っている。
この光は、実は妖精で、前に妖精さんを保護した時になつかれてしまい、野菜や果物を育てるのを手伝ってもらっているのだ。妖精さんは、小人さん軍団たちとも仲良しで、僕はとても彼らの存在に癒されてます。
『シーくんなの〜』
『昨日の夜も来たのに、今日も来たの〜。2日連続来るのは珍しいの〜』
『そこにいるのは、誰なの〜。ボクらに紹介して欲しいの〜……!!』
妖精さんは、人間大好きみたいでよかった。人間嫌いだったら、どうしようなんて考えなしに、彼らをつれてきてしまったからね。
妖精さんってば、魔力があるから結構強いんだよね〜……。まあ、陰陽師との契約で人間を襲ったら、存在を消されちゃうし……襲いはしないとは思うけどね。
「春彦と紀一だよ。」
『ハルちゃんとキイちゃんね〜。わかったぁ〜……覚えとく〜』
と、陽気に笑いながら、今度は春と紀一の周りをクルクルと回り始めたので、彼ら2人を『仲良しの人間くん』と認識したようなので、僕はとても安心した。
「まあ、畑の住人の妖精さん軍団ですよ。春、紀一、この畑に来た時は話しかけてあげて下さいね。意外と寂しがり屋さんなんです、妖精さん軍団は。」
『そうなの〜……寂しがり屋さんなの〜よ!』
と、彼ら2人の周りをクルクルと回りながらそう言っていた。
妖精さん軍団……小人さん軍団たち並みに可愛すぎます、癒されます。
と、妖精さんに癒されているうちに、もう1人の畑の住人の猫又さん3人組が僕たちの前に現れた。
猫又さんが姿を表すのは気まぐれで、昨日は会えなかったけどね。気が向いたようで、姿を現してくれたようで良かった。
「猫又さん、お久しぶりですね。貴方たちのことですから、話は聞いてくれているとは思いますが、彼らが現れても安心して作業を続けてください」
「わかったにゃ」
「わかりましたにゃ、時雨ちゃん。聞かれたこと以外は放置しておきますにゃ」
「にゃーん」
と、猫又さん3人組の言葉に、僕らは苦笑いをした。猫又さんも、いい妖怪さんだからね。ただ、照れ屋さんなだけで、勘違いされなきゃいいけど……。
「じゃあ、また今度……食材を取りにきますね」
と、そう猫又さんと妖精さんに伝えて、裏庭の畑から僕らは去っていった。
妖精さん軍団
畑の管理者
一見、見た目は蛍のように見える。見分け方は、色とりどりの光を見つけたら、それはきっと妖精さんである。
小人さん軍団とは、友人。小人さんも妖精さんも、人間が大好きで、フレンドリーな性格。
時雨のことは、『シーちゃん』と呼んでいる。
時雨曰く、優しい人間さんが大好きらしい。
猫又さん3人組
ツンデレな黒猫である。
語尾に、『にゃ』や『にゃーん』をつける。
勘違いされやすいが、とても人間好きな世話焼き屋さんである、実は。
妖精さんと同じく、時雨の畑の管理者。
猫又さんと普通の猫の見分け方は、二本に分かれた尻尾。