完結
風月さんが成仏してから次の日、僕はいつものように営業スマイルをしながら、常連客の妖怪さんたちと話しながら接客をしていた。風月さんのことをお父さんって呼ぶと涙が出てきてしまうので、もう少し……立ち直ってからにしようと決めたんだ。
僕がずっと風月さんのことで泣いていると……きっと、優しい性格をしながら魔術に関しては実力のある風月さんのことだから……どんな手を使っても、ここの世界に来ようとするからね。だから、風月さんの分まで、母である季水の分まで……僕は大切な人と笑いあって生きていくと、決めたんだ。
ここは、世話好きな妖怪の集う喫茶店『狐火』。
そして、この喫茶店と縁がある方や若き店主に認められた人のみ来店できる喫茶店でございます。
縁があって来店した際は、きっと……若き店主が笑顔で迎えてくれるでしょう。
この喫茶店で、その店主が妖しく笑った時は……。
もしかしたら…………不思議な力を手に入れることが出来てしまうかもしれません。
その時はまたのご来店を心よりお待ちしております。
「いらっしゃいませ、喫茶店『狐火』へようこそいらっしゃいました!」
最後まで、読んで頂きありがとうございました!




