一〇日目
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母よ、あのときの嫌な予感は当たり、あなたの考えた名はすべて無駄になりました。
長男、我、青緑。
長女、人化ゆえ不明。
次男、銀色。
次女、虹?色。
この中だと我が一番まともに見えるのが不思議です。
我は今、新しい住処を探しつつ名前を考えている。
名前とは本来竜の里の長老が生まれた竜の鱗を見、ふさわしいものを与えるもので、我がつけてしまっていいのだろうか?しかし、名がないというのも不便だ。
身の丈に合わぬ名を持つと苦労するなんて話もあるのでここは慎重に行くべきだと思う。とりあえず仮の名をつけることにしよう。
「良いか、今からお前達に名をつける。まず上の妹、ヒト。次に弟、ギン。最後に下の妹、ニジ。この名は仮のもので、ふさわしい名前をつけるまでの間とする」
首をかしげる三匹、当たり前だ、まだ言葉など知らないのだから。多分名前の概念もわからないのであろう。
呼んでいるうちに覚えるだろうからそのことは心配していない。名よりももっと大事な問題があるのだ。
日々大きくなっていく妹達、今日もこれから引越しである。我達の安住の地はどこにあるのだろうか。